Nicotto Town



日本百名山 ~BSプレミアム~ ③


こんばんは!6日(金)は北海道や東北北部は雲が多く、
雨の降る所がある見込みです。沖縄は雨が降りますが次第に天気が
回復するでしょう。その他の地域は概ね晴れますが西日本は次第に雲が広がり、
吸収では午後から雨の降る所がありそうです。

緑輝くブナの森 山腹に広がる湿原

    天井を彩る花園 ライチョウが棲(す)む頂

            きらめく夏 花の楽園へ
 ------------------------------------
                火打山

〇登山ガイド 吉田美栄さん

地元新潟県出身の吉田美栄さん。高山植物にとっても詳しいガイドさんです。
登山ガイドを養成する専門学校の講師も務めています。

*撮影:7月下旬

前回は山小屋内での感染症対策をご紹介しました。
今回は2日目に入り湿原から山頂を目指して進みます。

2日目

おはようございます。

「おはようございます。今日は湿原を抜けて山頂を目指して行きましょう。
 では出発します。お願いしま~す」

午前7時、出発。

この日は天狗の庭と呼ばれる湿原を歩き、雷鳥平を越えて山頂へ向かう。

おや?開けた所に出たぞ。

「はい、ここが通称ロックガーデンといわれている所です。
 この木道の両脇に沢山のお花が咲いていて、
 え~、火打に続く花道のような場所で私は大好きな場所です」

本当に人が人の造った庭園みたいだ。どんな花が咲いているんだろう?

「わぁ~、あそこ凄い。ピンクの絨毯みたいで綺麗ですね。
 あそこに群生しているピンクの花がハクサンコザクラです。
 火打山を代表するような花ですね」

@ハクサンコザクラ(白山小桜)

花の見ごろは梅雨の時期。一番いい時に来られて良かったなぁ。

辺り一面ピンクに染まって凄く綺麗だ。
このお花畑を見るために多くの人が訪れるという。

「この白い花がイワイチョウです」

@イワイチョウ(岩銀杏)

へぇ~、これも可愛い花だなぁ。

「葉っぱが銀杏の葉っぱに似ているので、え~、名前がイワイチョウですね」

花びらの周りがちょっと縮れてフリルみたい。良くできてるなぁ。

「今ここにチングルマが咲き始めてますね」

@チングルマ(稚児車)

「この白い花びらに真ん中に黄色くなっているのがチングルマです。
 これ、花が終わった後に、え~、長いこう、毛のような状態の
 冠毛(かんもう)が出来るんですけれども、その姿が子供が遊ぶ
 風車のように見えるというところから、え~、稚児車を転じて
 チングルマになったといわれています。

☆稚児車→チングルマ

「火打ちが正面にこう、ドーンと見えていいですね」

あれが火打山の山頂かあ、ようやく見えた。

「ここが天狗の庭と呼ばれている所です」

山頂のすぐ下にある湿原、天狗の庭。

〇天狗の庭

池塘と呼ばれる池や沼が広がっている。

「お~、凄い。ワタスゲが綺麗ですね」

〇ワタスゲ(綿菅)

花の時期を終え、白い綿毛を付けたワタスゲ。
一斉に風にそよぐ姿が可愛いなぁ。

山腹の湿原、天狗が遊ぶという庭を歩いて行く。

「この先湿原を離れて、また少し上りになって行きます」

分かりました。

「あっ、ここに可愛らしい花がありましたよ」

ふ~、ちょっと変わった花ですね?

〇ヤマオダマキ(山苧環) 上の部分が紫色、下は黄色のお花

「こちらヤマオダマキといいます。帽子をかぶってるみたいなお花なんですけど、
 この上の部分が糸を巻く苧環に似ているので、え~、それが山にあるので
 ヤマオダマキという名前になったといわれています」

花の形は織物で使う苧環に似ているってことなんだ。

山小屋を出発して1時間

〇雷鳥平(2277m)

「はい、ここが雷鳥平といわれる所ですね。
 ここから上が雷鳥の生息地になりますので」

結構いるんですか?

「数はとっても少ないですね」

ライチョウが棲むという緑のハイマツなどに覆われた山腹を進む。

「ここが山頂に向かう最後の急登になります。頑張って行きましょう」

はい。

「あ~、雷鳥です」

えっ、どこですか?どこですか?

「あ~、羽ばたいた、あ~凄い」

〇特別天然記念物 

ライチョウ

草陰から雷鳥が飛んできた。

火打山は雷鳥が生息する日本の北限だそうだ。
ここに棲むのは僅か20羽ほど、滅多に会えないという、ラッキーだなぁ~。

「速いな」

「もうすぐ山頂です。頑張って行きましょう」

はい、青空が眩しいなぁ~。

山小屋を出発して2時間

〇火打山(2462m)

「はい、火打山山頂に到着です。お疲れ様でした」

*正式な標高は2161、7m

ありがとうございました。

北に目を向けると日本海まで覆う一面の雲海。
南東には妙高山(2454m)

「あそこに山頂がポコポコと二つあるのが妙高山ですね」

同じ連峰の妙高山だ。
西に聳えるのが焼山(2400m)

「すぐ近くに見えるあの三角形の山が焼山(やけやま)になります。
 おくにかおをだしているのが雨飾山(あめかざりやま)(1963m)。
 その向こうには北アルプスの朝日岳(2418m)が聳える。

〇登山ガイド 吉田美栄さん

「火打山はいっぱい勉強しに来た山ですね。
 花の勉強をしに来たりとか、植生についても知ることが出来たし、
 雷鳥についても知ることが出来たし、気候についても知ることが出来たし、
 っていういろんなことを教えてくれた山かな。
 是非、あの、気楽に登ってきて、この、素晴らしい自然、
 え~、花たちを見て欲しいなと思います」

日本有数の豪雪地帯に聳える火打山。
雪が解け、そして訪れた夏、森や花の美しさに心惹かれた山旅でした。

いかがだったでしょうか?この火打山。
とても植物が多い魅力ある山ではないでしょうか?
個人的には山小屋での過ごし方がとても勉強になりました。
感染対策の方法が大事なことを改めて重要であり相手に対しての
思いやりと感じました。
いつかはマスク無しで登れる日が来ることを願いたいものです。





Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.