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かきくけこのブログ。


千葉県記者 風巻隼郎さんの記事

風巻さんの記事で、子供を一時保護した経緯もある過程の母親から、子供をとりあげるときに母親が暴れる事を想定した千葉県の保護訓練の記事があった。
対応訓練も重要だが、「警察機関と児童相談所が連携し、関係強化して子供の安全を守るしかない」みたいなしめくくりで終わっているのですが、これは完全に日本の終了です。いかにも、児童相談所と警察が、いかに努力し、安全安心を守っているか、という事がわかる記事みたいな感じですが、児童虐待の問題に大きく関係しているのが、警察ではなく、「精神科医」ではないだろうか????

 多くの児童虐待のある家庭の現場で、その親に精神疾患がある事は、児童相談所の方にアンケートをとるまでもなく、明白な事実としてあると思う。その事実をあきらかにせず、虐待を解決するという大きな課題に、精神科医との連携を排除しているという姿勢を明らかにしてしまった風巻記者は大きなミスをしたと思える。もしくは、千葉県の保護の現状の異常さを明らかにしたかったのかもしれない。と思える。

 多くの犯罪にも当てはまると思う。犯罪のバックグラウンドに、精神疾患、認知症等の責任能力に問題を生じる病的因子があるという事を、なぜあきらかにせず、問題は虐待、それだけだというような陰湿なミスリードも甚だしい問題の本当の核心をはぐらかした、かなり悪い記事を書いたと思う。ひいては、千葉県の虐待防止対策には問題があると明らかにしたようなものだと思う。

 十一月は日本では虐待防止月間だったか期間を設けている大切な時期だ。この虐待という背景に、両親の悪意がある、それが一番の問題なのだ、という様な安易な、簡単な、誰にでも噛み砕きやすい「親=悪」みたいな記事の書き方は、もしかしたら、本当に守られるべき純粋な命の尊厳を、記事によってぶち壊していやしないか、と思う。虐待=親が悪いという前に、現代の虐待の現場における、親の精神疾患との関連をもっと顕著に取材してほしい。そして警察、児相との連携強化をはかると同じくらい、警察、児相、精神科医との連携も必要だと感じる。

 なぜそう私が名指しで風巻氏をそう強く非難するかというと、私にもそのような、児相と警察と連携を強化した経験があり、その時に、「警察と児相だけでは解決できない、親の精神疾患」という、とても深い問題に直面した事がある。
 児童虐待を本当に恐ろしいものだと強く社会に訴えたいと思い、どうにかよりよい社会になってほしいと願うひとりとして、私は警察と児相だけではなく、児童虐待を解決するときに医療機関との連携も忘れてはならないものだと思う。虐待は、すべて親が悪い、みたいな問題のすり替えで問題を解決した様に終了させるのでは、精神疾患を持つ人間のもたらす問題はなくならないと思う。精神疾患がもたらす家庭の崩壊なんかをどうサポートしなければならなかったか、自立支援はなかったのか、みたいな福祉の欠如が、風巻氏の記事からうっすら浮彫にされて、千葉県の福祉レベルに問題は全くないとは言えないかもしれないと考えるに至った。




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