仏式葬儀と法事の将来
- カテゴリ:日記
- 2023/03/31 17:49:50
春休みが災いし、叔父の告別式には十代の従甥・従姪も数名強制参加させられた。
気の毒である。昭和世代の幼少期とは訳が違うわけでして、
一般的な葬儀や法事に関する一切合切が無駄と非合理の塊に見えるでしょう。
戒名の相場なんて、Z世代やミレニアム世代に何の意味があるんでしょ。
そもそも長子単独相続、男尊女卑という差別と偏見を色濃く残しているのが、
一般的な仏教徒の葬祭なんですから、若者には理解不能かつ有害です。
菩提寺のご住職が斎場まで足を運んで下さるうえ、
先祖のしがらみで院居士をお願いすれば、まず片手は包まねばならぬ。
費用総額でアルファードの安いのなら買えるぞと言うと若者たちは目をむいた。
三世代同居、男系の大家族と年功序列、親族の無言強制的互助組織化……
21世紀人が軒並み切り捨てたくなる旧弊が葬儀や法事には詰まっている。
不信心と叱ってはいけない。時代はすでに不可逆な変化の真っ最中です。
あと数十年でどんなことが起きるか。寺院の大規模な破産・廃業でしょうか。
しばらく前から流行している墓仕舞というヤツもしがらみの宝庫ですし。
菩提寺、茶屋、石屋に行政までガチガチの利権を獲得してますからねぇ。
無宗教の簡略な葬儀や、骨壺を自宅に安置する弔い等が主流になるかな。
寺への春秋の挨拶も法要も不要、当然縁が切れる。
観光で食っていく才覚のある宗教法人以外は軒並み廃業でしょう。
若い連中は死んだとき、親しいものに悼んでほしいとは思ってるけど、
親族中心に仕切るイベント的仏式葬儀などゴメンこうむりたいらしい。
死んだ後も親兄弟や親族と一緒? ありえないでしょと宣うだろう。
いつの世も若者こそ『正しい』のです。好きにやりなさい。
出自を尋ねること自体がマナー違反・禁忌となりつつあるんだから、
個人の尊厳と基本的人権を最大限に尊重すればよろしいのです。
彼らの成人後、檀家衆が弁護士雇い菩提寺相手に訴訟を起こす時代が来ると思う。
現代の多様化した家族観・価値観に照らし合わせれば、
寺請制度の残滓である菩提寺檀家関係はあまりにも旧態然としているではないか。
墓閉じるのに数百万とは何事だ!骨壺出し墓石砕きカロート壊し更地にするだけ。
土建屋なら10万でやるぞ。我々檀家一同は適正価格での墓仕舞を要求する!
……こんな感じかな。余りまくっている司法書士の新たな食い扶持にもなる。
この国の仏教はおそらく、こうして滅んでいくんでしょうなぁ。
私の知っている日本も消滅し、エライ人や意識の高い方々が仰る通り、
21世紀に飛躍するスンバラシイ大国『NIPPON』ができる。メデタシメデタシ。