日本百名山 ~BSプレミアム~ ③
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2020/11/06 00:28:09
こんばんは!6日(金)は北海道や東北北部は雲が多く、
雨の降る所がある見込みです。沖縄は雨が降りますが次第に天気が
回復するでしょう。その他の地域は概ね晴れますが西日本は次第に雲が広がり、
吸収では午後から雨の降る所がありそうです。
緑輝くブナの森 山腹に広がる湿原
天井を彩る花園 ライチョウが棲(す)む頂
きらめく夏 花の楽園へ
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火打山
〇登山ガイド 吉田美栄さん
地元新潟県出身の吉田美栄さん。高山植物にとっても詳しいガイドさんです。
登山ガイドを養成する専門学校の講師も務めています。
*撮影:7月下旬
前回は山小屋内での感染症対策をご紹介しました。
今回は2日目に入り湿原から山頂を目指して進みます。
2日目
おはようございます。
「おはようございます。今日は湿原を抜けて山頂を目指して行きましょう。
では出発します。お願いしま~す」
午前7時、出発。
この日は天狗の庭と呼ばれる湿原を歩き、雷鳥平を越えて山頂へ向かう。
おや?開けた所に出たぞ。
「はい、ここが通称ロックガーデンといわれている所です。
この木道の両脇に沢山のお花が咲いていて、
え~、火打に続く花道のような場所で私は大好きな場所です」
本当に人が人の造った庭園みたいだ。どんな花が咲いているんだろう?
「わぁ~、あそこ凄い。ピンクの絨毯みたいで綺麗ですね。
あそこに群生しているピンクの花がハクサンコザクラです。
火打山を代表するような花ですね」
@ハクサンコザクラ(白山小桜)
花の見ごろは梅雨の時期。一番いい時に来られて良かったなぁ。
辺り一面ピンクに染まって凄く綺麗だ。
このお花畑を見るために多くの人が訪れるという。
「この白い花がイワイチョウです」
@イワイチョウ(岩銀杏)
へぇ~、これも可愛い花だなぁ。
「葉っぱが銀杏の葉っぱに似ているので、え~、名前がイワイチョウですね」
花びらの周りがちょっと縮れてフリルみたい。良くできてるなぁ。
「今ここにチングルマが咲き始めてますね」
@チングルマ(稚児車)
「この白い花びらに真ん中に黄色くなっているのがチングルマです。
これ、花が終わった後に、え~、長いこう、毛のような状態の
冠毛(かんもう)が出来るんですけれども、その姿が子供が遊ぶ
風車のように見えるというところから、え~、稚児車を転じて
チングルマになったといわれています。
☆稚児車→チングルマ
「火打ちが正面にこう、ドーンと見えていいですね」
あれが火打山の山頂かあ、ようやく見えた。
「ここが天狗の庭と呼ばれている所です」
山頂のすぐ下にある湿原、天狗の庭。
〇天狗の庭
池塘と呼ばれる池や沼が広がっている。
「お~、凄い。ワタスゲが綺麗ですね」
〇ワタスゲ(綿菅)
花の時期を終え、白い綿毛を付けたワタスゲ。
一斉に風にそよぐ姿が可愛いなぁ。
山腹の湿原、天狗が遊ぶという庭を歩いて行く。
「この先湿原を離れて、また少し上りになって行きます」
分かりました。
「あっ、ここに可愛らしい花がありましたよ」
ふ~、ちょっと変わった花ですね?
〇ヤマオダマキ(山苧環) 上の部分が紫色、下は黄色のお花
「こちらヤマオダマキといいます。帽子をかぶってるみたいなお花なんですけど、
この上の部分が糸を巻く苧環に似ているので、え~、それが山にあるので
ヤマオダマキという名前になったといわれています」
花の形は織物で使う苧環に似ているってことなんだ。
山小屋を出発して1時間
〇雷鳥平(2277m)
「はい、ここが雷鳥平といわれる所ですね。
ここから上が雷鳥の生息地になりますので」
結構いるんですか?
「数はとっても少ないですね」
ライチョウが棲むという緑のハイマツなどに覆われた山腹を進む。
「ここが山頂に向かう最後の急登になります。頑張って行きましょう」
はい。
「あ~、雷鳥です」
えっ、どこですか?どこですか?
「あ~、羽ばたいた、あ~凄い」
〇特別天然記念物
ライチョウ
草陰から雷鳥が飛んできた。
火打山は雷鳥が生息する日本の北限だそうだ。
ここに棲むのは僅か20羽ほど、滅多に会えないという、ラッキーだなぁ~。
「速いな」
「もうすぐ山頂です。頑張って行きましょう」
はい、青空が眩しいなぁ~。
山小屋を出発して2時間
〇火打山(2462m)
「はい、火打山山頂に到着です。お疲れ様でした」
*正式な標高は2161、7m
ありがとうございました。
北に目を向けると日本海まで覆う一面の雲海。
南東には妙高山(2454m)
「あそこに山頂がポコポコと二つあるのが妙高山ですね」
同じ連峰の妙高山だ。
西に聳えるのが焼山(2400m)
「すぐ近くに見えるあの三角形の山が焼山(やけやま)になります。
おくにかおをだしているのが雨飾山(あめかざりやま)(1963m)。
その向こうには北アルプスの朝日岳(2418m)が聳える。
〇登山ガイド 吉田美栄さん
「火打山はいっぱい勉強しに来た山ですね。
花の勉強をしに来たりとか、植生についても知ることが出来たし、
雷鳥についても知ることが出来たし、気候についても知ることが出来たし、
っていういろんなことを教えてくれた山かな。
是非、あの、気楽に登ってきて、この、素晴らしい自然、
え~、花たちを見て欲しいなと思います」
日本有数の豪雪地帯に聳える火打山。
雪が解け、そして訪れた夏、森や花の美しさに心惹かれた山旅でした。
いかがだったでしょうか?この火打山。
とても植物が多い魅力ある山ではないでしょうか?
個人的には山小屋での過ごし方がとても勉強になりました。
感染対策の方法が大事なことを改めて重要であり相手に対しての
思いやりと感じました。
いつかはマスク無しで登れる日が来ることを願いたいものです。