裏役に光を
- カテゴリ:音楽
- 2022/09/25 00:35:27
さあ、この時が来た
僕の彼女の名前を宣言する時だ
全世界に大声で叫ぶ時だ
彼女の名前はケイティ
周りからは嘘つきケイティと呼ばれているみたい
そんなの関係ない
僕は彼女を愛している
あの奥深い眼差し
僕を安心させてくれる
不安から解消してくれる
僕は彼女を愛している
ある日突然現れた白衣のドクター
「歐」と申します
「は?」あんた誰?
「あなたが最近その、交際されている
ケイティさんについて、お知らせしたいことがありまして」
そんなのいらんお世話じゃん!!
そんな僕の内心を無視して、更には眉を真っすぐにして
Doctor Wo(歐先生)はこう仰った
「本来彼女はあなたを救済するために巡り来たのです」
『は?』
そりゃ色んなドラッグに手を出してきたよ
うん、最近もヤバかったことがあったけど
『え?救済?』
やっと本質が見えてきた
「嘘つきというのは、嘘を理解しているハンドラーの称号なんです」
少し震えた。それでも、着地点の匂いが感じられた
『意味が分からない、いや、半分分かってる、彼女を呼んでくれ!』
歐先生は更に眉を真っすぐになるべく努力し、優しく語りかけてくれた
「彼女は次の任地に向かっています。さあ、一緒にケアハウスに行きましょう」
「え?」
「彼女のレポートを元に、既にあなたのレスキュープランが始まっています」
「え?」
歐先生はその時初めて眉を下げて、真正面から僕を見つめた
「唄の文句になるほどポピュラーな事案です。御安心ください」
登場人物
.主人公 もう絶対登場はない
.ケイティ 愛子に逢えるのかな?
.歐先生 このキャラ使えるなw(ちなみに漏れ聞いた録音より転載)
歐先生(Doctor Wo)
Steely Dan
4枚目のアルバム《Katy Lied》 邦題『嘘つきケイティ』
A面の最後を締める珠玉のチューン
Doctor Wo の巻でございました
発表後数十年経っても、いまだに意味難解な歌詞はファンを困らせている
これは遠く離れた極東に住む一人のファンの解釈にすぎない
所詮、(ドラッグで)ぶっ飛んだ頭が産み出した雑文の解釈に帰着点はない
素敵な曲をありがとう
あえて言えば歐先生の今後の活躍を御期待ください
ということにしましょう
「いろんな意味で、スティーリー・ダン楽曲中、最も倒錯した
曲と呼んでいい。なんてったってその内容は、近所の
ティーンエージャーたちに”ミスター・ラページの隠れ家”で、
〇〇〇映画を見せる変態親父の話なのだから」
(スティーリー・ダン大辞典:アンソニー・ロブステリ著、丸山京子訳、199Pより)
ここから実際の訳詞を転載しようと思ったけど
どぎつくなるので自己規制しましょう
正直に言います。国力を増しつつあったアメリカが
『さあ!みんなで映画を観に行こう!』といった
活発な光景を描写した曲だと今まで勝手に思っていました
ゆっきーさんのおかげで、この曲を掘り直す機会を得て
より深く、彼らへの理解を高めることができました
感謝しかありません
良いね
続編 楽しみです
https://youtu.be/H28ZoZrKCzI