1442番:レ・ミゼラブル(14の上)
- カテゴリ:日記
- 2021/11/19 22:57:09
レ・ミゼラブル(14の上)
————————————【14】——————————————
Quoi qu'il en fût, après neuf ans d'épiscopat et de rési-
dence à Digne, tous ces racontages sujets de conversa-
tion qui occupent dans le premier moment les petites
villes et les petites gens, étaient tombés dans un oubli
profond. Personne n'eût osé en parler, personne n'eût
même osé s'en souvenir.*
————————————(訳)——————————————
いずれにせよ司教職就任から、またディーニュに居住
後9年がたって、はじめの頃に小さな町や町の人々が
占めていた会話の内容からもすっかり忘れ去られた.
誰一人として敢えて口に出すことはしなかったし、
思い出そうともしなかったことであろう.
————————————《語句》——————————————
quoi que + 接続法 何が~でも、何を~しても
quoi qu'l en soit いずれにせよ、ともかく
これは接続法現在の例ですが
本文のquoi qu'il en fût はこれの接続法半過去
いずれにせよ…であった、ともかく…だった.
épiscopat [エピスコパ] (m)❶ 司教職、司教の任期、❷司教団
résidence (f) 居住(地)、駐在地、駐在期間
racontages 辞書に掲載なし→ raconter + ages = 話す+ 接尾辞
=おしゃべり
尚、age は動詞の語幹について「行為の過程」「行為の結果」
などを表す.
racontages は辞書にないほどなので、かなり不自然な言葉、
学習者の私たちは使わないのがよいと思います.
oubli [ウーブリ] (m) 忘れること、忘却
tombés dans un oubli すっかり忘れられた
一般にtomber dand l'oubli で「忘れ去られる」
*) 接続法半過去が使われている.