３１１番：文句ばっかり言う日記６月２５日
- カテゴリ：日記
- 2020/06/25 10:25:16
「ひとりで学ぶフランス語」は、だいぶ前に買った本で、
たまに見る程度。現在挫折中。
この本は、基礎編にあたる「モノ・スケッチ編」（２１９ページまで）
と応用編に当たる「レクチャー編」（２２２ページから２５５ページまで）
の２編で構成されている本格学習参考書です。
ストップしてしまったのは、応用編、スタンダールの「赤と黒」。
この「赤と黒」は、昔読んだことがあったが、
何だか、わけのわからない物語だった。
家庭教師のジュリアンが、貴族婦人、レナール夫人に恋にのぼせ上って、
最終的に不幸な結果を自らに招いてしまうというストーリーだったと思う。 著者は、この解説で、「緊張した文体の迫力を味わってほしい。」
と言っていますが、こちらとしては、文法をたよりに、たどたどしく、
意味をつなげていくので、せいいっぱいだ。
とても、文体を味わうどころではない。
基礎編と応用編とのギャップが大きすぎるのだよ。
たとえば
やっとプールでバタ足で、５ｍ、何とか泳げた生徒に、２５ｍ泳ぎなさいと
言っているようなもの。
次は、１０ｍでしょうが。それが、あんた、アナトール・フランスだの、
プルーストだの、難しい作家の凝った文章がとぐろを巻いて、紙面の上を
黒光りしてうごめいている・・・
いやいや、これは、ちょっと。
逆に言えば、日本語を学習したいという外国人に、「菊池寛を読みましょう。」
と言っているようなもの。
「こぶとりじいさん」ならわかるが、いきなり菊池寛の文章・・・たとえば、
「市九郎は、主人の切り込んで来る太刀を受け損じて、
左の頬から顎へかけて、
微傷ではあるが、一太刀受けた。
自分の罪をー 縦令向うから挑まれたとは云え、
主人の寵妾と非道の恋をしたと云う、自分の致命的な罪を、
意識している市九郎は、主人の振り上げた太刀を、必至な刑罰として、
譬えその切先を避くるに努むるまでも、
それに反抗する心得は、少しも持ってはいなかった。・・・」
こんなのを読めといわれても困る。
一方、スタンダール・・・・ゴタのテキストを日本語にすると、
「興奮の余りジュリアンがほとんどわれを忘れた、
あの期待と不安の入り混ざった最後の瞬間に、頭上の大時計が１０時を
打ち出した。この運命の鐘の音がひとつひとつ彼の胸の中で響き渡り
そこにいわば肉体的な衝撃をひき起こした。・・・・」
著者によると、バルザックも読ませたかったらしいが、紙面の制限
であきらめたらしいが、無理でしょ？ 始めたばかりの語学力で・・・
空手道場に入って、３か月の白帯の人に、
「クマと戦え」
と言っているようなもの。
死んでしまいます。
そこで、昔もっていた対訳書を探してみた。
ドーデ短編集で、確か第三書房の「フランス名作対訳叢書シリーズ」
だったように思う。
アマゾンで調べてみたら、中古本だが、入手可、となっていたので、
購入した。
（１０６８円だった。ちょっと悔しかったが・・
なんせ、定価が６００円）
でも、やっぱり、短編を読むのが、順番でしょうよ。
バイエルを終わったら、ソナタじゃなくて、ソナチネでしょ？
バイエル～チェルニー３０番、４０番～ソナチネ～ソナタ
ただし、ジャズ科は、バイエル～チェルニー３０番～スコットジョプリン
いや、よく知らない。ごめんなさい。
まあまあ、将棋に例えれば、ハサミ将棋を覚えて、ペコ周りを覚えて
それから本将棋でしょ？
物事には、順序がある。自転車に乗れない人がホンダの５０㏄
には乗れない。ヤマハの５０ccにも乗れない。
まして、スズキ４００には乗れない。カワサキ（今もあるかな）７５０cc
なんて、もってのほか。
そういうことで、とりあえず、「ひとりで学ぶフランス語：
は、本日をもって、卒業。（正しくは、中退）
まあいい。卒業とする。校長のゴタ先生がいいと言っているのだ。卒業。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー|
|
| 卒業証書
|
| ゴタはん
あんた、もうこの本、卒業やで。ごくろうはん。
捨ててええよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
