Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


きらきら、黒耀石がふりそそぐ その2

仮想タウンでキラキラを集めました。

2022/08/16
キラキラ
集めた場所 個数
教会広場 3
展望広場 7


四択 シーフード (わたしはレギュラーかカレー)

(前日から続きます 長野での旅)
 だが暑いといっても、湿度が低いような気がした。ねばつくような暑さが薄らいで感じられる。高いところに来たからだろうか。ちがう土地に来たのだなと思う。
 次は黒耀石の遺跡あたりへ。その前に昼食を。茅野の尖石遺跡近くを通る。ここも釈迦堂遺跡のように、行ったことがある場所だったし、思い入れのあるところだったので、後ろ髪ひかれながら素通りする。 国道152号を通って白樺湖を過ぎる。二十歳前に、親戚たちと来たことがあったような気がする。だがほとんど記憶にない。遊覧船に遊園地、動物園もあるのかもしれない。先ほどまでと打って変わって観光地っぽいなあと、どこかほっとする。
 白樺湖を過ぎてわりとすぐのところのお店で昼食をと思っていたのだけれど、どうしたことか、結構混んでいた。外で待っている人々。ここに来る途中まで、あちこち空いていたので、ここに来て混んでいることが意外だった。
 基本、食事に列をなすことが好きではないので、別の店へ。もはや次の目的地を越すかんじになる。
 地図でみると、近そうだったが、山道らしく、くねくね、うねうね、ぐるんぐるん、道が曲がりくねっていて、意外と遠い。緑が深い。白樺がめだつ。わたしは樹木の名前はあまりしらない。マツ科の植物も多かった。あとで調べる。たぶんマツ科のコメツガやシラビソ。152号と142号を橋のようにつなぐ155号へ。この155号沿いに目指すミュージアムがあった。昼食は142号沿い。黒耀石の間を通った湧水を使った蕎麦らしい。ついたのは12時過ぎだったか。こちらは比較的空いていた。十割蕎麦だったが、味がいまいちだったので、お店の名前は出さない。
 142号をまた戻って、155号線のミュージアムを目指す。142号線沿いの「黒耀の水」に立ち寄った。このあたりは和田峠で、黒耀石の産地のひとつ。木製の文字どおりの案内板には、〈太古の昔(旧石器時代)原始 黒耀石を求めて日本各地から この地にやってきた頃から ひと時の絶え間もなく 湧き出ている水です 黒耀石の間を通ってくるため とてもきれいな真水です〉とある。実はここも寄りたい場所だった。ちなみにこのあたり(和田、長和町)では、通常使われる黒曜石の「曜」の字を、かがやく石という意味をより多く感じさせる「耀」の字を使い、親しんできたのだとか。なのでわたしもここでは黒耀石という字を使っている。
 その黒耀石を通ってきた水が飲めるということが、魅惑的だった。広場になっていて水汲み場がある。二人暮らしなので、それほど多くはいらない。帰ってのむ分と、その日のうちに飲む分だけ汲む。やはり水が冷たい。あまり硬度とかは気にしなかったが、あとで調べると超軟水で、飲みやすいのだそう。たしかにこくこくとゆける。くせがない。何杯でも飲めるような優しさがある。広場から下を見ると沢が見える。澄んだ水だ。この水も黒耀石が洗っているのだろうか。
 さて、お目当てのミュージアムへ。「星くずの里たかやま 黒耀石体験ミュージアム」という。先ほどの黒耀の水の和田峠は黒耀石原産地・男女倉遺跡群に分類されるが、こちらは鷹山遺跡群・星糞峠 黒耀石鉱山というようだ。
 星糞峠黒耀石鉱山史跡公園の入口にミュージアムがある。
 ミュージアムの解説によると、87万年前の噴火で黒耀石が出来、旧石器時代には石器工場のような遺跡、縄文時代には掘り出した鉱山のような遺跡があるという。採掘坑の実物の移設展示、旧石器時代と縄文時代の石器づくりと流通のしくみ、黒耀石研究の歩みなどを紹介している。
 そして、体験ミュージアムというぐらいだから、黒耀石の矢じりやペンダント、勾玉づくり、縄文ネックレス、骨角器ペンダントなど、様々な体験メニューがある。コロナの影響で、体験できないものもあったが、黒耀石のペンダント作りをしてみた。
 先のとがっていない錐のようなもので、黒耀石のフチをゴリゴリつぶして、とがったところがないようにしてゆく。フチを少しずつ割ってゆく感じだ。石は自分で好きなものを選ぶ。黒耀石はガラス質なので、どれもキラキラして、光にかざすと透けてみえる。比較的大きめの、よりキラキラしてみえるものを選んだつもりだったが、大きさはともかく、キラキラはどれもあったと思う。
 フチをゴリゴリつぶす作業が、思いのほか楽しかった。縄文の人たちの作業とはだいぶ違うだろうが(そもそもこれでネックレスは作らなかったはずだ)、それでも、かすかに彼らの石を加工する作業の一端を追体験することができたような気がした。もともとそれほどとがったところがないようだったので(たぶん安全を考えてだ)、なめらかにする作業自体はきりがない。追体験的な雰囲気を味わったあと、紐を通して出来上がり。作業代も含めて700円。貴重なうれしい経験だった。実はこの体験は、わたしよりも連れが多く希望していたものだった。一人だったらしなかった。でも、こうして体験ができて、良かったとつくづく思った。こんなふうに、知らないことたちが、門戸を開いてくれて、少しだけ、世界が拡がってくれる。

(この項続きます。いつも読んで下さってありがとうございます)




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