ネパールに行ってきた
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2019/03/29 20:39:59
3月12日から昨日までネパールに行ってきた。
主な目的はトレッキングだ。
今回は子供一人連れて行くので、ガイドとポーターをお願いした。
1泊だけ予約した宿にルクラまでのチケットを頼んだら「もしかしたらトレッキング?一人で行くのもいいけど、もしガイドとか手配したいならアレンジするよ」と言われたので「予算がないのよ。これしか持ってないから途中のナムチェバザールからガイドを手配することできないかな」と言ったら、その低予算でガイドとポーターをアレンジしてくれたので乗ったのだ。
このガイド、最初はどんなものかなと思っていた。
初日の宿でドリンキングウォーターを買おうとしたらほかの宿より高い値段を吹っ掛けるから、そういうぼったくり宿でコミッションをもらうつもりかと思ったのだ。
けど、そんなことなかった。
早々と子供が2日目にして高山病になって動けなくなった時、通りがかりのポーランド人の漢方医が鍼を打って助けてくれたのだが、その人の見立ては
「君はおなかが固まっていて気が滞っている。毎日もっと笑わなければいけない。笑って、毎日を楽しいと思って、困ったことはみんなママに話して、困ったことはみんなママに任せなさい。ママはちゃんと守ってくれる。だから君は笑って楽しく過ごしなさい」というもの。
それからガイドは毎日息子を笑わせてくれた。
好きな女の子の話とか、明日はマウンテンダンスを一緒に踊ろう、とか、君はハンサムだから、もっと笑わなくちゃ、とか。
本当はカラパタールに行く積りだったけど少しは楽なゴーキョに行き先を変え、それでも雪が多くてピークには行けなかった。
だけどすごい達成感と、やり遂げた思いがある。
それは素敵なガイドと、素晴らしいポーランド漢方医と(この人は連絡のつく日にはフェイスブックで語り掛けてくれた)、名前を聞かなかったけど助けてくれたたくさんの人がいたからだ(行く先々で「あの後大丈夫だった?」と聞いてくれる人たちがいた。みんな脈を計ってくれたり血圧計を出してくれたりマッサージしてくれたのだ、ありがとう)。
しかも時間が短縮できたのでチトワン動物保護区に行ったら、マヤさんという素敵な女性と知り合えた。
この方は以前日本で働いていたバツイチ女性で、子どもの洗う皿がべとべとでこっそり洗いなおしているとか、今ネパールは高血圧と糖尿病が問題視されているんだとか、この頃の政治はおかしい、変な方向に向かっている気がしてとてもいやだなんてことを話し合って意気投合したものだ。
どこもみんな、似たようなことを思っているんだな、と思えたのがうれしかった。
最後の日、以前お世話になっていたホテルに入ってみた。
ミルクティーを頼んで「25年前に何度か泊っていたんだ」とウエイトレスに言ったら「私が生まれる前だわ!」と言われた。
そんなに久しぶりだったんだな。
ネパールの空港を発つとき、すごくすがすがしかった。
いつも感じる、残心のようなものがなかった。
本当なら、最終的な目的地に行けなかった未練があってもおかしくないのに、そんなもの、少しも思い浮かばなかった。
ただ、刃こぼれして凸凹になっていた表面が丸く潤った気がしていた。
ネパールは、そんな不思議な国だった。
息子は毎日「こんなところに来たくなかった」「俺はここまでで十分満足だから」と言っていましたが、最後に「ちょっとは来てよかったかな」と言っていました。
普段若い子特有の無表情ばかりでしたが、ネパールの写真は破顔したものも多く、その顔はやはり破顔した私と似ていました…。
不調の出た息子さん、でもそのおかげで出会えた人たち。
息子さんにとってもとても得るものが大きかったのではないでしょうか、
そういう子供の様子をずっとそばで見ていられて良かったですね(^-^)
こんな満足感ってなかなか得られませんね、良かったですね(*^-^*)
ご覧くださり、ありがとうございます^^
山に登っているときは、毎日がクライマックス! というくらいいろいろなことがあり、とても書ききれませんので、一番の思い出を書いてみました。
わ~、一編の掌編を読んでいるような素敵な記事です!
私まで少し丸く穏やかになれた気分です。ありがとう。
\(^o^)/