今日見た夢 (アレンジ)
- カテゴリ:小説/詩
- 2022/04/19 16:07:16
- 受験受かったらさ、、、私を彼女にして?! -
空を見上げて、さらりと君はそう言った。
いきなり言われたその言葉に、何故か躊躇する事もなく僕は言い返した。
- いいよ -
うっすらと頬が赤くなっていく、君は驚いた表情と嬉しいという表情を
入り乱せ、確かめるような大きな声で
- 本当ね?絶対だよ?! -
と叫んで、飛び跳ねてた。
其の仕草が可愛らしくて、只微笑んでいるしか出来ない僕。
目の前で踊るようにくるくる回りながら鼻歌をする、ご機嫌な君。
何時の間にか、手を握りしめあいながら過ごすのがやっとだけど
其れさえも楽しい、嬉しい、という気持ちを露わにする
君が、愛しいとさえ、思った。
君は、父との二人暮らし。
僕は母との二人暮らし。
受験の為に、家庭教師として招かれた僕は、勉強を教えている時
必死に学ぼうとする、君という子供としか見てなかった。
そう、恋愛感情など持ち合わせていなかったのだ。
只、少し歳の離れた妹みたいな存在なら、当てはまるかな?
だから、受け入れる言葉を口にしたとき、自分自身に驚いていた。
と、同時に、前向きで明るく健気な少女とのこれからの日々が
楽しみにも思えていた。
受験受からなかったら、恋人の件はどうしょうかな?、と口にしたら
君は、え?!という表情で、僕の方を見て、握っりあって居る手に力を込めた。
僕のいたずらな口元を見て、理解したのか、そのあとは何も問題なかったと言うような
何時もと変わらないご機嫌を現す鼻歌で、どうやり返してやろうか?と言った
表情で、空を見上げている君は、もういたずらにはいたずらでやり返すよ?と言った
頼もしい在り方で、僕に接していたけれどね。
時は過ぎ、君と僕の婚礼の日。
君はいきなり心を閉ざし、天の岩戸の如く、誰も入れない其の部屋に閉じこもってしまった。
- 何故? -
何故今頃?私はちょくちょくお兄ちゃんの家に通ってた。
お義母さんとなる人とも仲良く過ごし、家事を教わろうと躍起になっていた。
お母さんとなる人も快く快諾してくれ、私は周りが順調に進んでいる、と確信していた。
だから、お兄ちゃんと結婚の話が出た時、父は判っいたように.快く賛同してくれ、
和装の結婚衣装を着ながら、流行る心を抑えるのに必死だった。
其処でバクバクする心臓を落ち着かせようと、キョロキョロ周りを見回していたら
お義母さんの姿を見かけ、そして在り得ない事に、私の手が触れたものを捨てている姿を見た。
お義母さん、何してるんですか?、と口にしたら
お義母さんは穢れた手が触れたものは捨てないとね、と
穢れている?何・・・そ・・・れ・・・?!
お義母さんは悪びれた様子もなく
只淡々と息子以外は穢れているのですもの、
捨てなきゃね。
ああ、嫌だ、穢れがこんなにたくさん、と言いつつ私を見た。
何故?
今まで普通に仲良くいたはずなのに・・・
結婚も賛成してくれたはず・・・あ?お義母さんの口から何も聞いてない・・・。
お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん?
助けて、真っ暗なの、何も見えなくなっちゃった
私、私、、、
- このままでいいの? -
暗転。
やっとみんなの前に姿を現した君はもう僕とは目を合わせてくれなかった。
表情を失った感情の読み取れない、そんな姿にどう対応したらいいのか迷った。
迷ったけれどいつものように手を握ってみたけれどそれさえも反応がない。
やがて、一粒の滴が滴り落ちた。
其れが数滴滴り落ち続け、やがて、全てに絶望したような表情になり
声も上げず顔も隠し、只、肩だけが上下に動いて、其れが答えだと言わんばかりに見え
僕は途方に暮れた。
目出度いはずの場所が、地獄のような場所に変り果て
僕が何度も耳元で囁いても君は無反応で、結局、式は流れてしまった。
- 何故? -
お兄ちゃん、怖いよ、お兄ちゃんが怖いよ。
時々耳元に暖かなものが入る。だけど、声が聴こえない。
無音の世界。
真っ暗な闇と無音の場所で、私はもう誰にも頼れないと
もう誰にも本当の想いを露わに出来ないと、心が何か、浸食していくのを
許していた。
黒く、黒く、漆黒だけが潤う世界。
闇は優しく私を包み込もうとしている。
そしてもう、何も聴くな、聴かなくていいと。
悲しみが大きな口で待ち構えている世界になど帰らなくて、いい、と。
私はそれに甘えた
そして、、、
夢だったのだろうか?幼心が見せた幻だったのだろうか?
記憶の片隅にある、時々思い出す、今も鮮明な時間に
駄々をこねるな、と言い聞かせながら生きている。
穢れ、の意味。
自分以外の他の女が愛する息子と共に暮らし生きる事を許さない狂心。
私は、勝てなかった。
だから、あの時、逃げ出して、気づいたら今の自分が居る。
あの後どうなったかは知らないけれど、
もう、見ちゃダメ。心が壊れる前に、逃げなきゃって
走り出した私が今の私を作った。
勉強、苦手だったけど、お父さんが私が進学できるようにと
こつこつ貯めてくれたお金を無駄には出来ないって
頑張ったあの頃の自分。
うーうーと唸りながら分からない所を丁寧に教えてくれた
あの人。
南国の人かと思えるほど、赤黒い肌と真っすぐな目をした
溌溂とした声の、とても大好きだったあの人。
今はどうしているのだろう?
幸せになってくれているだろうか?
あの似ても似つかない義母が許す程の相手が見つかっただろうか?
と、思う時もあるけれど、取り敢えず、私は生きている。
ひっそりと、蜻蛉のように。
探しても見つからない、其のココロ。
どんな思いで、どんな気持ちで、あの時居たのか。
知り得た状況の中、行動は遅く、物事はとっくに進んでいて
失ったものに対する思いは計り知れず
又申し訳なさに、今でも探している。
多分、探しても、どんなに探しても、見つからないだろう
僕という存在を愛してくれたのに、幸せを与える事も出来ず、むしろ不幸せにしてしまった
少女の心を持つ、愛しい存在。
二度と互いに時を重ねる事が無くとも
- 好き -
- 愛している -
其々の気持ちを知りながら時は遅々と動いていく。
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見た夢の記憶、今はもう、文章にして残すという事はしなくなりましたが、久々に書いてみたー。
何故か、お兄ちゃんが名探偵コナンに出てくるアムロさんだったというww
夢って本当無邪気に色々驚くようなものを見せてくれるΣ(ノω`)ペチ
お久しぶりです(*´ ω `*)ポッ 時々、見た夢の余韻で、其の世界で留まれればいいのに、と思う事多いです。
とはいえ目覚めた後、捨てられない大事な猫達を見ると戻れてよかったーともΣ(ノω`)ペチ
実は見た夢、本当毎回記憶して起きるのですが、【今日は人里離れた村の学校でスリラー+持った杖から火が出る儀式?】楽しかったり、ぐはーーと危なかったり?夢の中で駆け巡っていますΣ(ノω`)ペチ
なんか楽しそ~