911番:スガンさんの山羊(15)
- カテゴリ:日記
- 2021/03/05 06:43:00
スガンさんの山羊
【15】
M. Seguin s'apercevait bien que sa chèvre avait quelque
chose, mais il ne savait pas ce que c'était ... Un matin,
comme il achevait de la traire, la chèvre se retourna et
lui dit dans son patois :
——Écoutez, monsieur Seguin, je me languis chez vous,
laissez-moi aller dans la montagne.
——Ah ! mon Dieu !...Elle aussi ! cria M. Seguin stupéfait,
et du coup il laissa tomber son écuelle;puis, s'asseyant dans
l'herbe à côté de sa chèvre :
——Comment, Blanqutte, tu veux me quitter !
Et Blanquette répondit :
——Oui, monsieur Seguin.
——訳——
スガンさんは、彼の山羊が何かおかしいことに、ちゃんと
気づいてはいましたが、それが何なのかまではわかりません
でした...ある朝のこと、スガンさんが山羊の乳しぼりを
終えたとき、山羊は振り返って、このご主人に、ヤギ方言で
言いました.
——あのうご主人様、私はここのお宅では、憔悴してし
まいます.山に行かせてください.
——えー?何てことを言うの!この山羊も同じなのか!
スガンさんは叫び、茫然自失で、ミルクの鉢を落として
しまいました.それから草むらで、山羊の隣に座り込んで.
——どうしたの、ブランケット? お前がここを出て行
きたいなんて?
山羊のブランケットは答えました.
——そうなんです.出て行きたいんです.
《語句》
s'apercevait (半過去) < s'apercevoir
s'apercevoir de qch ~に気づく
s'apercevoir que 文章(直説法)
(但し否定文、疑問文では時々接続法に)
chose (形) 気分が悪い、様子がおかしい
茫然としている、度を失っている
quelque chose どこか様子が変だ
comme [時間的同時性] (ちょうど)~のときに
直説法半過去での使用がほとんど.
Comme il sortait de chez lui, la pluie se mit à tomber.
ちょうど彼が外出しようとしていたときに雨が
降り始めた.
achevait de < achever de + 不定詞 ~し終える
すっかり~してしまう
traire (他) 乳を搾る
traire une vache / 雌牛の乳を搾る
* この動詞は複数1,2人称でi の文字が
y に変わるので要注意.
traire (乳をしぼる)直説法現在
1単 trais
2単 trais
3単 trait
1複 trayons
2複 trayez
3複 traient
I(愛)は複数でふたまた(y)になると覚て
おきえましょう
patois (m) 方言
parler patois 田舎言葉で話す
本文では、「ヤギの言葉」の意.
メーとしか言わないけれど、ご主人様は
わかったのでしょう
une languis <se languir 憔悴する、活気がなくなる、
しおれる、衰弱する
stupéfait (形) 唖然とした、仰天した、
Il est resté tout stupéfait de cette noucelle.
彼はこの知らせに茫然自失した.
du coup まさにそのために、従って、それゆえ
たちまち、すぐに
Il m'a appelé dans la rue, du coup nous
avons parlé une heure.
彼が道で私を呼び止めた、それで1時間
話し込んでしまった.
écuelle (f) 椀、どんぶり鉢