かながわの遺跡展…中止前に 2
- カテゴリ:日記
- 2021/01/12 18:39:00
「令和2年度 かながわの遺跡展 相模川遺跡紀行 ~3万年のものがたり~」
あつぎ郷土博物館で、1月11日まで開催されていた、企画展の
こと。1からの続き。
そのほか、弥生時代から近世、近代までと展示は続く。川は運河でもあり、飲み水、農業用水であり、荒ぶるものでもあった。わたしたちの生活は川と密接なつながりがあったが、現在はそのつながりが薄れ、見えにくいものとなっている。
常設展がなく、体験学習などもなかったので、展示はここまで。また入口に戻ってくると、1月9日などに行われることになっていた「みどころ解説」の代替として作成された小さなパンフレットがおいてあった。そうなのだ、実はこの日も、本来はそれに合わせて出かけてきたのだった。
会期途中で中止になることは博物館としても残念だっただろう。パンフレットをありがたくいただいてくる。
去年のことをいってもきりがない。第一、これを書くにあたって、昨年のことをあさってみるまで、覚えてもいなかったことだ。だが、去年は体験展示などで土器を触ったり、スタンプを使って絵ハガキを作ったり、色々イベントを行っていた。会場にいるときはあまり思い起こさなかったが、なにかが、欠けているなあと、ぼんやりと思った。こんな情勢だから、それがこちらとしては当たり前になっていて、そのことを思い出すことも鈍っていた。それでも、ここでこうして企画展に来ることができて、それだけで、良かったと思ったことのほうが強く、あとのことは気にならなかったのかもしれない。
庭のほうに、かわいらしい木や枝で作った小さな人形たち、お友達たちが、やってきていた。展示室の窓からも見えたが、庭に廻った。竪穴式住居にすんだり、それを作ったりしている木の世界の住人たちが、西のほうにだいぶ傾いてきた午後の陽射しのなかで、見守るように、そこにいた。かれらは1月12日以降、企画展が中止になった後はどうなるのだろうか。どこかに行ってくれるといいのだが。
スマホで調べると、博物館から十キロぐらい離れたところに、道の駅があるという。帰りにそこに寄った。十キロの距離なのに、ちょっとした観光地だ、温泉もあるらしい。山も近い、流れる川の水が澄んでみえる。清川村の道の駅に到着。特産品や地元野菜、工芸品などが売られている。こうしたところを見るのは楽しい。少しの野菜、そして小田原の梅干しなどを買った。あとは他の県の物産を。
午後2時ぐらいから遊んで、家についたのはちょうど夕焼けが始まる頃だった。焼けた雲がきれいだった。あつぎ郷土博物館の常設展示室はしまっていたが、ひとつだけ、トリケラトプスの頭を柵の向こうにみることができた。そのトリケラトプスの頭のような雲が浮かんでいた。あとは魚の形の雲。それが西の空、富士山の見える方に浮かんでいる。あちらのほうに相模川の源流があるのだなと思う。こんな日に、相模川の源流のほうで、トリケラトプスや魚の雲が見られたことを、不思議な縁だと思う。風が冷たい。冬至もすぎたから、それでも日は一日一日長くなってゆくのだろう。
(いまのところ、もう一つの会場である神奈川県立歴史博物館では、開始日をずらした、2月9日から3月7日まで、開催される予定となっています)
この項おわり。
いつも読んでくださって、ありがとうございます。
どうぞ、御自愛くださいませ。