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五飯田八宝菜の語学学習日記


542番: ラテン語(2)

【2】
  ⦿ 名詞変化

第一変化名詞

ラテン語の名詞には、「男性名詞」と「女性名詞」、さらに
「中性名詞」があります。

名詞は、その「数」と、「格」によって、変化します。
「数」というのは、「単数」、「複数」のことですが、「格」
というのは、ドイツ語などを学ばれた方は、すぐわかると思
いますが、簡単に申しますと、主格や目的格のことで、ラテ
ン語には、6つの格があります。
それぞれ、
主格(nominative):英語の主語に相当:~は
呼格(vocative):呼びかけの言葉で、主格と同じ扱い:~よ
属格(genitive):英語の所有格に相当:~の
与格(dative):英語の間接目的語に相当:~に
対格(accusative):英語の直接目的格に相当:~を
奪格(ablative):ドイツ語の奪格の三格に相当:~から
以上の6つですが、奪格は具格とも呼ばれますのでご記憶願います。
本によっては、そのように書かれているものもあると思いますので。
また、主格と呼格以外の格については、斜格と呼ばれることがあり
ます。これも文法説明上の用語です。心の片隅に置いていて下さい。
                                                                         
ラテン語の名詞は、語幹末の音(幹特徴)と属格の単数語尾により、
5つに分類される。



変化1:stella(ステーラ)星:属格単数=stellae   幹特徴=a

 stella(ステーラ)「星」の格と数による変化は次の通り
   (尚、例外を除き、基本的に主格と呼格は同じ形です)
 ⦿ 単数     (主格には呼格も含めます)
主格:stella  (ステーラ)
属格:stellae  (ステーラエ)
与格:stellae  (ステーラエ)
対格:stellam  (ステーラム)
奪格:stella    (ステーラー)

 ⦿ 複数    (主格には呼格も含めます)
主格:stellae  (ステーラエ)
属格:stellarum  (ステーラールム)
与格:stellis  (ステーリース)
対格:stellas  (ステーラース)
奪格:stellis    (ステーリース)


stell- の部分は共通の語幹です。これを語基(ゴキ)と呼びます。
語基を除いた語尾変化は次の通り

 ⦿ 単数     (主格には呼格も含めます)
主(呼):a  
属 格:ae
与 格:ae  
対 格:am  
奪 格:a   

 ⦿ 複数    
主(呼):ae
属 格:arum
与 格:is  
対 格:as  
奪 格:is  

第一変化名詞は、大部分が女性名詞ですが、男性名詞もあります。
次の名詞は第一変化に属する男性名詞です。
agricola(アグリコラ)「百姓」
nauta(ナウタ)「水夫」
poeta(ポエータ)「詩人」
collega(コレーガ)「同僚」
scriba(スクリーバ)書記

第一変化名詞で是非覚えていただきたいその他の名詞
(全て女性名詞)
aqua(アクア)水
aquila(アクィラ)わし
bestia(ベースティア)獣
causa(カウサ)原因
colona(コローナ)冠、花環
cura(クーラ)心配
dea (デア)女神
fama(ファーマ)うわさ




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