Nicotto Town



南の魔女クレア11


2年生になってしばらくするとモニークの御婆様が老人がなる年齢から来る精神病になりゼルセカの駅から士官学校とは反対の駅を挟んで南側にある小さな村にある療養所にご入院なさった為にモニークのお母様がゼルセカに一軒家を借りて其処からお婆様を看病する為に数人のメイドもつれて来て移り住んだのでモニークも其処から学校に通う事になった。その為にクレアは2時から夜にかけての友達が殆ど教室の周りに座っている生徒に変わった。
彼女らは殆ど工場に学校が終わると努めていて更にほとんどが夕食が終わったらまた工場に戻って門限に間に合う9時まで働いてる子が多かった。彼女たちの話だと士官学校の生徒の制服をサイズを変えて一年中縫って其れを年に一度収める仕事が多いのだが其れ以外にも隣の国のキリアマリ国の普通の人が着るワンピースとかズボンも既製服と言って縫作してキリアマリ国からきている輸入業者に売っているそうだ。
其の話を聞いた時にクリアは可笑しな話だと気が付くべきだった。
クレアが知っている知識では確か隣のキリアマリ国との国境は昔戦争で取られて一時キリアマリ国の領土になったシドリアル地方と繋がっている国境の町は厳重な砦が幾つも作られて其処は何重にも閉じられて商人どころか鼠一匹通れない様になっているはず。
首都のトウニあるトウニ地方がキリアマリ国と行き来できる国境の砦は此のバスタ地方の士官学校があるゼルセカとはずいぶん離れている。
トウニ地方にだって縫服工場があるだろうに何で態々此のバスタ地方のしかも細長いバスタ地方の真ん中にあってトウニ地方にあるキリアマリ国との国境から遠い此の町で作られているのだろうと疑問に思った。
彼女たちの回答は簡単だった。
此のバスタ地方の真ん中にせるゼルセカが在って其処からずっと南に行くと隣のキリアマリ国から万が一キリアマリ国からせめて来たらの為に砦がある。
其処は勿論誰も通してはいけないのだが国境を所のバスタ地方の南の端に村があって其処の村にキリアマリ国からの商人が自分の国で洋服を作るより此処で買う様がずっと安いので買いにきていると言う。
其処で其の地方の村人が砦を守っている役人にわいろを使って此のゼルセカまで洋服の注文をしに来て其れを縫っているとの事。
だからワンピースの縫い方も既に務めてから1年以上たった工員は習っていて縫っているとの事だった。

この話を聞いた時にキリアマリ国とのバスタ地方はバスタ地方とキリアマリ国の堺は標高千メートルは超える切り立った岩山が連なっており唯一海に面した南の崖端の所に小さな森と言うか木が生い茂った所が在るが其処は魔女の林と呼ばれていて其処を通ろうとすると木がまるで生きている様に邪魔をして枝がどんどん幾つもの木から伸びてきて更に下に生えている蔓植物が足を絡めて引き戻してキリアマリ国からは誰も入れなくなっているはずであったのにキリアマリ国の商人が此の国に貼ってきていると言う事に疑問を持つべきだった。
だが其の時のクリアにとって既にワンピースを彼女たちが塗っているという事の方が重要だった。
クレアはさっそくワンピースの縫い方をテーラーさんの縫子さんから習って縫い始めました。クレアの腕は直ぐに其れを任せられるほどになっていて簡単なワンピースの裾縫いは任せていました。
更に曲線縫いから最初の試験の時の実技試験の中にあったエプロンのポケットも何度も練習をしていたので其れも既に任されていました。
更に家に帰って来たから自分のミシンでワンピースの袖付け縫いの練習をする事に夢中でキリアマリ国とのバスタ地方の南端の国境の魔女の林とされている誰も通れないはずの所を通ってキリアマリ国の商人が行き来している事に何の疑問も持たなかったのでした。

クレアの友人たちが工場に行くために午後から暇になったクレアは何時も行くゼルセカの本屋の主人に誘われて熱心に立ち読みをするくらいなら好きな本を一冊貸してあげるので午後と夕食後の9時半まで本屋で店番として働かないかと誘われました。
クレアにとっては買うほどでもない本で一人のお爺さんが店番をしているだけなのを良い事に立ち読みをし放題になっている状態を利用して興味がある本を片っ端から立ち読みをしていたのです。
本屋のお爺さんにしてみれば其の立ち読みをしている本を貸すので店番をして貰った方が大量に万引きされるのを見張るのに専念出来て良いのでした。
実際に大量の本が万引きされるので儲けにならないのでした。

ある日仕事が終わってクレアが店から出ると一人の士官学校の制服を着た青年がクレアに話しかけて来ました。
其の日は何時もより仕事が10分程遅れて終わったので走って帰らないと門限に間に合わないのです。
其の青年が話しかけてきたがクレアは「急いでいるの!」と言うと同時に走り始めました。
其の青年も走りながら尚も「怪しい物じゃない」「相談があるんだ」「話を聞いて欲しい」とか言いながら追いかけて来ました。
「門限が10時なの」と答えて足に自信があったクレアは尚もスピードを上げて走り続けた。足の速いクレアについて来る事に驚いたが正門が見えて来るにつれてクレアの様に工場で仕事が長引いて遅れた子達も門に向かって走っているのでクレアは話も聞かずに自分を怪しんで逃げているのではないとさっしたのか其れ以上追いかけて来なかった。クレアはそれらの子をどんどん追い抜いていきました。

何とか門限に間に合ったクレアは誰だったのだろうと少し考えたが恐らく本を撒けて欲しいとか買いたい本を売れない様に取って置いて欲しいかだろうと思いました。
時々其の時人気がある本が店に入荷されると購入代金が出来るまで売らないで取って置いて欲しいと言う人が来る。
其れは其々の状況によって違うのだ。人気のある本の何冊は取り置きが出来るが出来ない本もある。其れを決めるのは店長のお爺さんであって自分ではないのです。
取り置きを断ってもしつこく其れを頼んでくる客もいるのだです。
其のやり取りがクレアにとっては苦痛でした。
こっちが断っているのにしつこく同じことを言ってくる客がクレアにとっては理解しがたい事でした。
またそんな嫌な客が現れたかとがっかりしました。
次の日今度は本屋が開いている時間に受付に居るクレアに其の青年は近づいて来ました。
しばらく受付でじっとクレアを見て居たのでクレアも其の男を出来るだけ無表情に睨み返しました。
内心はどうせ本を取り置きして欲しいと言う交渉だろうとおもいました」。
今は取り置き可能な本が無いので其れを見込んでの交渉で目の前の壁と自分の後ろの柱にも今は取り置きをやってないと言う張り紙が貼ってあるのにやって来るのだから例のしつこく交渉をし続ける嫌な客です。
所が意をけっしたのか其の青年が口を開いて話始めた言葉は意外な言葉だった。
「実は君を友人が開くパーティに誘いたいのだけど・・・。」「はぁ~???」と思わず気構えていたクレアは声を荒げたました。
青年が慌てて「いや、誤解しないで其の、あの、此れには訳があって、其のあの…君に交際を申し込んでいるんじゃないんだ。」「はぁ~???」何だか失礼な事を言われたような気がしないでないというか、私は交際を申し込む気が無い魅力がない女だと言われた様な気がします。




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