『ちゅうぶる』二題
- カテゴリ:日記
- 2020/10/28 18:58:18
昭和40年代はユーズドやリサイクルという格好いい舶来語は存在せず、
『ちゅうぶる』という単語が一般的でしたなぁ。
どこか愛嬌がある。付喪神が顔を覗かせそうな風情がステキです。
1、エドウインのトレンチの嫁ぎ先
70年物のボロボロの箪笥の一番奥から、デニムのトレンチコートが出てきた。
一同、片付けけの手を止め見入り首を捻り、しばらく考え私が思い出した。
不惑を過ぎ自裁した伯母が晩年に着ていたものだ。形見分けで貰ったのだろう。
エドウインの男物でMサイズ、1960年代末のものなのは間違いない。
埃だらけなので洗ってみると、いい感じに退色し、いかにもヴィンテージだ。
縫製もしっかりしてるし、古布回収に出すのは勿体ないという話になった。
誰か着ればよいのだが、私にはサイズが合わず、女どもにも少し小さい。
売るか?と考えたが、今でも作っているようだし、大した金にもならないだろう。
ヴィンテージの店にでも持ってこうかと思っていたら。
たまたま故人と顔見知りの小柄な方が顔を出した。いいトコにいらっしゃった。
因縁を語り、邪魔じゃなかったら貰ってくれませんかとお願いすると快諾。
その場で羽織り颯爽と帰っていく後姿に、いい人のところに嫁げたねと皆で笑顔。
2.余ったメモリでもう一台?
4GBのメモリを売ろうとしたら1枚で40円だといわれ、持ち帰った。
先日までデスクトップで十分働いてた。まだ使えるじゃないか。
腹立ちを紛らわそうと、中古でパーツ集めて一台組むか……と妄想を始めた。
全て買い集めたら手間もお金もけっこう必要になる。
ジャンク屋でHDDやメモリを剥がされ並んでいるヤツはどうだろう。
いやいや、OSはWindows 10でないと不便だ。CPUも古いのは困る。
CPUが第五世代なのにメモリ2GB、HDD320GBなんてヤツがいないかな。
電源強化、メモリ増設、SSD化、GTX1050tiというグラボを載せたい。
ありゃ? 今使ってるデスクトップよりスペックが上になっちゃうぞ。
……やめとこう。これもいい嫁ぎ先を……おっ、そうだ!
叔父の家のデスクトップPCが絶不調だといってたな。一度行かねばならん。
そのマシンに嫁がせることにしよう。四十九日で相談することに決定。
愛着や思い入れの深いモノに、専門店が壮絶な買取価格を提示すると、泣きたくなりますです。
感情移入している自分の喜怒哀楽、全てにダメ出しされた気分になるからでしょう。
まだ使ってるデジタル一眼レフの中で、専門店の査定相場ゼロというのが5台もあります。ははは。