たんぽぽ娘
- カテゴリ:小説/詩
- 2009/10/23 23:13:54
幻の短編SF古典名作の原文を斜め読みしてみました。
”The Dandelion Girl”by Robert F. Young
絶版になっているロバート・F・ヤングのロマンチック・タイムトラベルSF短編『たんぽぽ娘』が、
最近発売になった「時の娘 - ロマンティック時間SF傑作選」に収録されるかもしれないと話題になっていたのですが、
結局、収録されず、タイトルは何度か目にしていて、いつかぜひ読みたいと思っていたので残念でした。
でも、もしかしたらと思いついて検索すると、やっぱり原文がネット上で公開されていました。
古典なので、著作権切れです。
44歳の妻子あるオジサマが妻の留守中に丘の上で出会った、
たんぽぽ色の髪を秋風になびかせた白いドレスの若い女性にときめいてしまうお話です。
彼女は、自分は240年後の未来からタイムマシーンでやってきたというのです。
ロマンスものは好きでよく読みますが、これは私には少しベクトルが違う感じです。
そこまで持ち上げる短編?というのが、正直な感想で、(勝手に期待しすぎていたせいもあるかも?)
どちらかというと、女性よりも男性のウケがよさそうに思います。
でも、自分の英語力的にちょっとキビシイと思いつつも、斜め読みとはいえ最後まで読めたのは、
構成のうまさにひっぱられたからだろうし、短編の奥行きの深さも物語の広がりも読み終えた余韻も
タイムトラベルSF短編の名作古典だということは間違いないと思いました。
9月の陽光の下で始まった物語は、11月の雨の中でしっとりと静かにやさしく幕を閉じます。
ハッピーエンドなのだけど、書かれなった部分がものすごく切ないです。
自分の視点を主人公のオジサマではなくたんぽぽ娘に移すと、目がうるうるになってしまいます。
ラストは気恥ずかしすぎて、TM NETWORKの「雨に誓って」を頭の中でBGMにしてしまいました。
たぶん、もうしばらく待つと邦訳が出そうだけど、待ちきれない方はこちらを。
→ http://www.lexal.net/scifi/scifiction/classics/classics_archive/young2/young21.html
うだうだしたオジサマに、もう、うっとおしいんだからっ!とざっくり斜め読んでも、
(斜め読みなのは、私が英語をよくわからないからです。ちゃんと読めるとうだうだではないのかも…)
こっぱずかしさは十分すぎるくらい伝わってきました。
SFってついてるけど少女趣味な表紙だし、ロマンスに興味ないや(その当時は)と、
何も知らずに、開きもせずスルーしてしまって…。以後、見かけたことはありません。
逃がした魚は大きかったですね(笑)
なかなか見つからないんですよねー。ヤフオクとかの方が早いかな。
邦訳が出ても「奇想コレクション」高いので買わないしと思って、ちょっとがんばって読みました。
>nanatanさま ささっと読めるんですね。うらやましです~。私は数日かかってちまちま読みました。
オチはすぐにわかっちゃいますね~w
途中でオチが読めてしまったwけどいい作品ですね
内容とは全然関係ないですが、1961年の作品がもう
著作権切れなんですね。ちょっとびっくりしました。