グランドグルメ ヨーロッパ食材紀行~BSP ②
- カテゴリ:グルメ
- 2020/06/09 12:19:10
大いなる大地の恵み・ジャガイモ ~ドイツ~
①ではクーニッツさん夫妻が行っている農作業のことをご紹介致しました。
本編では具体的にお料理のお話です。どうぞよろしくお願いします。
クーニッツさんの奥様で農場の中で小さな店を経営しているハイドルンさんです。
ハイドルンさんが得意とする料理は自分の農場で採れたジャガイモを使った
ファーマーズブレックファーストと呼ばれるドイツ人農家の伝統料理です。
長女のアグネスさんが料理を手伝います。始めにジャガイモの皮を剥きます。
鍋に入れたジャガイモに塩を加え、20分程茹でます。
次に玉ねぎとアサツキをみじん切りにします。このアサツキは後で仕上げの時に
使います。続いてベーコンを小間切れにします。ベーコンから染み出た
脂(あぶら)でジャガイモを炒めるように脂ののったものを使います。
ジャガイモが茹で上がりました。茹でたジャガイモを更に薄くスライスして
いきます。続いて卵をボールに入れてかき混ぜます。準備が整ったら
まずベーコンと玉ねぎを3分程炒めた後にスライスしたジャガイモを加えます。
そして溶き卵を上からかけます。卵が満遍なく行き渡るようにします。
熱が全体に行き渡るよう、フライパンに蓋をして7分から10分弱、火にかけて
仕上げます。最後にキュウリのピクルスとアサツキを乗せます。
ファーマーズ・ブレックファスト
Bauern fruhstuck
ジャガイモの黄色にピクルスとアサツキの緑が良く映て美味しそうです。
さあ、ファーマーズ・ブレックファストの出来上がりです。
勢揃いしたクーニッツ家の人々。どんなに忙しい農作業が続く日でも、こうして
家族一緒に食事を摂るのがクーニッツ家の習わしです。
ジャガイモ料理が家族の絆を深めます。
クーニッツ家の農場から西へおよそ5km、リューヒョウの町です。
15000人程が暮らすこの町には、17世紀に木の骨組みを使って
建てられたモッコツ作りと呼ばれる美しい家が並びます。
町の市場で買い物をするのはハンナ・ミートさん。
クーニッツさんの農場の店にジャガイモを買いに来ていた女性です。
ハンナさん「トマトを1ポンド程貰えるかしら?」
ハンナさんは週に1度リューヒョウの町に出て来て買い物をします。
リューヒョウの町から南へおよそ5km、リューベルン村です。
美しい田園風景が広がるこの村にハンナさんは住んでいます。
リューベルンの村では広場を中心にぐるりと円形に家が建てられています。
こうした家を円形に建てるスタイルはニーダーザクセン州の村では典型的な
ものです。その伝統は13世紀まで逆のぼり、敵から身を守る為に
始まったと言われています。リューベルン村では広場を取り囲む家々に
6個の農家の家族が暮らし、1つがホテルになっています。
ハンナさんは現在年金受給者として生活しています。
ハンナさんの趣味は料理です。
ハンナさんが今日作るのはドイツの典型的な料理、ポテトサラダです。
この料理のポイントはジャガイモを皮の付いたまま茹でることです。
ハンナさん「まずジャガイモを皮ごと茹でます」
皮付きごと茹でたジャガイモは熱が逃げません。温かいジャガイモは
その他の材料と混ぜ合わせる時に味をよく吸収するのです。
続いて固茹でにした卵を用意します。
「茹でた卵の皮を剥きます。マヨネーズやピクルス、ヨーグルトと混ぜます」
ジャガイモは25分から30分茹でます。ナイフでジャガイモを刺して
茹で上がったかどうか確かめます。茹で上がったジャガイモは水で濯ぐと
簡単に皮を剥くことが出来ます。ジャガイモを皮ごと茹でるのには
もう1つ理由があります。ジャガイモの中に含まれる栄養分やビタミンが
逃げにくくなるからです。皮を剥き終えたらジャガイモを薄くスライスして
いきます。
「サラダがドロドロにならにようジャガイモは煮崩れしない種類を使います」
ハンナさんにはポテトサラダの独特な味を引き出す秘訣があります。
それはピクルスの酢漬けの汁を使うことです。
「酸味を出す為、ピクルスの汁を加えます。その後でピクルスをおろします」
キュウリとピクルスをおろして全ての味が材料に染み込むように良く
混ぜ合わせます。次に茹で卵を適当な大きさに切ってサラダに加えていきます。
そしてサラダをクリーミーで美味しくするマヨネーズ作りに取り掛かります。
「これからマヨネーズを作ります。卵の黄身にスプーン1杯のマスタードと
酢、そして塩、コショウを少し入れます。オリーブオイルを加えて
マヨネーズの出来上がり。油っぽくならないようにヨーグルトを加えます。
マヨネーズにヨーグルトを加え良くかき混ぜます。
そしてポテトサラダにかけよく混ぜます。
「ポテトサラダのマヨネーズ合えの出来上がりです」
ポテトサラダは簡単に作れるうえに美味しいことから大勢のお客様を
もてなす時などよく出されます。アンナさんはこの日、子供たちの家族や
近所の人たちを招いてポテトサラダを振る舞うことにしました。
ハンナさんは大の歌好き。家族たちも皆、音楽好きです。家族が集まれば
こうして自然に歌になります。
「さあ、夕食の時間にしましょう」
いよいよハンナさん自慢のポテトサラダが振る舞われます。
ポテトサラダの付け合わせにはソーセージが出されます。
ジャガイモと共にあるドイツの素朴な暮らしです。
ポテトサラダ ウィーン風 ソーセージ添え
Kartoffelsalat mit Wiener Wurstchen
クーニッツさんの農場の店にジャガイモを買いに来ていた女性のハンナさん。
ハンナさんのポテトサラダはいかがでしょうか?
ドイツのご家庭のあたたかい雰囲気とジャガイモに対する思いを
強く感じました。
ジャガイモはビタミンCも含有をしています。そして酸味を出す為に
ピクルスを使うのですね。
次回はその大切なジャガイモの収穫の様子からご紹介を致します。
勝手ながらですがこのあたりでということにします。
気温が高い地域が大変多いようです。水分摂取の他に上記にある
ジャガイモを使用して美味しいお料理を召し上がるのも良いかもしれません。
どうぞ健康な1日をお過ごしくださいませ。
どうもありがとうございました。
近い国境付近の町も行きました。冬は寒いですので煮込みが多いですね。
煮込みといいましてもお肉も種類が多いですし、ご存知ウインナーだけのお店もあります。
そしてビールがイメージに浮かぶかもしれませんが、冬はホットワインで楽しんだりもしますよ。
屋外でホットワインまつりもありました。
ポテトサラダと肉じゃがぐらいしか作りませんよ(^_^;)