南の魔女クレア132
- カテゴリ:自作小説
- 2022/06/14 19:13:14
満室だったはずのスィートルームが用意されてマキバルと白猫のハタルが其のしゃれて立派な室内に感嘆の声を上げました。
クレアはさっそくバスルームを案内して使い方の説明更に色々な寝室やリビングダイニングの部屋もスィートルームの中に付いている事を説明しました。
此のタイプ以外にも色々なタイプのスイートルームがあると言うとマキバルが透明になって他の部屋も見てきて良いかと言うので絶対に見つからなければ良いと言うとすっと姿を消して行ってしまいました。
其の間にクレアと白猫のハタルはマージが用意してくれたクレアが子供頃喜んで食べたデザートが付いた昼食をマキバルは幽霊なので食事を取らないと言うと二人分用意してくれたのを食べました。
其の後にマージにイドエルとの関係を含めて之までの事情を説明したりリヤド農場のあの館を止めた人が数人マージのホテルに勤めていたので彼らがクレアに会いたがっていると言うのでクレアが覚えていない顔もあったのですが皆クレアの事を覚えていてくれて懐かしがりました。
マージは彼らからと新聞の記事でだいたいの事は解ってましたが其れでもクレアが無理をしてないかを心配していました。
そして辛くなったら何時でも此のホテルに来なさいと言ってくれてホテルが人目に付くのが嫌だったらマージはトウニに新しい館を作って奥さんと子供達とあの厳しいお義母さんと暮らしているのでそっちの方に止まると良いと言ってくれました。
暫くするとマキバルが興奮冷めやらぬ顔で帰ってきて自分が此のスタイルが良いと言う部屋が見つかったと言いました。
ロイヤルスィートルームと言う名前が付いていて部屋の中に従者用の部屋が在って其処にもバストイレが併設されていて何時もイドエル氏に付いて来た従者の人達を別棟の修道士用の部屋に案内していたのが心苦しかったので其れも解決できると言いました。
取り合えずクレアは3人で弁護士の所へ行く為に馬車を用意して貰うとホテルの前は人だかりでした。
クレアは自分の事で人々が騒いでいるとは思わずに何だろうと思いながら馬車で弁護士の事務所まで行くと数台の馬車が後を付けてきました。
馬車が何列もつながった可笑しな行列で弁護士事務所に付くとクレアは此れまでの建築会社との経緯を其れまでもクレアの税金の事を含めて助言をしてくれてる弁護士に此れまでの事を話しました。
其の弁護士を含めて他の人達もガスを引いた方が良いと勧めてくれて取り合えず弁護士が付いて一緒に建築業者の所に行く事になりました。弁護士事務所の馬車に乗って建築会社に行くとまたぞろぞろと馬車が付いてきます。
建築会社に付いてガスオープンについての説明を受けて取り合えず最新のガスオープンが組み込まれたシステムキッチンと言うのを見せて貰いました。
クレアは其れを一目見るなりにすっかり気に入ってガスを引いてガスオープンが組み込まれたシステムキッチンを取り入れる設計に納得しました。
後の交渉と設計図の変更はマキバルと弁護士に任せてクレアはせっかくトウニに来たのでショッピングに出かけると言いました。
すると白猫のハタルが自分も街を見学したいと言うので二人でトウニの街の色々な店を見て回りました。
その間も大勢の人がクレア達の後を付いてきてます。
クレアがだいたい気に入った物を見つけて帰りに買う事にして建築会社に帰って来るとおおむねの変更した二階のゲストルームの設計図の案が出来ていて其れは階段を挟んで二階まで吹き抜けで片側に所謂従者の部屋も付いたロイヤルスィートルームが3つ作り反対側に其の他の従者の為のバストイレ付きの広めのシングルルームを10室作るというものでした。
クレアが其の後に変更したのはあの可愛いシステムキッチンを今の台所は其のままで別の大きなキッチンルームを作ってあのシステムキッチンを3つ付けると言うホテルの厨房並みのキッチンを要求した事でした。
更に3階に上がる別階段を二階の吹き抜けの場所の反対側に吹き抜けで無い場所を作って所謂使用人が行き来する場所に付けて3階に屋根裏部屋を作ると言う事でした。
更に今あるあの大仰なゲストルームはなくす事になっていたのを一階にそっくり移転して其の隣にマキバルの書斎を作ると言う事でした。
クレアはあの絢爛豪華なゲストルームがもしかしてマキバルの父親の寝室に似ているのではと思ったのです。
そしてクレアはそれらの部屋はマキバルの寝室と書斎と言う事になって其の隣に白猫のハタルの寝室とバスルームを付けたしました。
クレアの部屋は相変わらず其のまま修道士次館長の部屋を可愛く改装したままで仕事部屋も村の大工がリフォームしたのを其のままと言う事で1階は其れ以外は村の大工に必要に応じておいおい改装して行くという事になりました。
其れよりも驚いたのは流石敏腕の弁護士でガスの配管代も設計図の変更代も更に余分にかかった分も建築会社もちという事になりました。
建築会社がどうしてもあの場所でステンドグラス工房を維持したいと言うのをちらっと言ったのを弁護士は聞き逃さなかったのでした。
後で解ったのですがクレアの注文したステンドグラスの色が出た美しいガラスを見て村長を始め村の人達がクレアが修道院を購入する為に見に言った時に村長に税金は幾ら位かと聞いた時に税金を払ってないと聞いて税金を払わないと土地が国に没収されると言って申告書を出して税金を払う様にアドバイズをしていたのです。
それ以来村では村長が税金を徴収して保管していたのですが3年半分を一括で払ってもそれ以前の村長が徴収していた税金のお金が残っていたのです。
村民に返すと言う事だったのですが牧師が此の色のステンドグラスを教会に仕えたらと言ったのをきっかけに話がとんとん拍子に進んで教会を改修してステンドグラスを付けると言う話が進んでいたのでした。
クレアが鍛冶屋の借り代を出しているしステンドグラスの色は此の工房の此の炉だから偶然出来たと言う事もあるので職人達も高い塀で囲まれて殆ど人に見せる事の無いクレアの館よりも大勢の人が見る教会のステンドグラスに此の色ガラスを見せたいと言う気持ちが出たのでした。
クレアは弁護士に相談して良かったとつくづく思うと同時に可愛いシステムキッチンが気に入って機嫌が良くホテルに相変わらずクレア達の後を付けて来る人達を引き連れて帰って来ました。
ホテルに入る時も人だかりで何だろうと思っているとマージが新聞記者達ややじ馬が押しかけて収集が付かないので記者会見を開いたらどうかと提案してきました。
やっとクレアは此の人だかりは自分達に興味を持っての騒ぎだと気が付いて驚いて周りを見渡しました。
元々村から少し行くと隣の国のモゾリアナ国との間の渓谷が在って其れを繋ぐ馬が一頭で引く馬車が通れる細さの木の橋が在って其れを渡ると薔薇の蔓で囲まれた場所があって其処に昔から「南の魔女」が住んでいる家が在ったので村人もそんな事で驚きませんでしたしクレアは一人でトウニに良く来ていても騒がれた事もなかったのです。
更に幽霊のマキバルの150年以上も修道院の色々な館長の傍にいた経験をえた人格ももともとの人柄もクレアが人型にした姿も含めて村人に受け入れられていて更に龍にのって何度もトウニに来て普通に買い物もしていたクレアには此の人々の対応に気が付かなかったのです。