Nicotto Town



日本百名山 ~BSプレミアム~ ②


こんばんは!20日(火)は全国的に晴れる所が多いでしょう。

岩場で生きる生命
雪どけ水が育む花園
北の短い夏の輝き

               花と岩の殿堂
          ----------------
             大雪山系 トムラウシ山

〇山岳ガイド 大橋政樹さん

地元の新得町に住むガイド歴30年のベテラン。
トムラウシ山は厳冬期やバリエーションルートも踏破しているんですって。

撮影:7月下旬

前回は十勝連峰の説明のところまでご紹介でした。
今回は尾根を進み高山植物のご紹介からです。

尾根をさらに進むと

「これはヨツバシオガマですね。あ、マルハナバチが付いてますね」

@ヨツバシオガマ(紫色のお花)

マルハナバチにだけ花粉を運んでもらうというヨツバシオガマ。

@エゾオオマルハナバチ

「凄い受粉しにくい所に花粉が付いてて」

マルハナバチは羽の振動を使って花の奥にある花粉を揺らして受粉を
助けているそうです。

下り始めると、うわあ~、凄い急。滑らないようにっと。

出発から3時間半

〇コマドリ沢分岐

「コマドリ沢到着です」

雪融け水が流れる清らかな沢。
沢を渡ると、はぁ~、再び険しい登だぁ。

あっ、あの白いのもしかして雪ですか?

「そうですね、だいぶ溶けてきましたけども
 こっから150mぐらい雪渓が続いてます」

例年7月下旬まで雪が残るという沢筋をゆっくり登って行きます。

雪渓を抜けると、うわあ~、岩がゴロゴロしてる。

「雪渓も終わってここからロックガーデンが始まります。
 え~、頂上付近も結構あの~、岩ゴツゴツで結構浮石も借りますので
 気を付けて行ってください」

トムラウシ山の山頂から中腹にかけてはゴロゴロとした岩場が続くそうです。

〇ロックガーデン

数十万年前に流れ出た溶岩が固まったものなんだとか。

「この岩場になるとなナキウサギが来るかもしれませんので」

えっ、ナキウサギがいるんですか?

「ちょうど岩と同じ色をしているのでなかなか見つけにくいんですけども、
 あ、いたいたいた。あっ、鳴きましたね」

〇エゾナキウサギ

あ~、いた~、かわいいなぁ~。

体長は15cm程。氷河期の生き残りといわれ、寒い所でしか生きられません。
大きな岩の影は日中でも涼しく岩場が多いトムラウシ山は
ナキウサギの楽園だそうです。

ロックガーデンを後に急斜面に登って行きます。

登って行くと、あ~、お花だ~。

「そうですね、え~と、イワブクロ」

@イワブクロ(紫色のお花)

華に細かい毛を沢山付けたイワブクロ。
風が強い砂礫地に咲くそうです。

「チシマキンレイカ」

@黄色の小さな花を茎の先に沢山付けるチシマキンレイカ。

@チシマツガザクラ(白に先が紫色のお花)

1cm程の花を付けるチシマツガザクラ。
まあるい蕾もかわいいなぁ。

出発から4時間半

「トムラウシの頂上が見えま~す。そこのゴツゴツしているのが頂上で~す」

あのゴツゴツした頂、あれが頂上かぁ。

〇トムラウシ山

あっ、先に登ってる人がいる。

雄大な風景、いよいよトムラウシの懐に入ってきた感じ。
道も険しくなってきたなぁ。

出発から5時間

「見てください、トムラウシ公園で~す。
 下に池塘(ちとう)、雪渓も残ってま~す」

う~、奇麗だなあ~。
眼下にはまるで日本庭園のようなトムラウシ公園。

〇トムラウシ公園(1759m)

岩がそそり立ち窪地には雪が溜まります。
この起伏に富んだ地形は火山活動によって創られたそうです。

あ~、高度感が凄いなぁ。気を付けて下ろうっと。

「ここはちょうど溶岩の流れついたところで形の変わった奇岩が
 沢山揃ってます。亀の甲羅みたいなので亀岩とも呼ばれてますが」

う~ん、ホントだ。甲羅の縞々模様みたいだなぁ。

奇岩が立ち並ぶトムラウシ公園を進みます。

「凄い花が咲いています。エゾコザクラですねぇ。
 素晴らしいお花畑です」

わぁ~、びっしり咲いてる。サクラソウの仲間のエゾコザクラ。

@エゾコザクラ

ピンク色でかわいい花だなぁ。

「一面チシマフウロ」

わぁ~、ここも凄い咲いてる~。日当たりのいい草地で見られるチシマフウロ。

@チシマフウロ

30cm程紫色の花を咲かせます。

う~、また登りだ~。

「おっと」

呼吸を整えながらゆっくり登ります。

出発から5時間半、アップダウンが多くてホント足に応えますねぇ。

「そうですねぇ、ここで大体8合目ぐらいでしょうか。
 大体この頃になると頂上に登るか或いは引き返すした方が
 判断を決めることが大事になってきます」

天候は大丈夫か?時間は掛かりすぎていないか?
ここで確認し、先に進むかどうか?判断するそうでです。
慎重な天候判断が求められるトムラウシ山登山。
それはある遭難事故が教訓となっているそうです。

今回はこのあたりで勝手ながら終了されていただきます。
次回はどのような遭難事故が起きてしまったか等のことを
ご紹介し、それから頂上を目指して行きます。

アバター
2020/10/20 22:56
こんばんは!そうですね、非常に怖いですね。
晴れていても雲が湧いてきてお天気が急変してなんてことも多いですね。
無理をしないって大事ですね。
アバター
2020/10/20 20:02
山の天気は変わりやすいですねw




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