Nicotto Town


五飯田八宝菜の語学学習日記


1651番:悪童物語(3)


悪童物語(トーマ)
Lausbubengeschichten (Ludwig Thoma)


悪童物語(3)


 ———————————【3】———————————————————

  Sie hat immer Handschuhe angehabt, und wenn  es
wo  naß war auf dem Boden, hat sie huh !  geschrien
und hat ihr Kleid aufgehoben.


———————————(訳)————————————————————

 奥様のほうは、いつも手袋をしていて、地面がどこか
ぬかるんでいれば、「あらまあ」と叫んで、服の裾をたく
し上げるのでした.


———————————《語彙》———————————————————
     
sie:前回のer と同様、初めて出てくるので sie の指すものが不明
  なのですが、話の流れからは、「奥様」を言っていることにな
  ります.つまり、die Frau.
    ——質問:いきなり、sie やer を使ってもいいのか?
    ——答え:いきなりsie やerが出てくる歌謡曲の歌詞はいくら
       でもあります.小説だって、そういう書きおこしが
       あっても全然おかしくありません.
    ——質問:先に名前が紹介されて、それからsie だのer だのが
       来るのが自然だと思うのですが.
    ——答え:そうですか.では夏目漱石の『吾輩は猫である』の
       主人公には名前がなかったはずですが、どうします?
  ——質問:どんな出だしですか?
  ——答え:Ich bin eine Katze.  Meinen Name habe ich noch nicht.
    ——質問:はいはい、人称代名詞が名前に先行する例はもうわ
       かりました.OK!ところで、ドイツ語では、職業
       には冠詞をつかわないのでは?
  ——答え:ネコは職業じゃないので!
  ——質問:でも身分ですよね?
  ——答え:そんな身分の人間はいません.夏目漱石じゃないけ
       ど、「Ich bin eine Katze.」のタイトルの本はたくさん
       出ていますよ.
der Handschuh:(e式)  手袋; ein Paar Handschue  一組の手袋     
naß:(旧正書法) <nass (形) 濡れた、湿った        
der Boden:(変同尾) 土地、地面、床
aufgehoben (過去分詞) <auf/heben (他) (A格を) 持ち上げる




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.