子供がおもちゃ売り場を横切った時「おもちゃほしいほしい！」と叫ぶので、神を召喚してオモチャというアイテムをゲットしてもらう事にした。

　電話番号という呪文を詠唱、神、召喚。ＭＰ消費は電話料金位か。お父さんが目の前にきたので、「ほらお父さんきたから、お父さんにいう事あるでしょ」と子供と父親の会話を見守ると、子供、お父さんの前では「あの…えっと。買い物に行く」とかしか言わない。え？私の前ではあんなにおもちゃ～～やだやだ買ってよ～～おもちゃ～～～いや～～～とか言うのに、お父さんの前ではなぜ少し大人しいんだ！と子供ながらに、子供が人前で態度を変える事に衝撃を受けた。子供もそれなりに神の前では神妙になるという事を感覚で知っているのかもしれない。と感じた。さすが我が家の神。やはり夫は神だったのか。子供に無言の畏怖を与えるとは。さすが神。「お父さんにオモチャ、ほしいって言うんじゃなかったの」と助け船だすと、「うん。じつは…」みたいな感じでオモチャをねだる。子供が神にお願いしたオモチャは、めるちゃん人形だった。人形を買ってもらった子どもは、大喜び。寝るときも、お風呂入るときも、お買い物に行くときも小脇に抱え、公園に行くときも、お食事も、めるちゃんと一緒。小さいめるちゃん人形のお世話をするの楽しいらしい。自分のアクセサリーをつけさせて、オシャレもさせてあげる。そんな風に小さい人形をかわいがってお世話してる子供を見て奇跡を見てるような気がする。人間ってこんな人形をどうにかするのが楽しいなんて、不思議な生き物だなとつくづく思った。めるちゃん人形を買ってよかったことは、今までお片付けなんてした事なかった子供が、めるちゃん人形はしっかり箱に戻して片づけができた事だった。

「凄い！今日はお片付けできたんだね！」

と褒めると、「めるちゃんは大切だからね」という。好きこそものの上手なれ、というけれど、愛がすべてで愛が人を育て成長させるんだな。と感じた。子供の好きという感情や好奇心の、その健やかな成長を促す、めるちゃん人形の愛らしさは大切で素晴らしい。カワイイが人を創生し、はぐくむんだな～と思った。外見がいいだけの存在という人形も、人間が人間に成長するために必要ななくしてはいけない要素なのかもしれない。

おにんぎょう　おせわするさま　げきかわ～～

もちろん撮影した。お人形の髪の色は温度で変化する奴だった。一世代前にそんな人形いなかった。たった一世代で人形業界もこんなに進化するなら、孫の世代ではもっともっと豊かな社会になっているのかな。わくわく。