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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③    


こんばんは!21日(水)は、西日本では西から次第に雨が降り、

雷を伴って激しく降る所もあるでしょう。
東日本は午前中は晴れ間の広がる所もありますが、
午後は雲が広がり夜には雨の降る所が多くなる見込みです。
北日本は東北や北海道の日本海側では雲の多い天気となって
所によりにわか雨やにわか雪がありますが、
北海道の太平洋側は概ね晴れるでしょう。
南西諸島は雨が降りやすく、所により雷を伴い激しく降る見込みです。

古より続く
 修験の道
雲上に広がる
  水の風景
火山が生み出した
 険しい岩場

             人々が畏れた 荒ぶる神
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                鳥海山

〇登山ガイド 佐藤浩二さん

秋田県出身の佐藤浩二さん。
幼い頃に登った鳥海山で山の魅力を知り、登山ガイドに。
ガイドの傍ら登山道をチェックするなど、巡視活動を行っています。

*撮影:9月中旬

前回は向こうの方にぐっと左に延びているものが見える所までの紹介でした。
今回はその左に延びているものの紹介から始めます。

〇男鹿半島

「あれ男鹿半島だす」

「いだがいだが~、泣く子はいねえが~っていう
 あのなまはげの男鹿半島ですよ。
 雲海と日本海、二つの海贅沢な所をとってますね~」

山頂までもうひと踏ん張り。

山の上の方も草紅葉が綺麗。

「優しい道もここでそろそろ終わりです。
 この先ですね舎利坂(しゃりざか)になります」

〇舎利坂

安全の為ヘルメットを着用。

「足元がですね、す流れやすい。
 滑りやすいのもそうなんですけれども、
 上から石が転がってきたりしていないか
 耳に注目すると同時に後ろの方に石を落としてしまった場合、
 ラクとかそういう風に声を掛けて教えてあげるように心掛けてください」

〇ラク!(落石)

はい、気をつけます。

傾斜がきつい。

流石修験の道、登りごたえがある。

舎利坂を登ること30分、外輪山の稜線に出た。

「はい、一旦お疲れ様でした。
 鳥海山七高山(しちこうさん)山頂到着しました」

お疲れ様でした~。

外輪山の中で最も高い七高山。

〇七高山(2229m)

標高は2229mです。
そして目の前には。

「鳥海山最高峰、新山。
 2236mです」

〇新山

「もう少しありますのでね、行きましょう」

外輪山の稜線を進みます。

中央の新山に向けて、ここで一旦下る。

結構急な下り。

あ~、雪が残ってる。

「そうですね~、これはですね今年降った雪ですよ。
 このように全部溶け切れずに残っています。
 今年の雪をですね、閉じ込めたまま今度の冬がやってきます」

え~、ここを登るの~~?

「ここからは少しクライミングの要素が含んで、
 全身で頑張って行きたいと思いま~す」

「足だけではなく手も使ってこういう風にですね。
 両手、片足か或いは両足、場合によってはまぁ片手。
 最低での三つの支点を意識して三点保持で登って行くのが安全です」

鳥海山の最高峰、新山は1801年の噴火で出来た溶岩ドーム。

険しい岩場が続きます。

〇切通(きりとおし)

「ここはですね~、切通と呼ばれる場所です。
 ゴールデンウィークとか雪がある時はですね~、
 全部埋まって、この上を歩いたりする時もありま~す」

ここは降りるのも怖い。

「は~い、そうですよ~。
 傾斜があるんですけれども~、体が前に向きがちなんですけども~、
 どうしても~、怖いな~と思った場合は
 梯子(はしご)を降りるような要領でこのようにですね、
 後ろ向きで降りるということもテクニックの一つです」

「やっぱりこの迫力はですね、
 この鳥海山の火山が創りあげた威力というか
 自然の力を物語ってると思いま~す」

やっと抜けた~。

「はい、そうですよ。
 切通お疲れ様でした。
 そしてですね、正面見てください。
 そこに見えるのがですね、いよいよ新山山頂です。
 あともう一息。
 ねこばって行ぐすべ」

ねこばって?

「はい、ねこばるというのは秋田弁で踏ん張るという意味です。
 もう一息ねこばって行ぐすべ」

はい、ねこばって。

「あ~、はい、お疲れ様でした~。
 鳥海山標高2236m、新山頂上部です。
 見てください、この眺望。
 や~、雲の上に出ましたね~」

〇鳥海山(新山)(2236m)

わ~、素敵~。

〇飯豊連峰

南には飯豊(いいで)連峰。

〇月山

そして山形県の霊峰月山。

北東には岩手県の最高峰岩手山。

〇岩手山

見下ろすと日本海も。

〇登山ガイド 佐藤浩二さん

「この山に入って登ってみますと、
 先人達が色んな思いや色んな願いを託しながら
 辿(たど)った道や時間の厚みを感じる山です。
 特に鳥海山は昔、数多く噴火をしている経緯もあったので。
 唸(うな)りをあげて長(た)ける山ということで、
 そこにはやっぱり霊妙な神の世界があると思って
 修験の方達が多く訪れたんじゃないかなと思います。
 これからも上手にですね付き合っていきながら
 登って行きたいなと感じています」

噴火を繰り返し荒ぶる神として恐れられてきた鳥海山。
修験の道を辿(たど)り、古からの人々の思いを触れた山旅でした。

旅のスタートは秋田駅から車で2時間、正面に鳥海山が。
秡川登山口で佐藤さんと待ち合わせでした。
前に見えるのが鳥海山です。
山の麓に竜ヶ原湿原がありました。
鳥海山はこの湿原を中心に麓に大小様々な湿原を持っていると
佐藤さんの説明がありました。
草紅葉が鮮やかでした。
木道がここまででここからは土や滑りやすい石が点在しますので
ゆっくりと行きました。
小さな池、垢離の池がありました。
昔の人は個々で身を清めてから神聖や山に向かうということで使った池です。
いよいよ本格的な登りが始まりまして整えられている石段を登りました。
ここはタッチラ坂といいましてタッチラとはダケカンバを指していました。
ここは冬場凄く雪が積もる所だそうです。
タッチラは雪の重みで真っ直ぐに成長出来ずに横ばいになったり、
曲がりくねりながら育つのだそうです。
小さな森、タッチラが生い茂る道を進みました。
急な坂、結構きつい坂でした。
こちらの坂は懺悔坂と呼ばれています坂で、
昔の修験者や同行の方が懺悔をしながら登ったといわれています。
オヤマリンドウ、アキノキリンソウという秋の花々が咲いていました。
秋の花々が咲き誇る道を進みました。
御田に到着でした。
こちらの標高は1500m近くで湿原です。
そして、ゴツゴツした岩が増えてきました。
鳥海山は噴火を繰り返すたびに渓谷や様々な地質、地形を生み出した山です。
七ツ釜という滝に到着でした。
ハートの形に見える滝壺でした。
出発して1時間半、大雪路に到着でした。
ここは初夏まで大量に雪が残る道だそうです。
氷ノ薬師に到着でした。
最後の身を清める所で、冷たい雪融け水で身を清めていたそうです。
足場が綺麗な石畳になりました。
そして開けた場所、石と草紅葉のコントラストが凄いバランスで、
日本庭園みたいでした。
絶えず噴火を繰り返してきました鳥海山。
荒ぶる神を畏れたような感じも少しだけ分かったような気がしたようなでした。
そして、美しい清流や植物の花々。
いつまでも綺麗な水が流れて欲しいと感じました。





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