Nicotto Town


五飯田八宝菜の語学学習日記


229番: サウンドオブミュージック

I couldn't utter a single word.

 "Now then, go and do it, and whole-heartedly, too."

That was all.
A few hours later I was seated on one of the green benches
under the old chestnut trees at the Residenzplaz in Salzburg,
waiting for the bus that was to take me to Aigen.

私は一言も言葉が出ませんでした。

  「さあ、ではお行きなさい。そしてそれをやり遂げるのです。
   全身全霊で誠実に。」

それっきりでした。
その数時間後には、私はザルツブルグのレジデンツプラッツに
いました。栗の木の下にある緑色をしたバス停のベンチに腰掛け
アイゲン行のバスを待っていました。



 One hand was clasped tightly around a piece of paper which said:
 
    "Captain Georg von Trapp, Villa Trapp, Aigen bei Salzburg";

the other one held the handle of an old-fashoned leather satchel,
which stood next to me on the bench, and which contained all my
earthly possessions, mostly books.

      訳

片方の手には

  「ゲオルグ・フォン・トラップ大佐、トラップ邸、
   アイゲン=ザルツブルグ」

と書かれた書類が抱きかかえられていました。
もう一方の手には、流行遅れの革製の肩掛けかばん。
かばんはベンチの横に置きました。その中は俗界のもの
ですべて私の身の回りのもの。とりわけ書物で占められていました。
     

《単語》
clasped < clasp  強く握る、つかむ、~をしっかり抱きかかえる 
Aigen bei Salzburg ザルツブルグ=アイゲンはオーストリアの有名観光地です。
         ヴィラ・トラップ(トラップ邸)も見学可。
satchel 通学用かばん(ふつう肩掛けがついている)

Under my arm was pressed the neck of my guitar.
Years back, when I had started to work my way
through college, I had bought it with my first self-earned money.

   訳

脇にギターのネックを押し当てていました。
遡(さかのぼ)ること数年、大学を出るため働き出して
初めて自分のお金で買ったギターでした。

  《語句》
work one's way through ~ ① 苦労して進む
            ② 働いて~を出る
            ③ (努力して~に出世する
ex: He worked his way through college.  彼は働きながら、大学を出た。



It had accompanied me everywhere, on all the many trips and hikes
through the Alps, up to the holly hill of Nonnberg.
And now it went with me into exile.

    訳

ギターはどこへ行くときも、私と同伴です。これまでの
アルプスのどんな旅行でも、どんなハイキングにでも、
ノンベルグの丘までも私と同行でした。
そしてこの今、流浪の身となった私と一緒についてきた。

  《語句》
 exile  亡命、流浪、(国外)追放
       go into exile  追放される、流浪の身となる

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2020/06/07 16:43
「さまよえるオランダ人」(ワーグナー)は悲劇ですよね。オランダ人に恋し焦がれたゼンタは、自分を愛してくれる猟師のエリックを振り切って、船乗りオランダ人の船に乗ろうとするが、船は出航したあと。
永遠の愛を誓い、海に身投げするゼンタ。そのときオダンダ船は沈没し、やがて、ふたりの昇天する姿が見えて幕となる。
オランダ人の場合は呪縛をかけられてさまよっていたのですが、こちら、マリアさんは修道院一時退去を言い渡され、流浪の身に。その後はトラップ一家の一員として楽しく過ごせるから、いいかも。
dutch を使った表現は、go dutch (割り勘にする)が思い浮かびます。dutch wife は日本じゃ変なイメージですが、オランダ領西インド諸島では、涼しく寝るための籐で作ったカゴ。この中で寝ます。
コロナとおつきあいして暮らす、という方向転換が宣言されました。気長に構える、ということで。
でも医療関係のお仕事、どうぞ、お気をつけてお過ごしください。コメントありがとうございました。
アバター
2020/06/07 14:40
ゴタぴょんさん、こんにちは。

流浪の身となる。
英国人が同じような表現をするのに、「Like flyng dutchman(さまよえるオランダ人のように)」といったことを聞いたことがあります。
ワーグナーのオペラですけれども、最初、わ~、格調高い表現、って思いました。
でも、その後、ん?、もしかしてこれって皮肉?、とも思ったので、使うのは微妙かもしれません(^^;)
英語で「dutch」はあまりいい意味で使われないですよね・・・

さて、そろそろ梅雨入りかもしれませんね。
今日はいいお天気ですけれど。
もう、雑草の伸びるのが早くて、朝一番でちょっと刈ってきました。
蚊も出てくる頃なので、暑くても長袖にジーンズです・・・(^^;)
あたしの血なんて吸ったっておいしくないわよ、って言ってあげたいです(笑)

これから私の苦手な暑い季節(>_<)
ただでさえ苦手なのに、今年は困ったオマケ(コロナ)までついてるので、今からどうしたものかしら?、と悩んでいます。
電車もお店も、喚起のために窓を開けているので、冷房効率が低下しています・・・
冷房って、お外は暖めているわけですから、かえって暑くなるだけでは・・・?
・・・ひょえ~・・・

まだ完全に元通りではないですけれど、ずいぶん人出も増えました。
脅威が去ったわけではないので、まだまだ気は抜けないです。

ではでは、今週もどうぞよろしくお願いいたします。
お体、大切に・・・



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