Nicotto Town


五飯田八宝菜の語学学習日記


1209番:アルト・ハイデルベルク(91)

アルト・ハイデルベルク


—————————————【91】———————————————————

Detlev (spielt auf einer Guitarre mit, singt): » Das war der Zwerg Perkeo,
         im Heidelberger Schloß.  An Wuchse klein und winzig, an
         Durste riesengroß.  Man schalt ihn einen Narren,  er dachte:
         Lieben Leut', Wärt ihr, wie ich, doch alle feucht,  fröhlich und
         gescheit.«

Die Uebrigen (singen mit).

Die Musik (beginnt den zweiten Vers).

Detlev.  Halt ! Musik halt !  Also das ist eine Jahrmarktsmusik !
    Das ist ein Skandalon für ganz Heidelberg !  Lieben Musikanten,
    kommt hier mal her.

———————————  (訳)  ————————————————

デトレーフ:(ギターと歌で楽団の演奏に加わる):≫ハイデルベルクの
   城には小人のペルケーオが住んでいた.体は小さいが、酒を飲ませば
   底なし男.みんなは彼を馬鹿と呼ぶ.彼は思った:愛しい人たちよ、
   あなた方は私のようになるがよい.酒を浴びよ、楽しげに、そして
   賢くあれぞかし.

残りの人たち:(一緒に歌う)

音楽:(2番目の歌の演奏し始める)

デトレーフ:止め!音楽止め!  それは年の市の(縁日の)
      音楽だ.それはハイデルベルク中の恥さらしだ.楽団員諸君
            まあ、こちらへ来たまえ.


———————————《語彙》————————————————

auf (前)[楽器] ~によって、~で
   ein Stück auf der Geige spielen / ある曲をバイオリンで演奏する.
mit/spielen (自/h)  いっしょに遊ぶ、共演する、演奏に加わる 
Wuchse (男3) der Wuchs [ヴークス] < 体格、体つき
an (前)[特徴の担い手、3格と] ~をした、an Wuchs klein 小さな体をした
winzig (形) ごく小さな、ごくわずかな、とるにたりない
der Durst (単のみ) ❶喉の渇き ❷渇望
riesengroß (形) ものすごく大きな、ばかでかい
an (前)[従事、3格と]   ~中、~するとき
an Durste  喉が渇くと → 酒が飲みたいとき
schalt (過去形) <schalten (他)(4格 + 様態)(…を~として)扱う、処遇する
der Narr [EN式] 愚か者、ばか
Wärt 接続法2式、2人称親称複数 <sein
feucht (形) 湿った、湿っぽい   辞書にはこれ以上の記述なし.
  そこで意訳してみました: 湿った → 酒に湿った → 酒を浴びた
           (正しい保証はありません.私の勝手な推測です)
fröhlich (形) 楽しげな           
gescheit.(形) 賢い、利口な
Uebrigen →Übrigen (形容詞の名詞化)* <übrig (形) 残っている、残りの
der Vers (E式) 詩、歌詞    
die Jahrmarktsmusik  年の市の音楽  年の市とは例年開かれる縁日のことで、
     日本の縁日のように露店などが出る.その縁日の音楽のことで
     当時の流行歌だと考えてよさそうです.    
das Skandalon [単のみ] = der Skandal [E式] 醜聞、醜行、あるまじき行為

、 

———————————《解説》————————————————

an Wuchse klein und winzig, an Durste riesengroß.  
体はちいさいが、喉が渇けば(酒を飲ませば)、大男(の飲みっぷり)

歌ですから余分なところがありません.補えば
Er war an Wuchse klein und winzig und wurde riesengroß an Durste.
みたいな感じでしょうか.
歌詞全部がわかれば、また違った訳になるかもしれません.
とりあえず、この断片からは、こんなイメージが浮かびました.

———————————《文法》————————————————

* 形容詞の名詞化
 形容詞は頭文字を大文字にすると、名詞として活用できます.その際
形容詞の格変化(強・弱・混合)をします.
    übrig →名詞化→ Übrig これを弱変化複数1格で用いますので
  (複数はどの格でもen)  Übrigen  残りの人たち





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