南の魔女クレア１１４
- カテゴリ：自作小説
- 2022/02/10 21:10:38
クレアは悔しかった。少しも勝利したとは言えなかったからである。
もっと自分が早くに行動していれば、せめて後１艘沈めて居れば情勢はかなり変わるはずである。
少なくとも此れだけ大勢の犠牲者を出さずに済んだ。
最初から参謀会議に出て居ればクレアは龍に乗って早くからキリアマリ船団の６艘の所についていればこんな結果にならなかったはずでした。
折角水の魔法を習っていたのだから其れを参謀会議で言って其れを出来る限り生かして船を沈めると言う役目を貰って開戦と同時にクレアが出発していれば６艘全部沈める事もできたかもしれない。
どうして男達はこうなのだろう。ボルアートだってクレアに相談していれば税金を払わない領主と言う事で最前戦に行かされずに済んだはずである。
どうしてこんな馬鹿な事を男達はするのだろう。
其の為に出た犠牲者に対して申し訳ないと言う気持ちが出て来ないのだろうか？其れよりも男のメンツとかプライドとか言う方が大事なのだろうか？味方の命よりもそっち方を優先する其の意味が解らない。結果がすべてじゃないのか！
其れなのに何が戦勝祝いのパーティだ！あの花火は何なのだ！あの着飾った宝石をちりばめたドレスの婦人たちは何なのだ！
クレアは悔しくて泣いた。こんな結果をとても勝利とは言えない。なぜならもっと勝つ方法があるのに何故其れを選択しないのだろう。
其れなのにあの城の様子は何なのだ。
悔しくて空しくて今の状態に我慢が出来なくてクレアはわあわあと泣いた。そしてもっと早くに此の魔玉を取ってきてもっと早くに大勢の人の命を救えたはずである。
アルガーの妹から返して貰った魔玉ももっと活躍できたはずだ。
何故、どうしてこんな結果を勝利と言えるのか！何故クレアを参謀会議に入れてより勝てる方法を見つけようとしないのか！クレアが女と言うだけで外されたのか！
人の命よりもそんなに男のプライドとか拘りの方が大事なのか！其の甘ったれた５．６歳の男の子の様な低レベルの勝気の為に大勢の犠牲を出す方法を選んで開戦に臨むと言う此の現状に赦せなかった。
其の為に死んだ大勢の人達のが彼らの男と言うプライドの犠牲になった事を何とも思わない男達の其の感情が許せなかった。
そんなときにアルガーが馬車で帰って来てクレアにドレスを着替えて戦勝祝いのパーティに出生するように言いました。
アルガーは戦勝祝いのパーティにクレアがドレスを着替える為に帰ったと思っていたのが何時まで経っても城に帰って来ないので他の人達に言われて迎えに来たのでした。
其れが何時もの普段着で居る事に腹を立ててクレアをなじりました。
クレアは完全に頭に来ました。怒りで体が震えました。
此の原因を作ったのはアルガーだと言いました。
何故最初から参謀作戦会議に私を入れなかったのか！其れをしていれば此れだけの犠牲者を出さないで済んだのでしょう。
貴方の責任で此れだけの犠牲者を出してながら良く平気でそんな事が言えるわね。
貴方の言う勝利は私が龍に乗って水の魔法で敵の６艘の選管に向かって行って４艘を沈めたからかろうじて勝った事を言っているの！？
だったらもっと早くに私がキリアマリ国の６艘の後ろから来る船団についていれば此れだけの犠牲者を出さずに済んだのよ。
貴方達は６艘のキリアマリ船団をあえて無視したのよ。
アルガーはそんな事は無い。こちらの戦艦で応戦すると言う計画は最初に立てていたと反論しました。
クレアはもし私が４艘のキリアマリ戦艦を沈めてなければ今此の国はどうなっていたと貴方は思う！？
大勢の国民にまで犠牲者が出ていたわ。彼らは上陸してきて毒矢で次から次とモゾリアナ国民を毒殺したでしょう。
あれだけ大勢乗っていたのに陸上部隊だけで応戦して勝てたと思う？
船に乗っていた毒矢にやられていた人達は大勢死んだでしょうし、モゾリアナ国民も見つけされ次第毒矢で殺されていた事は容易に推測できるでしょう。と言いました。
そして今クレアが敵の船を４艘沈めたから此れだけの犠牲で済んだ事をどう考えているの？
其れを考えればもっと早くからクレアが６艘の船団に向かって出発していれば此の犠牲は無かったかもしれないのよ。
貴方は最初から何をそんなに拘ってクレアを参謀に入れる事を提案しなかったの？私が龍を使えて魔法を使えることは知っていたはずでしょう。
其れを戦力に入れた方良い位は貴方も勝つ為の近くなる事は容易に想像できたでしょう。
何故貴方は其れをしなかったの！
貴方の本心を真実を話す鏡に照らしてさらけ出させましょうか！貴方が何をしたのかを其の為に此れだけの犠牲者を出したのかを知らしめましょうか！
彼らは貴方の何によって死ななければならなかったのかをはっきりさせましょうか！と言いました。
アルガーはクレアの剣幕に震えていました。
アルガーはふるえながらどうせ真実の鏡を出されれば総て話さなければならないのだからと思い話始めました。
僕は其れまで此の国で一番の魔法使いで此の館も留守番と言いながらも僕の館だったのが君がきてから僕の其れまで１番の魔法の使い手で魔法省だって副将と言われていたけど実質は自分がとりしきっていたんだけど君が来てからみんながクレアを取り立てるから多分嫉妬してたんだと思うと怯えた声で言いました。
クレアはそんな事だろうと思いました。そんなちっぽけな理由で大勢の犠牲者を出して平気なの。と言いました。
そして戦勝パーティに良く平然と出れるわね。
私は自分がもっと早くキリアマリ国の６艘の船団につかなかったからと反省して犠牲者の事を思うと戦勝パーティに等出れないと思っているのに其の原因を作った貴方が私が戦勝パーティに出る為の花館ドレスを着てなかったとなじるなんて貴方の其の身勝手な神経が信じられない。
貴方の様な人が居るから此の国の人達は大勢死んだのよ。
此の国の人達を一人でも守ろうと思ったのならそんなちっぽけなプライドなど蠅や蚊ほどの価値も無いわ。
其れよりも自分の責任で此れだけの犠牲者を出した事の方を反省しなさいよ！と怒鳴りました。
此れから城に戻ってクレアは疲れているのでパーティには出席しないと言って貴方は自分のちっぽけなプライドの為に犠牲なった人の為にどこかにこもって反省をしなさい！
と言うとアルガーを部屋から追い出すと勢いよくドアを閉めました。
アルガーは力なく階段を下りて馬車が遠ざかって行く音が聞こえました。
其れからクレアーはネグリジェに変えるとベットに潜りました。
寝付かれません。私はアルガーに八つ当たりをしたとクレアは思いました。
何に対しての八つ当たりだろう。男の全般に対して怒りの八つ当たりをアルガー一人のせいにしてアルガーを追い詰めてしまったとクレアは思いました。
そうじゃない。クレアはボルアートに対しての怒りだったのではないか。何時までも其処から抜け出ていないと思いました。
クレアは何故ボルアートに今がアルガーにした様な態度を取らなかったのだろう。
私はあの時何をしていたのか。もっと早くにボルアートを毅然と説得して自分が出来る父の持っている伝手を総て使って頑張ればボルアートは戦争に行ったとしても最も危険な最前線に行かされなくて今頃は生きて帰って来て子どもも生まれて幸せな生活をしていたはずじゃないか。
何故そうしなかったのだろう。
