ウクライナとクラシック
- カテゴリ:日記
- 2022/02/24 17:05:50
リヒテル、ホロヴィッツ、ギレリス、アイザックスターン。
巨匠と認識している4人がみなウクライナ生まれと知り、
けっこう複雑な気分です。
冷戦期、ソ連出身≒ロシアという先入観があったから、
ロシアンスクールと称されたクラシック演奏や表現の共通点を、
ほぼそのまま『ロシア的表現』だと思い込んでいたのです。
ピアニストは三種類しかいない。ホモとユダヤ人と下手糞だ。
爺世代によく知られた有名な暴言ですが、当時はけっこう信じてた。
更に困ったことに、よく耳にするのは巨匠の演奏ばかりだった。
上記4人の演奏を、ロシアの一言で総括して受容していたきらいもある。
さて今のところウクライナ≠ロシアであることはニュースでも明らか。
そこで困って、手を出さなかったホロヴィッツとスターンを買ってきた。
ホロヴィッツはまだヒビが入る前の演奏で、そこそこ楽しめる。
ヴァーチュオーゾと評すべきケレン味たっぷりの歌い方に聴こえ、
これを単純にロシア的ロマン主義と思い込んでいたことを反省する。
スターンはアメリカ人2人と『大公』演ってる盤でした。
なんでしょうね、2人に引っ張られてか、モダンな明るさと楽しさが横溢。
ウクライナとアメリカ……うーむ。また偶然の符合だなぁ。
家の上空は自衛隊機や米軍機が飛ぶルートの一つです。
グオーンバリバリと飛び、また来たかと顔を顰めるだけで済む。
空襲でないことを、何に、誰に感謝すべきか。ウクライナ人にだろうか。
この暴言は確かホロヴィッツの言葉だったと思います。
中村紘子のエッセイで冗談交じりに紹介されています。
『チャイコフスキーコンクール』『ピアニストという蛮族がいる』をお勧めします。
複雑っすね…
ホモとユダヤ人は聞いたことなかったです。
みつけることできるかなあ。