南の魔女クレア74
- カテゴリ:自作小説
- 2021/12/23 00:26:43
遂にクレアはシンバしか開かなかったドアを開けて見ました。
其処には階段があって其処を上がるとまたドアがあります。
開けると可愛いお部屋がありました。
窓の外はかなり景色が違います。
ソファーには色々なぬいぐるみがあって羊のぬいぐるみを一つ取って手をくるりんとしてみました。
何とぬいぐるみが可愛い女の子に変わりました。
クレアに其のぬいぐるみが「どこの部屋を掃除しましょう?」と言いました。
下にいたぬいぐるみは料理専用のぬいぐるみの様でこっちの方は掃除専用のぬいぐるみの様です。
其のぬいぐるみが3つありますから部屋はとてもきれいに掃除されていてふかふかのベットも大きなバスタブの着いたバスルームもあります。
クレアはいっぺんに此の部屋が気に入りました。
早速バスタブのスイッチをひねると何とお湯が出てきました。
バスタブの傍にお風呂用粉洗剤もあります。
クレアはさっそく其れを入れて泡だらけのお風呂に入って神も含めて全身を洗いました。
こうやってお風呂に入るのは何時ぶりかも忘れてました。
全身をくまなく洗うとクレアはきれいに洗ってあるバスローブに着替えるとふかふかのベットにダイブしました。
何て気持ちが良いのでしょうか?
窓の外には小鳥が飛んで来て何かを言って羽をパタパタさせてます。
此処にも小さな台所があってちょっとした紅茶を等を飲めるようになってます。
ドレッサーがあって素敵な服が何枚かかかってます。
どう見ても趣味が合いそうな服ばかりか昔絵本で見たような服もあります。
其々の魔女が自分の趣味で其の年代の服を着たのでしょうか?
彫刻が素敵なピカピカに磨かれたサイドボードに其々の魔女が自分専用にしたであろう色々なティーカップが並べてあります。
また一つのドアをクレアは見つけました。其処はクレアが開けようとしても開きませんでした。
鍵穴があります。此れまでのドアは鍵穴が無くてもクレアがいくら開けようとしても開きませんでした。
今度は鍵穴があって鍵が無いと明かない様です。
そうやっている間にアクレがパンを持ってくる時間になりました。
クレアはドレッサーの中からどれも気に入りませんでしたが何とか此れで我慢しようかと思うような服に着替えると下に降りて行ってアクレのパンを羊のメイドが取りに行って戻って来るのを待ちました。
下ではカリドが魔女の森のバラの枝と蔓の戸が開くのを待ってました。
羊のメイドがアクレのパンを受け取る為にバラの枝と蔓の戸を開けたとたんにカリドが隙を見て入って行って木の家の戸をドンドンとたたきながらクレアの名を叫ぶような声で呼びました。
死んだとしたらフクロウが出てきて其の事を知らせてくれるはずです。どこかで生きていて別の人生を歩み始めてもフクロウが出てきて其の事を知らせてくれるはずです。
別に魔女にならなくても生きていてくれれば良いとカリドは必死にドアをたたきながら思いました。
カタッとドアが開いてクレアがキョトンとした顔で「どうしたの?」と顔を出しました。
「生きていたのか!無事だったんだな!良く生きて帰って来てくれた。良いんだ、魔女に何かならなくても生きていてくれれば其れで良いんだ。もう此の町をでてどこか遠くに行こう。マドレもそうしたいと言っている。3人でどこか遠くの誰も知らない所で・・・」とクレアの頭をくしゃくしゃになでながらカリドは泣きながら言いました。
クレアは髪の毛をくしゃくしゃにされて迷惑そうに「何をいってんの。そんなのいやよ。女を虐める悪い奴をやっつけるとフクロウと約束したんだから。其れで魔女の試験を受ける事が出来たんだから。せっかく魔女になったのに悪い奴をやっつけないと何で遠くに行かなきゃならないのよ。」とカリドを下から迷惑そうに見ると口を尖らせて言いました。
其れから「そうそう果物と「魔女の回復薬」は用意してあるわ。今日あたり町に持って行こうと思っていたの。」と言いました。「魔女になったんだって!?魔女になれたのか!」クレアは「当り前じゃない。とっても強い魔女になったのかもしれない」と河原で思い切り火を放った時に迎えの渓谷の下の方の川岸に生えていた木が総て一瞬で轟音と共に出た業火で燃え尽きた時の事を思い出して言った。
「まあ、まだ魔法のコントロールが利かないんでちょっとやっかいなんだけど」と言うとカリドは町が大変な事になっている事を伝えた。自分の店もマドレの店も壊された事を言った途端にクレアの顔つきが変わった。
直ぐに上に行くと魔女の回復薬を入れたカバンに色々な魔道具を入れるとロバにまたがると急いで町に走らせた。
カリドは慌てて其の後を追いかけた。
アクレがパンをメイドに渡すとロバにまたがって走り去っていくクレアを何時までも見ていた。
クレアはマドレの破壊された店を見るとパニックになって「誰がやった!誰がやった!」と大声でさけびだした。
マドレがクレアを抱きしめて落ち着かせるとまずクレアに起きた事を説明して欲しいと自分の事は後で良いから今まで何をしていたのかを話して欲しいと言った。
クレアはマドレの壊された家や店を見て泣き出している。
「誰がやったの?あいつらなの?」と泣きながら聞くクレアにマドレが最初に君の話を聞かせて欲しいと言って庭のベンチになっている椅子に座るとクレアを子供を抱くように膝に乗せると「良く無事に帰って来てくれた。生きていてくれてありがとう」と言って肩を抱いた。
クレアは奇妙な事をする人だと思いながらも足をくじいてしまって一番辛かったのは水龍から降りて魔石のある所まで行く所だったと言って其れから魔石を9つ取って来たけど水の中で5つが流れて4つしか取って来れなかった事を言った。
マドレは「4つも取って来たって!?」と驚いた。
クレアはちょっと自慢げに水龍が4つ取ったのは私だけだと言っていた事を伝えた。
マドレを膝に乗せていたクレアを下ろして立たせると「で、君は今魔女になったのか!?」と聞くのでクレアは少し手ながらもかなり強い魔女で一旦火を放つと周りが全部火の海で参った参ったと笑って言った。カリドがはぁ、はぁ、言いながらやっとクレアに追いついて来た。
其れからマドレとカリドがゆっくりと此の間町で起きた事を静かに説明し始めました。
クレアは「解ったわ。まず其の倉庫を燃やしましょう。どこに其れがあるの?」とマドレに言いました。
そんな問題で無いとマドレは言う。クレアは犯人を全員焼き殺す事が出来るというとカリドが其れはだめだといいます。
クレアには二人の言っている事も考えている事も何度説明されても理解できませんでした。
クレアが言う事は全部だめだという。其れで居て二人は此の町を守りたいという。クレアは自分にできる事は一瞬で焼き殺す事だと言う。そうしないと何のためにクレアが頑張ったのか解らないと言って剥れました。
二人は頭を使って良く考えようといいます。
クレアは「んな事だから二人のお店は壊されたんじゃないの。相手は悪い奴なのだから燃やしてやる」というとマドレとカリドが怖い顔をして其れは解決にならないし此の町を救う事にならないといいます。
クレアが二人の言っている事が解らないと言って泣き出したのでとりあえず今日は魔女の家に3人で戻る事にしました。