Nicotto Town



南の魔女クレア147


クレアは相変わらず「魔女の城」の庭で自分が歌って踊っている間の花の位置を魔法であれこれと試していました。

そしてクレアの花をバックに歌と踊りのパフォーマンスの最後は踊った後のクレアの前に非常に豪華なリボンで包まれた大きな花束が出て終わるようです。

ハタルはこの様な見事に豪華なショーのインテリアとしての花の魔法の使い方に呆れると同時に関心をしました。


ハタルのクレアに関しての相談に「知恵の使途」フクロウが此れまで見て来た魔女は総てを踏襲する事は出来ずに自分に合った或いは自分が出来る魔法を覚えて如何に其れを訓練と鍛錬で大きな力を持った魔法にしていくかが魔女の力量でした。

其れを自分のやりたい魔法に変えるだけでなく新たな魔法を作り出すのは「知恵の使途」と呼ばれるフクロウも初めて聞く事だと言いました。

元々クレアは魔女見習の時から勤勉な娘だと「知恵の使途」フクロウは見てました。

其れが魔石を4つ取って来た事も驚きましたが其れが少し教えただけで其れまでの魔女が何か月もかかって出来る様に成る魔法を数日でできるようになると例えばドラゴンが水の魔法の基礎を教えただけで次に行った時は水たまりの水でクルクルと其の水をおどらせて色々な形を作って遊んでいたと言うのです。

海水を上げて船にぶつけて船を沈めたと言うが「魔法を教えるドラゴン」が教えたのは1mも海水を上げた所だけでした。

所が次第にクレアは5・6mも海水を上げて其れを船にぶつける事をし始めて次第に其の高さは大きくなって更に普通の魔女は其れだけ短期間しか訓練をしてなければ3艘も船を沈めれば力尽きる所を更に多数の船を沈め続けたのでした。

しかも次第に其の威力は強くなって行ったのです。

ドラゴンはクレアの底知れぬ魔力を感じたが「知恵の使途」のフクロウはクレアの型にはまらない自分を押し通す危うさをはらんだ思考の可能性を感じました。

ドラゴンが言っていた国を取らせて魔王国を作れるやつかもしれないと言った言葉を「知恵の使途」フクロウは思い出してドラゴンが其れを見抜いてそう言っていた事をハタルに伝えました。

ハタルは自分が仕えていた「偉大なる魔女」が国王として彼女の国を支配していたが其の「偉大なる魔女」の威厳や思慮深さ気高さが其れにしてはかんじられないと言うとドラゴンが国王になってはどうかと一度クレアに言った事が在ったがあっさりと断られたそうだ。

寧ろ今は其れでホッとしている「知恵の使途」フクロウが言うとハタルも「確かに」と言葉を返しました。

フクロウとハタルがはなしているのを察知して其れにドラゴンが加わりました。

ドラゴンはクレアの魔力を持ってすれば一国の主になれるのでは或いはかつての「北の魔女」がそうした様にどこかの国の王と婚姻せずとも其の王と同じ考えを持つなら今のシドリアル国以上の大きな国を支配する事も可能ではないかと言いました。

元々500年近く前の最初の南の魔女はシドリアル国のトウニ地方から南を支配していて更にモゾリアナ国とクロエラルド国も其の統治下においていた。

「北の魔女」は今のシドリアル国のシドリアル地方を含めた其れより北の地方を統治していた。

其れが一人の北の魔女が当時のシドリアル王国の王を見初めて其の王の意向にそってシドリアル国の「北の魔女」の支配地方を今のシドリアル国まで広げたから此の様な形になったのであってクレアなら十分に元に戻せるどころか其れ以上も「南の魔女」の支配地域を広げられるかもしれないと言いました。

「知恵の使途」フクロウは其の意見に反対をしました。彼はクレアは王にふさわしくないし本人が其れを望んで居ないと言いました。


其の意見にハタルも同意しました。

ハタルは王国を支配していた「偉大なる魔女」に仕えていて王として必要な野心と品格と必要だがクレアは裕福な家に育ったと言う割には食事のマナーも肘をついてだらだらと片手だけで食器をカチャカチャ鳴らして食べるし酷い時はスープ皿を口に運んでずるずると音を立てて飲みほした時には腰が抜ける程驚いたと言いました。
どこかののっぱらで育った農家の娘でさえ其の様な乱暴な食事の仕方をしないだろう。
まるで山賊か海賊か下賤の女の様だ。更に時によっては此れほどまでにがさつで言葉使いも荒く目つきも下品な女に変貌する時が在りとても王としてふさわしいとは思えないと言いました。

ハタルは更に其れがトウニのクレアが育った家で執事をしていたと言うマージと言う方のホテルに行った時にマージと言う方に見せた態度はまるで溺愛された子猫の様に可愛い声と態度を取った。

一時はヤマネコの様に鋭く牙をむいて威圧したかと思えば贅沢に品よく育てられた子猫の様にしなやかになる。今の真剣に魔法と向き合って自分で魔術をあみ出している姿は姿かたちは女でも男の様だと言いました。

ドラゴンは其れでもクレアの魔力を此のまま使わないで多くの魔石を残して魔女を止めて更に年老いて死んでいった魔女の様に成るにはあれだけの力はもったいないと言いました。

「知恵の使途」フクロウは其の意見に真っ向から反対をしました。

ハタルは「偉大なる魔女」と全く違う「南の魔女」と言うよりも「クレアと言う魔女」と呼ぶべき「自我を持った魔女」に「知恵の使途」ふくろうも「魔法を教える使途」ドラゴンもクレアとの関係の持ち方に今まで此の様な魔女が居なかっただけに戸惑っている様に見えました。

クレアはマキバルがクレアを見張っている様にと言われていたハタルが居ないのを察知すると龍を出してジルドの市場の近くにあるロマの芝居小屋にこっそりいくとロマの踊り娘の女が腰を振り足を振り上げリズムに乗って或る時はくねくねとしなを作って踊るのを見に行きました。

帰って来ると早速クレアは下着姿になると「魔女の城」の庭に行くと魔法を駆使して花とリボンをあやつると更に豪華な花の輪を自分の周りに回らせて花びらを散らして其の踊りを真似てみました。

どうやらクレアは今度は踊りを自分の気に入った形にすべく色々と試行錯誤始めた様です。

自分が歌と踊りをやっている間の花の動きは完成して今度は踊りを納得が行く形にしたい様でした。


ハタルはマキバルに人型になって首都のトウニにイドエル氏を訪ねて彼の意見を聞きたいと申し出ました。

確かに収穫が最終段階に入ってハタルが食事も着替えもベットに入る手伝いもすなわち何も使用人としての役に立つ仕事がない此の時期はマキバルにとってハタルはクレアの見張り以外に何かハタルでなければ必要な仕事はみあたりませんでしたからハタルがクレアの事でイドエル氏に相談したいと言う事はマキバルにとってもマキバルが何故イドエル氏を尊敬しているのかの理解をハタルにしてもらうためにも良い事だと思い其れに賛成しました。
ハタルは自分のお金と言ってもクレア農場のこれまで貯めた収益の中からハタルに余裕を持たせた旅費を渡しました。

トウニに付いたハタルはイドエル氏にクレアの事で意見を聞きたいと言う内容で面会を求めると直ぐにイドエルは応じてくれました。

既にシドリアル国の官僚の中で上から数えて3番目の地位にあるとは思えない質素で簡素な事務所だがイドエルが放つ威厳と品格がマキバルが尊敬をしていると言うのに十分だと思うほどだがイドエルも其れまでハタルが国家元首側近の代人達とは違った雰囲気ももっていました。





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