開闢の章
- カテゴリ:日記
- 2022/08/05 23:35:01
勝鬨橋にて
(今回お姫様無し)ウソデス
築地の朝は早いです
(市場が移転する前の話です)
朝5時には大抵の店は終わっていて
近所の喫茶店が朝8時頃には閉店します
そんな時に一軒の福岡、長浜ラーメン屋さんが勝鬨橋近くに新店を構えた
白湯(パイタン)スープと”替え玉”を目玉にして、新規オープンされた
同時期に松本隆が”微熱少年”という半自伝的小説を発表した
今WIKIで調べたら1985年11月1日、新潮社から発行ということを知った
あのね、むかしむかし、かちどきばしはその長い腕を、その能力を
存分に振るっていたんです
大きい船舶が通る度、両の腕(かいな)を存分に持ち上げ
物凄い重さの橋体を半分の地点で分割し、左右の天に振り上げた
”微熱少年”の主人公がどんな行動に出たのかは
忘れたし、もう一度読み直してみたいな
現況の勝鬨橋については知りません
”替え玉”ってのは要するに麺だけのお代わり
段々温度が下がっていく
だって、器のスープにはノータッチ
新しく茹でられた麺が投入されるだけ
安い(100円くらい)だからいいんだけど
将来の展開はどうなんだろう
あ、そうか、そっから自分でスープをレンチンすればいいんじゃね?
色んな販売形態が予測される。人は自分の食べたいものに帰着する
ああ、お姫様登場させたいな
よし、やってみよう
築地の川沿いに突然、本家福岡から召集された本家伝来のお姫様
(長女か次女か、あるいは、、、)割烹着に汗を滲ませ
聞き慣れない関東弁に父への不満を蓄積させ
客からの注文に健気に応答し、店内を縦横に駆けまくる
『東京に進出できるのか、お前に任せていいか?』
んなこと娘に訊くなよ!
おもてなし
ひとでなし
ろくでなし
さて、やっとここでこのお姫様のターンが回ってきた
女性の魅力を語る語彙に極めて能力の低い煎兵衛であるので
御期待されないよう切にお願いする
疲れていた。空腹だった
『新しいラーメン店か、食べてすぐ帰って寝よう』
『いらっしゃいませ!ご注文を承ります!』
一瞬目と目が合った。
仕事を終え、疲れ切りその日の勤労を終えた男性と、熱気の中で動き回っている
エナジーを発散しまくっている女性の視線が、その時一瞬通じた
『あれ?』
『あれ?』
その時までのおそらく自らの最大のコンプレックスと感じていた
顔面の汚点
口の右端の結構大き目なほくろ
できればいらないと思っていた
二人は互いにその汚点、いや、共通点を同時に一瞬に認識しあった
勝鬨橋のお姫様
スープの温度が下がるなんてどうでもいい
その後のお話はどうでもいい
ラーメンの味もどうでもいい
数年後築地から撤退した
福岡、長浜ラーメン屋さんは
今でもご当地で御健在であるという
どう?
お姫様話題で盛り上がって頂ければ幸いです
美奈子さんは真の歌姫でした
マリリンですね