きらきら、引っ越し
- カテゴリ:タウン
- 2022/11/19 06:40:33
仮想タウンでキラキラを集めました。
2022/11/19
集めた場所 | 個数 |
---|---|
おしゃべり広場 | 3 |
ペット海浜公園 | 5 |
四択 1~5回
(私もそんなもんかも…。古い話なので(笑)忘れてしまった)
引っ越しが多分12月12日に決まっている。
(予定日はそうだが、まだ引っ越し業者と
話しをしていないから)
関東から関西へ。
引っ越すこと自体は数年前から確定していたから、
実際の準備はまだ少しだけだが、たぶん、心の準備は、
少しずつ、していっていたのだろう。
特に今年になってから、心がすこし淋しくなっていった。
あの小径、この湧水、二月の梅、三月の梅祭り、そしてあちこちの桜の満開、こうしたものたちとここではもうお目にかかれないんだなと、ぼんやりと別れの挨拶をおくってきていたと思う。だから淋しく、どこか気分が沈みがちになっていったのだ。
これまでも、今居る場所との別れを思って、惜しんだことがあったが、基本、東京近辺をうろちょろしていたから、もしこの場所に来ようと思ったらまた来ることができるという、どこか救いのようなものがあった。実際は多分来ないだろうけれど、そうしたことができるということが、ちょっとしたよりどころとなっていたのだ。だが今回は違う。関西にいってしまったら、まず、ちょっと電車で……というわけにはいかない。
ほんとうに見納めなのだ。
そのことが今年にはいって、心の中で、ひろがって、はなれなかった。わたしはその空気のなかから、景たちを見てきたのだ。
バイトは11月15日に辞めた。2012年の夏から働いていたので、もう十年も出かけていた。この人たちと、もはや二度と会うことはない。そのことにまだ実感がない。真夜中に起きなくていいこと、この道を通って、満月すこし過~新月になるまでの月たちを西から東の空にかけてながめることがなくなること、夏至ちかくの数ヶ月だけが朝の気配が感じられたこと、これらとは別れを惜しんでいたのだが、人とはまだ。不思議だった、翌日から、もはや永遠といってよく会えなくなることが。
卒業式などもそうだったっけと思い出す。
けれども、こうしたことたちとの別れへの気持ちがどこか麻痺していったようなところもある。
景色たちとはこの頃、距離をおいている感じだ。とくに富士山。引っ越したら見ることがなくなる。今はベランダから見えるし、子どもの頃から、住んだ先々から富士山を見てきた。小さい姿、頭だけだったが。このことにけっこうショックを覚えていたはずなのだが、その気持ちが薄らいでいる。
湧水のある崖下を通る。崖の上からは富士山が見えるだろう。最近まで、湧水を通り過ぎてしまうと、戻って水を確認していた。だが、この頃はそれをしない。ああ、今過ぎてしまったなと思う。
こうしたことが多くなってきた。もはや別れをつげてしまったのかもしれない。まだポスティングの仕事は週一回か二回入れているのだが、そのときも、好きな川を通った。区の情報誌で取材した、かつての農業用水。その時もいつもなら、澄んだ川の流れを見ないと気が済まなかったのに、感慨もなく通っていた、そのことにすこし驚きながら。
景色たちと、もう勝手に別れをつげてしまった。
今ここにいるわたしを遠くでどこかで見ている。そんな気もするのだった。
話はずれるかもしれない。子どもの頃から、自分を遠巻きにみている感覚がよくあった。心がどこか麻痺している。幽体離脱とは違う。経験はないが、幽体離脱だと、自分を外から、なんとなく俯瞰している感じだと思う。それとは違って、離れた心が、自分の中の奥、引っ込んだところでながめている感覚だ。
もっとも、こちらは、学校で軽くいじめられていたときや、辛いことが顕著だったときのことだ。「けっこう、辛い目にあってるよな、この頃……」。他人事のように、醒めたつぶやきを発している。特に十代の頃だ。
今がそうだというのではない。辛い目にあっているわけではないのに、離れたところでながめている感じがするのが、すこし妙だなと思っただけだ。
おかげで、あの頃の感じ方に触れられて、なつかしいとすら思ったり。
景たちと離れることが、辛いのか。それもすこしはあるかもしれないが、今回はすこし違う気がする。ただ、わたしがこの場所に来ることがなくなる、それ故、心のほうから、切り離し、慣れていっている、そんな感覚。心が関西に向かっているのかもしれない。
昨日、また関西の家の片付け、掃除をしてきて、戻って来た。関西にいっている間、景色たちをみた。冬ということもあって、よくわからない。一軒家や側溝が多い。昔は辺り一面田んぼだったとか。この景たちとこれからつきあうことになるのだった。
いつも読んでくださって、ありがとうございます。
きょうもどうぞ、おすこやかにお過ごしくださいますよう。