出る杭は打たれる
- カテゴリ:日記
- 2021/03/16 21:28:54
現代においては「脚気(かっけ)」は治る病気ですが
昔は、不治の病、死を呼ぶ伝染病として人々に恐れられていた病気で
今ではビタミンB1の不足で起きる病気であることが知られていますが、当時は原因不明の難病だったそうです
日本だと、元禄時代に江戸の町で大流行(玄米から精米した白米への移行で、B1が不足した)し、以後昭和に入るまでにたくさんの人々が脚気で命を失いました
そんな脚気の原因を突き止めたのは、医学研究者(農芸化学者)鈴木梅太郎博士です
彼は脚気にかかった鳩に米ぬかや玄米を与えると、脚気が治ることに気がつき
1910(明治43)年3月16日、脚気を治す成分(仮でアベリ酸に→2年後オリザニンと命名)を米ぬかから抽出するコトに成功!
同年12月13日に、その研究成果栄養欠乏説を発表しました!
しかし、彼の研究成果は日本医学界で無視されました
当時、日本の医学界で脚気は伝染病であるという考えが中心だったためです
彼の論文はドイツ語にも翻訳されましたが「アベリ酸は新しい栄養素である」という1行が削除されてしまっていたため、世界的にも注目を受けるコトはありませんでした
翌1911年、ポーランドのカシミール・フランク博士がアベリ酸と同じ成分を抽出するコトに成功、生命(ビタ)に必要な有機化合物(アミン)であるとして
発見・抽出自体は鈴木博士の方が早かったものの、国際学会での大々的な発表はカシミール・フランク博士の方が早かったため
このビタミンの名称が、定着しました
日本の出る杭は打たれる
みんないっしょ横並び精神がなければ、ビタミンはオリザニンと呼ばれていたかもしれないですね!
(´-﹏-`;)