夏休みの日記(14のつづき)
- カテゴリ:日記
- 2021/08/09 05:38:43
さて、あなたの最も大切な煩悩よりも、
もっと素晴らしい「無上道、覚り」があるのだと、
と信じるところから、「死なない世界が」始まります.
「死なない世界」とは無常の支配をうけない世界の
体験です.
『法華経』に三界火宅の譬え話があります.
家が燃えています.まあこれは譬え話ですから
慌てないで聴いてね.
その燃えている家の中で子供たちが遊んでいます.
子供たちはあそびに夢中です.
家の外にいる父親が子供たちに声を掛けます.
「火事だ.出ておいで.」
と言っても子供たちはおもちゃに夢中で出てきません.
そこで父親は日ごろ子供たちが欲しがっている
おもちゃの車のことを思い出してこう言いました.
「お前たちに車をあげるよ.だからすぐ出ておいで」
子供たちは無事出てきました.そして言います.
「お父さん、車のおもちゃをください」
でもお父様はおもちゃの車ではなく、
本物の牛の車を与えました.
さあ、このたとえ話ですが、おもちゃの車は
あなた(私も)の大切な煩悩です.
父親が与えた本物の車とは、常住の寂光浄土です.
家が燃えている、ということは、あなた(私も)
の身体には寿命があって、日々寿命は短くなっている
様を譬えています.
つまり、命のあるうちに、死後浄土参拝ができるよう
この常住世界の存在を信じて、煩悩を手放して
軽い気持ちで日々を暮らしなさいよ.すがすがしいよ.
と言っています.