805番: さすらいの青春
- カテゴリ:日記
- 2021/01/04 20:30:09
【62】
Lorsqu'il faisait noir, que* les chiens de la ferme
voisine commençaient à hurler et que* le carreau de
notre petite cuisine s'illuminait, je rentrais enfin.
訳
暗くなった頃、隣の農家の犬が吠えた時、そして
私たちの小さな台所の窓ガラスに明かりが点いてい
たら、私はやっと戻るのだった。
《語句》
ferme (f) 農家
hurler (自)(犬、オオカミが)遠吠えする、吠える
(人が)わめく
carreau (m) 窓ガラス
s'illuminait < s'illuminer 照明される、輝く、明るくなる
* queが繰り返されています。これは文頭の lorsque の代わりです。
lorsqueは二度目からはque で代用されます。
【63】
Ma mère avait commencé de préparer le repas. Je
montais trois marches de l'escalier du grenier ; Je
m'asseyeyais sans rien dire et, la tête appuyée aux
barreaux froids de la rampe, je la regardais allumer
son feu dans l'étroite cuisine où vacillait la flamme
d'une bougie.
訳
母は食事の準備に取り掛かっていたところだった。
私は屋根裏部屋の階段を3段上っていた; 私は
何も言わず、顔を手すりにもたれ掛けて、座って
いた。ろうそくの炎が揺らめく狭い台所で、私は
母が火を起こすのを見ていた。
《語句》
barreaux (pl) < barreau (m) 格子、柵
froid(e)(s)(形)冷たい、寒い
rampe (f)(階段の)手すり、欄干
étroit(e)(形)狭い
vacillait 半過去 < vaciller(自)ぐらつく、ゆれる
bougie (f) ろうそく
【64】
Mais quelqu'un est venu qui m'a enlevé à tous *
ces plaisirs d'enfant paisible. Quelqu'un a soufflé la
bougie qui éclairait pour moi le doux visage mater-
nel penché sur le repas du soir. Quelqu'un a éteint
la lampe autour de laquelle nous étions une famille
heureuse, à la nuit, lorsque mon père avait accroché
les volets de bois aux portes vitrées*².
訳
しかし誰かがやって来て、この子供のささやかな喜びを
私からすっかり取り上げてしまった。その人は、夕食の
準備で顔を傾けたりしていた母のやさしい顔を照らしてい
たろうそくを吹き消し、私からそれを見るうれしさを取り
上げてしまった。 誰かが父が夜になってガラス戸に木の
鎧戸を掛けた時に私たち幸福な家族がが取り囲んでいた
ランプの火を消してしまったのだ。
《語句》
enlevé < enlever (他)(deから)取り除く、のける、消去する、よそに移す
( à から)奪う
一般に ≪enlever A à B≫ (BからAを取り上げる)
paisible.(形)穏やかな、静かな、平和な
soufflé < souffler (他)~を吹く、吹き消す
(自)(風が)吹く、息を吐く
bougie (f) ろうそく(既出)
penché < pencher (他)傾ける、けしげる
éclairait < éclairer (他)照らす ~を明るくする
vitrées<vitré(e)(形)ガラスのはまった、porte vitrée ガラスのはまった戸
√vitrer (他)~にガラス板をはめる、ガラス張りにする
vitrer une porte 戸にガラスをはめる / vitre(f)板ガラス、窓ガラス
autour de ~ ~の周囲に
accroché
volet (m) 鎧戸、シャッター
bois 木でできた、木製の
≪解説≫
* à tous ces plaisirs d'enfant 「こうした子供の楽しみのすべてを」
と訳しました。 一般原則が≪enlever A à B≫ (BからAを取り上げる)
なので、これに当てはめると
「こうした子供の楽しみのすべてから」「私を奪い取った」ことになるのですが、
ここでは à tous (すべてにおいて)は挿入語句ですので、無視してもらって
Quelqu'un m'a enlevé ces plaisirs d'enfant. ここでの me が 間接目的語で、
à moi の代わりを務めています。
*² とても長い文なので、ブツ切りで訳してもかまわないと思います。
ブツ切り料理教室
1:誰かがランプの火を消しました。
2:その周りを私たち家族が幸福に取り囲んでいたのだった。
3:それは夜になって父がガラス戸に木製の鎧戸を閉めた
時でした。
箇条書きみたいなので、ちょっと接続詞をチョンチョンと付けます。
「誰かがランプの火を消してしまった。
その周りを私たち家族が幸福に取り囲んでいたというのに。
それは父がガラス戸に木製の鎧戸を閉め夜の出来事でした。 」
QP3分クッキングでした。