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シン・ドラマ汁


<最終回>螢草 菜々の剣 感想文

螢草 菜々の剣 第7回(最終回)「いのちの剣」
NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~
▼仇討ち
最終回の今回は、無実の罪を認めてしまった市之進は命が助かるも、
他藩の預かりとなることが決まり、菜々は市之進が罪を認めた理由が自分にあったと知り、
父の仇討ちを申し出るというお話でした。
やはり轟は雪江に嘘をついていましたが、微妙な嘘で、市之進が罪を認めたため
罪一等を減じるというのは本当でしたが、恩赦で国許に戻ってくるというのは嘘で、
鏑木藩の親戚筋の藩の預かり、つまり一生罪人として幽閉されるという沙汰が下ったのです。
市之進が子供たちとともに国許で暮らせるならと、身を引いた菜々はショックを受けます。
そして雪江のところに事情を聞きに行くのですが、雪江も轟に騙されたと悔しがっており、
市之進は子供たちと菜々の命を案じて罪を認めたと言うのです。
それを聞いて更にショックを受けた菜々は、お骨さんに仕事を世話してもらい、
普通に女中として暮らそうという考えを翻し、
藩主の代替わりを記念して行われる御前試合に出場することを決意。
ですが女の出場は認められておらず、彼女はだんご兵衛のツテを頼りに、
父の敵討ちとして、御前試合にて轟に仇討ちをしたいと申し出ます。
菜々の父は罪人として切腹したので、筋が通らない話ではあるのですが、
その話を聞いていた日向屋は、この際だから菜々を亡き者にしてしまおうと、
その申し出を許可するよう大殿に勧め、大殿もそれを了承。
藩主の座についたばかりの勝豊は、いつも自分を無視して何やら黒い話が進んでいることに
不満を感じていたのですが、処罰も覚悟の上で勝豊を叱咤激励した柚木の言葉が胸に刺さります。
そしていざ御前試合。
もちろん普通にやれば菜々に勝ち目はないのですが、殺されそうになった時、彼女は懐から
母にもらった短剣を抜いて轟の刃を防ぎ、その勢いで隠し持っていた本物の日向屋の
不正の証拠を勝豊に差し出したのです。
もちろん止められましたが、それに手を差し伸べたのは柚木。
そして大殿を制し、勝豊はその証拠を預かったのです。

▼大団円
それからとんとん拍子に事は進み、大殿は一切の権力を失い、日向屋は身代を没収され、
轟には切腹の命令が下り、市之進は晴れて国許に戻ることになりました。
菜々の仲間たちは、市之進が菜々を迎えにくることを期待していましたが、
市之進は藩政改革を進める藩主に重用され、江戸に赴任することになると噂されており、
叔父の田所が市之進に後添えを娶らせようとしていることもあり、
菜々は今度こそ身を引こうと決意、引っ越そうとしました。
しかし家を引き払った菜々の前に、市之進と子供たちが現れたのです!
市之進は国許の勘定方でも改革はできると、自分から江戸詰めを断ったようです。
絶体絶命の前回から、悪役は全員それなりの結末を迎え、主人公たちは報われるという、
まさに勧善懲悪、因果応報の結末となりましたね。
ただ、市之進と菜々が結婚することになったのはどうなのかなーと思います。
市之進の前の妻である佐知が死んでからまだそんなに時間は経っていないし、
佐知は優しい女性だったので、菜々ならと結婚をあの世で許してくれるでしょうけれど、
あまりに主人公が報われすぎていて、かえって居心地の悪さを感じてしまった私は、
ひねくれているのでしょうかw

▼総括
内容が重いわりに、コメディ的なシーンもあり、最後までどういう感じで見ていいのか、
少し迷うところはありましたが、復讐劇というよりも、主人公たちが最後の最後まで追い詰められ、
9回裏2死フルカウントから大逆転みたいな、どんでん返しを楽しむドラマとなっており、
そういう意味では最終回の最後まで楽しめた、わりと面白い時代劇でした。
主演の清原果耶は弱冠17歳、なんと現役の女子高校生です。
まだ少し演技が固いなと思わせるところはありますが、将来が実に楽しみな女優さんですね。




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