ドラマ エール 小山田耕三が手紙になった
- カテゴリ：テレビ
- 2020/10/09 08:39:37
小山田耕三（志村ケン）の最後の出演は軍人相手に一生懸命、軍歌を書くと宣言したシーンだった。
生前、撮影できていたシーンはここまでだったのだろう。
そして慰問に出かける古山裕一に小山田耕三の手紙が読み上げられる。
「この非常時に音楽家として国に忠誠をつくし命をかけて戦う将兵にこちらも命をもって応えるのが国民の務めである。
前線での貴殿の活躍に期待する。」
随分、物騒な内容。
古山裕一は前線各所で慰問するのだろう。
つまり一回、国外に出たら数ヶ月は日本に帰ってこれない可能性が高い。
主人公のモデルになった古関裕而は基地で敵の爆撃に遭遇するなど、慰問中に危ない目にあったようだ。
小山田耕三は慰問の最中に死んでくれ、という悪意があったのではないか。
小山田耕三のモデルになった音楽家 山田耕筰は当時、古関裕而とあまり歳が離れていなかった。
山田耕筰にとって古関裕而は後から入社した新人でしかなかった。
しかしドラマの小山田耕三にとって古山裕一は自分の地位を脅かす可能性がある作曲家だった。
歳をとって曲を書くのが遅い小山田耕三と軍歌のヒット曲を次々書く古山裕一。
志村ケンが生きていれば、強力な邪魔者として小山田耕三を演じてくれただろう。
配給が減ったので国民の生活は苦しくなる