542番: ラテン語(2)
- カテゴリ:日記
- 2020/08/30 06:43:56
【2】
⦿ 名詞変化
第一変化名詞
ラテン語の名詞には、「男性名詞」と「女性名詞」、さらに
「中性名詞」があります。
名詞は、その「数」と、「格」によって、変化します。
「数」というのは、「単数」、「複数」のことですが、「格」
というのは、ドイツ語などを学ばれた方は、すぐわかると思
いますが、簡単に申しますと、主格や目的格のことで、ラテ
ン語には、6つの格があります。
それぞれ、
主格(nominative):英語の主語に相当:~は
呼格(vocative):呼びかけの言葉で、主格と同じ扱い:~よ
属格(genitive):英語の所有格に相当:~の
与格(dative):英語の間接目的語に相当:~に
対格(accusative):英語の直接目的格に相当:~を
奪格(ablative):ドイツ語の奪格の三格に相当:~から
以上の6つですが、奪格は具格とも呼ばれますのでご記憶願います。
本によっては、そのように書かれているものもあると思いますので。
また、主格と呼格以外の格については、斜格と呼ばれることがあり
ます。これも文法説明上の用語です。心の片隅に置いていて下さい。
ラテン語の名詞は、語幹末の音(幹特徴)と属格の単数語尾により、
5つに分類される。
stella(ステーラ)「星」の格と数による変化は次の通り
(尚、例外を除き、基本的に主格と呼格は同じ形です)
⦿ 単数 (主格には呼格も含めます)
主格:stella (ステーラ)
属格:stellae (ステーラエ)
与格:stellae (ステーラエ)
対格:stellam (ステーラム)
奪格:stella (ステーラー)
主格:stellae (ステーラエ)
属格:stellarum (ステーラールム)
与格:stellis (ステーリース)
対格:stellas (ステーラース)
奪格:stellis (ステーリース)
語基を除いた語尾変化は次の通り
⦿ 単数 (主格には呼格も含めます)
主(呼):a
属 格:ae
与 格:ae
対 格:am
奪 格:a
主(呼):ae
属 格:arum
与 格:is
対 格:as
奪 格:is
第一変化名詞は、大部分が女性名詞ですが、男性名詞もあります。
次の名詞は第一変化に属する男性名詞です。
agricola(アグリコラ)「百姓」
nauta(ナウタ)「水夫」
poeta(ポエータ)「詩人」
collega(コレーガ)「同僚」
scriba(スクリーバ)書記
第一変化名詞で是非覚えていただきたいその他の名詞
(全て女性名詞)
aqua(アクア)水
aquila(アクィラ)わし
bestia(ベースティア)獣
causa(カウサ)原因
colona(コローナ)冠、花環
cura(クーラ)心配
dea (デア)女神
fama(ファーマ)うわさ