Nicotto Town



ナナイロ同窓会【1】来客万来

ここは、ナナイロ村の酒場「ほんにゃら亭」。揚げ物の露天商だった「ショータ・カリーアゲ」の店だ。

今日は同窓会のために店は貸し切り。新メニューの試食会も兼ねている。
そうとは知らず、飲みに行こうと店に来たトリオンたちだったが…。
「ブラン!? ブラン・ヨークじゃないか!」水色アフロの男性店員「イデオ・モッコス」が声を上げる。
「あ、ホントだ。久しぶりだね、ブランくん。あ、そうだ。よかったら、店の新メニュー食べてく?」
揚げたての料理を持ちながら、カリーアゲくんがブランたちを店の中へと促す。
「ヤツハシくん!マイコさん!」夫婦揃って飲んでいたのをビリオンが最初に見つけた。
「和菓子屋が閉まってると思ったら、そういうことだったのか…」と、トリオン。

「てことで、ブランくんも来たことだし、5人ほど増えるけど、同窓会&試食会を始めるよ!」
店主のカリーアゲくんが仕切り直しとばかりに音頭を取った。
「これ、新メニューの「ナナイロ揚げ」です。冷めないうちにどうぞ…」イデオが料理をテーブルに置いた。
「おおっ、衣に包まれても何色なのかハッキリ分かりますぅ~!いただきますぅ~!」
マリアは赤いピーマン揚げをカリッと心地良い音をさせながら一口食べる。そして、一言。
「美味しいですぅ~!ビールが進んじゃいますぅ~!」と、言いながらジョッキのビールを流し込む。
「ナナイロピーマンは、一房7個実る七色のピーマンなんだよね。それぞれ色ごとに味も違うし」と、ビリオン。
「今頃、メンドーサ隊事務所じゃ大量のナナイロピーマンと格闘してるな」と、トリオン。

ナナイロ村に里帰りする時に限って、チュニスの実家の農園から大量の作物が届く。
「ゴールドピーマンの次はナナイロピーマンかいな!」セリカが、いの一番にぼやく。
「ナナイロピーマンは~、私の実家の農園とナナイロ村とモルモス・セブンのトリプルコラボなんだよ~」
チュニスは嬉しそうに解説する。
「激苦なゴールドピーマンに比べたら、ナナイロピーマンは苦さもマイルドだよね」と、ティルト。
「時々、キレイなグラデーションになってるピーマンもあるよね。
味は普通のナナイロピーマンと変わらないけど」グラデピーマンを愛でるシャイナ。

「あっ!おじいちゃん!今日は店を貸し切りだから、また明日来て…」
カリーアゲが店のドアベルを鳴らして入ってきた老人に一言言ったが…。
「同窓会じゃろ?こう見えても、ワシはフツツカ魔法学院のモンククラスを担当しとった教師じゃ。
今は引退して薬売りしとるがの。何かモンクあるかの?」
最後をダジャレで締めるおじいちゃん。
「ゲンじい!」「…ゲンサイのジジイ」驚くビリオン。顔をしかめるトリオン。

ーつづくー




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