ネタばれ読書日記『悪い夢さえ見なければ』
- カテゴリ:小説/詩
- 2022/05/05 20:47:54
『悪い夢さえ見なければ ロングビーチ市警殺人課』著;タイラー・ディルツ
評価 ★3
あらすじ
ハイスクールで残業中だった女性教師がナイフで滅多刺しにされた上、左手首を持ちさられた。妻の死から立ち直れないダニーと相棒の女性警察官ジェンは地道に捜査を始める。しかし被害者エリザベスは人気のある美人教師でやっかみはあれど殺すほどの恨みを持つものはいない。元彼で男やもめのワクスラー、ロシアンマフィアのトロポフも決定的動機も無く、完ぺきではなくてもアリバイがあった。
捜査の過程でエリザベスの父親が娘たちに性的虐待を加えていたことがわかったため警察は父親を逮捕するが父親は留置所で自殺してしまう。警察上部は容疑者死亡で事件を終結させようとするが殺人課のメンバーは捜査を続ける。
そんな中、さらなる事件が起こる。凶器は一致し、左手首が持ち去られていた。被害者がワクスラーのもう一人の恋人だと気が付いた警察はワクスラーを逮捕する。当初アリバイと無実を主張していたワクスラーだが自宅の冷蔵庫から被害者の手首が見付かったと知った途端、自分の犯行だと認める。しかしダニーは真犯人はワクスラーの息子だと気付く。真面目な少年に見えた息子は父親の恋人を殺すことで父親に罪をかぶせようとしていた。ワクスラーの息子DJと対峙するダニー、凶器のククリで襲い掛かって来たDJを射殺してダニー自身も重傷を負う。
病床のダニーをジェンが看病し、壊れた亡妻の贈り物だった腕時計の代わりの時計をプレゼントする。ようやくダニーは立ち直り、ジェンとの未来を考え始める。
感想
作者がカルフォルニア州立大学で小説、犯罪論の教鞭を取っているそうで捜査の描写もキャラクター構成もものすごくしっかりしている。ただし、、とっても良く出来ているぶん、どうしても主人公のダニーが好きになれない。つか、妻の生前から仕事で組んでいた相手と恋に落ちるかね。
加えて私は小説の中で食べ物の描写があるとどんな食べ物か、食べることを想像してしまう。
この小説でキャラクターたちが食べているのは、朝の会議でダンキンドーナツ、夜食はパイナップルの乗ったピザ、食品店で買ったのはメキシコの豆料理らしい。あとダンドリーチキンも出て来たような。ビタミンはスムージーで摂取。
・・・うえっぷ。
この場合の助手役は、恋人よりも、ふつうにワトソンタイプのほうが良かったかもしれませんね。