973番:さすらいの青春(84)
- カテゴリ:日記
- 2021/04/15 22:00:29
【84】
A la question de M. Seurel, une dizaine de voix répondirent, criant ensemble :
« Le grand Meaulnes ! Le grand Meaulnes ! »
Mais M. Seurel fit semblant de ne pas entendre.
Alors ils crièrent :
« Fromentin ! »
D'autres :
« Jasmin Delouche ! »
Le plus jeune des Roy, qui allait aux champs
monté sur sa truie lancée au triple galop, criait :
«Moi ! Moi ! », d'une voix perçante.
——訳——
スーレル先生の問いかけに、10人ほどの返事
の声が一斉に上がりました.
「モーヌ兄貴がいいよ.モーヌ兄貴だ!」
しかしスーレル先生は聞こえないふりをした.
そうすると、みんなは叫んだ.
「フロマンタンだ!」
別の声も上がった.
「ジャスマン・ドゥルーシュだよ!」
ロワ兄弟の末っ子が金切声で叫んだ.
「僕が行くよ.ぼくが.」
この子は野原を
豚にまたがって、勢いをつけてフルスピードで
駆ける少年だった.
《語句》
dizaine [ディゼーヌ] ① 10; 10個、10人、
② 約10
faire semblant de + 不定詞 ~のふりをする
Il faisait semblant de pleurer.
彼は泣くふりをしていた
Il ne dort pas. fait semblant.
彼は眠っていないよ.そのふりを
しているだけだ.
truie (f) [トゥリュイ] 雌豚(雄はporc)
lancé(e) (形) 世に出た、評判のいい、
lancée (f) 飛躍、はずみ、惰性
sur sa lancée はずみをつけて、加速度をつけて、
勢いに乗って
triple (形) 3重の ② 3倍の
③ この上ない、最高の
galop [ガロ](形) (馬の)駆け足、ギャロップ
(最も早い走り方)
au triple galop 全速力で
d'une voix ~ ~の声で
de + une voix この[de] は「~で」の意味をもつ.
perçant(e) (形) 穴をあける、突き刺すような、鋭い
froid perçant 刺すような寒さ
cri perçant 金切声
esprit perçant 鋭い頭脳の持主
日本語訳を少し訂正しました.
Ce petit
voyage en voiture à âne serait devenu un événement
plus important.
うっかり見落としていましたが、この文の中に
条件が隠されていました.条件節はないのですが、
en voiture à âne が条件を構成していて、主節(これし
かない単文ですが)が条件法ですので、
ろばに引かせた馬車ならば、(何だか心配で)
わずかの小旅行とはいえ、困ったことになるかも
しれない、となります
.