Nicotto Town



南の魔女クレア131


白猫は大層気に入った様子で何度も其れを鏡の前で試していました。

今はピエールお兄様が経営している農場に付くまでの間にシーズは自分達がお父様殺しの犯人として扱われて酷い目にあっている時も其の叔父だけが農場を追い出された自分の身内のトウニでの生活費の面倒を見てくれた事と自分が犯人では無いと解った後も叔父達にも村人は冷たかったが頑張ってとどまっていた事。叔父が死んだ後のシーズより年下の従兄達が居てまだ小さい甥達の生活が心配だとクレアに打ち明けました。

シーズの傍にモーリスに顔がそっくりの男の子がシーズにくっついて座ってます。

シーズの手には恐らくお金が入っているらしい袋がギュッと握られていました。

クレアはお財布からお金を出すと元ダルニ家の人間としての「お見舞金」として渡しました。

シーズは最初は断りましたがクレアは「今優先すべきは従弟達の事よ」と言ってシーズの手の中にギューッとお金を入れました。

シーズは頷いて其れを受け取りました。クレアもシーズが犯人で無く真犯人が捕まっても家族たちも含めてシーズがダルニ農場に変えれなかった事情を知ってました。

ダルニ牧場では原因を作ったシーズも悪いと更にクレア様が出て行った理由の一つにシーズがモーリスの子供を産んだ事も上げてシーズ一家を非難したのでした。

スキャンダルとは比が無くても其れに関わると人々は面白おかしく何時までも卑下の対象にする物なのです。

シーズをダルニ農場で降ろすとクレアとマキバルと白猫の執事のハタルはジルドまで送って貰って其処からまた馬車を借りるとトウニのマージのホテルまで行きました。

マージのホテルに入ると白猫のハタルが此処は誰かのお城ですか?と聞くのでクレアはホテルと言いましたが意味が解らないようなので「現在の宿屋」と言いました。

白猫のハタルはすっかり此処が気に入りあちこちを歩き回るのをクレアはマキバルにこういう所では勝手に歩き回っちゃダメなのと言って白猫のハタルを止めさせました。

最初に此処は「宿屋」でも高級宿屋で「ホテル」と言う事。
ホテルの居間は言って来た所はエントランスと言う名の玄関でクレアの館も両開きの立派な玄関にしたい事をマキバルに言いました。

次に今いる所はエントランス・ロビーと言ってあそこのカウンターが受付係がいるフロントと言って普通の宿屋の受付みたいな所となの。

でもクレアの館はホテルでは違った形にするの。
まず受け付けは要らないけど其の代わりに玄関を入るとラウンジの様な所を作りたいの。

マキバルが「ラウンジ?」と聞きなれない言葉に聞き返しました。

クレアは「つまり外套を脱いだり、この様にエントランスに案内される前にお客様が身支度を整えたりする場所なの。

要するに表玄関から中の玄関に入った所をドアボーイが両開きの戸を開けてクレアの館のエントランスへのドアを開けると吹き抜けの二階の真正面に大きなステンドグラスがドーンとあって其処にクレアが其れをバックに立ってお客様を迎えるの、其の計画が潰れる所なのよ。」と一気に言うと口を尖らせてまた不機嫌な顔になりました。

其の顔でクレアが受付だと言うフロントへ行くのでマキバルは心配になりました。

案の上、上から目線の口調で「マージにクレアが会いたいと言っていると伝えて」とぶっきらぼうで言いました。

マキバルは慌ててカウンターの向こうに立っている男の人に「マージ様にお会いしたいとお伝え願えませんでしょうか。」と言いなおしました。

クレアは「それからスィートルームを用意して頂戴」とまたぶっきらぼうに言いました。

フロント係の男の人は「あいにくスィートルームは総て塞がっております。」とそっけなくクレアに言うとマキバルには「ご予約をおとりでしょうか?」と言いました。

クレアはますます怒った顔をして「案内してくれなくてもどこの部屋か解って居るので良いわ。勝手に行くからとあるきはじめるとフロント係の合図で屈強なドアボーイがクレアの前に立ちはだかりました。

クレアが風の魔法で吹き飛ばそうと手を上げようとしたのをマキバルが止めてクレアと屈強な男の間に白猫のハタルが割って入りました。

一触即発の事態にマキバルが慌てて「クレア、おとなしくしてなさい。」と例の多分修道院館長のお説教の仕方の一つの毅然とした恫喝を入れました。

クレアは「修道院ごっごにうんざり」と子声で言うとむすっとした顔で手を下しました。

マキバルがすかさずフロントの男の人に「マジー様にお会いしたいのですがご予約が必要ならご予約をお入れしたいのですが」と言いました。

クレアはすかさず「此処のオーナーのマジーにクレアが合いたいとロビーに来ていると伝えて頂戴」と言うとマキバルが「マジー様にお会いできるご予約をクレア様がしたいと申しておりますのでご予約をお願いいたします」と言いなおしました。

フロントの係の人はメモを書くと傍にいた女の人に其れを手渡しました。
其の女の人はしなりしなりとお尻を振りながらこれ見よがしに良い匂いを醸しながらクレアの前を通るとどこかに行きました。

暫く待っていると其の女の人が戻ってきて「どちらのクレア様か聞くようにと言われました」とフロントの男の人に言いました。
フロントの男の人が「どちらのクレア様でしょうか?」としらっと聞くのでクレアは「元リヤド農場のクレアで今は「南の魔女のクレア」と伝えて頂戴」と言うと其の女の人は今度は急いで走って行きました。

直ぐに懐かしいマージが来るのが見えるとクレアは走り寄って「マージ、クレアよ。クレアよ」とマージに抱き付きました。

マージはクレアを見ると「すっかり大人の女になって『魔女』になったと噂で聞いてどんなになったのかと心配したが普通の人間で安心した」と目を補足してクレアをまじまじとみると言いました。

クレアは其れを言われると気まずそうに「それがね、やっぱりクレアは『魔女』になっちゃたの」と少し悲しそうな眼をして言いました。

「だからね、おともに連れて来た二人もこうなっちゃうの」と白猫のハタルが猫の顔にもどしまし、マキバルが幽霊に戻ってあちこちの壁をすり抜けました。

でクレアの後ろに戻ると元の人の姿に二人が戻るとマージが手で頭を抱えました。

くれは申し訳なさそうに「だからマージにしか頼めないと来たんだけど・・・。」と言いました。

フロント係の男の人は真っ青になっているし難いの大きいドアボーイが気を失って倒れて居るし周りの客たちも悲鳴を上げたりどよめいたりと大騒ぎです。

誰かが警邏隊を呼びに外に飛び出した様で取り合えずマージの書斎に3人は在んないされて警邏隊が大勢来たのでイドエルに収集を付かせるようしょうがないと思ってイドエルの名を出した所、警邏隊の一番偉そうなのに震えている男が言うにはどちらのイドエル卿なのかと言うのでイドエル公爵だと言うと今度はマージが驚いてイドエル公爵を知っているのかと言うのでクレアはあの時にクレアの社交界デビューの最初のダンス相手とエスコートをしたのがイドエルだったのよと言いました。

其の場に居た警邏隊もシーンとしてます。
暫くするとイドエル公爵の使いの物と言う男が来て3人に失礼が無い様にと書いた手紙を持って来ました。








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