夏休みの日記(9)その2
- カテゴリ:日記
- 2021/08/05 19:13:28
夏休みの日記(9)その2
私たちは、死んだら、まず、死出の山を歩くことになっています.
これは西洋でも同じだといいます.暗い道なので、提灯を持って
進みます.西洋ではこの提灯のことを Jack- O' -lantern と言って
かぼちゃ提灯をぶら下げて歩いてゆきます.
死出の山は、およそ1週間歩いて、それから三途の川に出ます.
青白く靄にかすんで見えるそうです.
相当大きな川だそうです.淀川ぐらい.何?ご存じない?
では天竜川.それもご存じない?とにかく大きな川.飛行機が
不時着したハドソン川ならおわかりでしょう.大きな大きな川が
三途の川.三途とは、生前の行いに応じて、三通りに渡す川なので
三途の川と呼ばれます.
シャバではあなたの初七日の法事が行われています.
その追善供養により、あなたの身内があなたに不足している
善行を送ってくれます.そのおかげで、橋を渡らせてもらえそうです.
これで、ピラニアに足をかじられる心配はなくなりました.
初七日とは、あなたがこの三途の川を渡る前に受ける裁判で
裁判長は蓁広王(しんこうおう).このあと川を渡ります.
何?矢切の渡し船?ありません.
死後14日目に初江王(しょこうおう)の裁判を受けます.
このあとの裁判の日程は
死後21日目、3七日忌の裁判があります.
裁判長は宋帝王(そうていおう).ここの裁判で生前の浮気がすべて
バレます.ネコがいて、浮気をした亭主の男根をかぶりつきます.
「やめてくれ~」
いくら叫んでも相手はネコ.言葉が通じません.
ヘビもいます.旦那に内緒で違う人と寝た女性は
ヘビがあなたの浮気した人と同じところに入っていきます.
「いや~ん」
と叫んでもヘビは言葉がわかりません.
なんとむごいことが死後に待ち受けていることでしょう.
裁判日程はまだ続きまして、
4七日の裁判が五官王(ごかんおう)のもとで行われます.
ここでおよその判決が言い渡されます.
裁判長:お前は生前あまり奉仕活動をせず、ひたすら自分
だけのために生きてきたんだな?「畜生界に行く」
判決を与えよう.
あなた:待ってください.奉仕活動はしませんでしたが、
ちゃんと家族は守りました.人として、まっとう
に生きてきました.裁判をやり直してください.
裁判長:では、閻魔法王の最高裁判所に行きなさい.
そして5七日(通称35日)の裁判が閻魔法王の法廷で
行なわれます.