Nicotto Town



ちょっと不思議なお話・・


昨日、ふと思い出したことがあります。


実家の近所にある小さな神社
私が生まれたのは今の実家ではなく、少し離れた都市でした。

なので、今の実家そばの小さな神社は私の産土神というわけではなく、
道らしい道もないような小さな神社は周辺をお墓に取り囲まれて
古く朽ちたボロボロの神社は昼間でも薄暗くて、
日中でも一人では行きたくないような気味の悪い場所でした。

ところで、
私が子供の頃、使っていない離れをそろばん教室にかしてあったのですが
子供達のために、母が古い本を集めて教室の端に置いてありました。

その中に日本の昔話、という古い伝承の挿絵入りの本があって、
その中に「しっぺ太郎」というお話がありました。

内容はある村で娘の人身御供をとる氏神があると知ったお坊さんが
それは神ではなくバケモノであろうと、退治しようとその神社で
よを明かすと、夜中に「信濃のしっぺ太郎に知らせるな」という
歌が聞こえてきます。

しっぺ太郎がバケモノ退治の鍵、と睨んだお坊さんが
信濃を探し回ると、しっぺ太郎は人ではなく
ある神社に飼われている大きな犬であることが判明します。

そこで、人身御供の娘さんの代わりにしっぺ太郎を長持の中に入れて
神社に奉納すると、
しっぺ太郎がバケモノを食い殺し、しっぺ太郎も大怪我を負ったものの
無事解決という内容でした。
物語は実話のようで、犬の銅像も立ってるようでお話はこちらにあります。

https://mitsuke-tenjin.com/legend.html

このお話の挿絵が神社の周りをバケモノが囲んでいる様子の絵だったのですが
近所の神社に雰囲気がそっくりだったので、実はあの神社が
モデルじゃないの?、と子供の頃は密かに思っていたりしました。

その神社、子供の頃は薄気味が悪いのでできるだけ避けていたのですが、
どうもご縁があったようで、その神社にまつわる色々と不思議なことがありました。

亡き父は建築の教師をしていたのですが、
定年後、地元のお手伝いにお年寄りや手の必要なところの家具や家を無償で
直してあげたり、公的な場所のベンチを市から依頼されてボランティアで作ったりと色々やって、本人は、なければ道具から作ってしまうような職人気質だったので
しまいには、見よう見まねで近所の神社に奉納するお神輿まで作ってしまいました。

そこから何を思ったか周りに呼びかけてカンパをし、
あの朽ちかけた神社を再興する発起人になり、宮大工のいとこと
共に、町の人たち有志で木材もほとんど買わずにより集め、
古いお社の彫刻はそのままうまく使って前より大きな新しいお堂を建てたのです。

なので、今では明るく光がさす美しい神社になっておりますが、
お社だけ綺麗でも、参道はお年寄りには危険な
ボコボコの石段の積み重ねだった石段だったのですが
いつの間にか綺麗な石段に直し、最後には前には置いてなかった
小さなお堂に不似合いなほど大きな狛犬まで建てて
あのバケモノの住処のようなお堂とはまるで違う場所のように
明るい新築の神社になっています。

後年誰かに聞いた話では、父がお正月に近所の神社、ということで参拝に行った時にお正月だと言うのにゴミだらけであまりに荒れ果てている様を見て、機会があったら再興しよう、とその時思ったらしいです・・

私は超ワンマンな命令口調の父とはほとんど口をきくことのない状態だったのですが、同じく超ワンマンな母とは一応ちょっとは事務的な会話が成り立っていました。

で、子供の頃から私の直感が当たるので、
気になる事を母に話すと、母は必ず父にそれを話していたようです。

会話では一切そんなことは信じない、的に言ってた両親だったのですけどね^^;

実は、子供の頃から、
その気味の悪い神社のことがなぜかずっと気になっていて、なんとか将来自分の力で復興できないかなあ、と私はなんとなくずっと考えていたのですが、
それを父が突然実現したのでちょっとびっくりしたのですけど、
その時に母にせっかくお社を綺麗にしても
あの石段ではお年寄りは登れないよね、石段も捕まるバーを付けて
作ればいいのに・・

と話したら、翌年実家に戻ったら綺麗な捕まり棒付きの石段ができていました^^;

その後、せっかく立派なお社があってもお社を護るもの、お使いをする狛犬があれば完璧だよね・・
と、母に話すと、翌年、なんと立派な狛犬が2つ、神社の前に立ってるではありませんか^^;

父は私の言うことは一切聞かない人でしたが
母の言うことは素直に聞く人だったので、結果、私が母を動かし、
母が父を動かした、と言う構図になったような?^^;

この後、私はこの神社がらみでいくつも不思議な経験をしたのですが・・

一番不思議だったのが、ある大嵐の翌日、
家の家族が全員午前中出かけて、私はその日は家にいたのですが
出かけようと玄関開けたらドアの真ん前に古い卒塔婆風の表札が落ちていました。

風雨にも当たったせいか、消えかかった墨で書かれた古い表札には
よく見ると、〇〇神社宮司、と書かれていました。

〇〇神社、とは、例の建て直した神社の名前なのですが
宮司さんは近くにはおらず、代々隣町に住んでいてこの近所には
宮司さんの親族も関係者も住んでいません。

なので、一体どこから、なぜその表札が玄関に落ちているのか?
その上、家族が朝から何人も玄関を出ているのに、なぜ誰もそれに気づかなかったのか?
何より不思議なのは、神社から実家までは大きな野球場2つ分
は優に離れていて、間に大きな道路もあるし、家もたくさんあるので
ピンポイントで神社の建て替えをした我が家に宮司の表札が
飛んでくると言うことは
非常に謎です。

とりあえず、一応両親に話して、あまりに古い表札でもあったので
よく参拝していた産土神の大きな神社でお焚き上げしていただきました。

ひょっとして、神社の神様が、神社の身の回りの世話を
頼みたい、と言う意思表示だったのかしら?

その後、そんなこともあったりしたので、
なんとなく神社のお掃除を定期的にするようになって
ずっと続けていましたが、引っ越しする時に
建て替えに携わった大工の一人から記念に、といって古いお社の
一部の木材をいただきました。

建築やってる人って廃材を用途に合わせて使い回しするので
ずっと持っているのですよね^^
父も亡くなった時に、溜め込んだ廃材がものすごい量で処分が大変でした。。
結局知り合いの大工さんに引き取っていただいたようですが・・・

しっぺ太郎の話、何十年かぶりに思い出してあの神社のことを
懐かしく思いましたが、子供の頃は相当不気味でしたねえw

今になって知りましたがしっぺ太郎は信濃、つまり
現在私が住んでる長野の犬だったのですねw

亡くなった父も、私の今の引っ越し先を伝えた
父の友人に、亡くなる少し前に今私が住んでる場所に旅行に来ていた、
と初めて聞かされてびっくりでしたw

不思議な縁ってあるようですね・・






カテゴリ

>>カテゴリ一覧を開く

月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.