悪魔なので邪神を育てる事にした 43話
- カテゴリ:自作小説
- 2018/12/08 19:37:40
~ 女神の正体 ~
数千年前、神々がその信者の創意工夫によって、いかに自分の信じる神が偉大かを競う様に、荘厳な建物が立ち並んでいた。
その中に途轍もなく場違いなパチンコ屋みたいな建物がある。
入り口には開店祝いの花輪の様なものが並び、中から爆音の音楽が聞こえる。
そして建物自体がライトアップされ、1柱の爆乳女神の姿がネオンサインの様に光っている。
そう、暴欲と堕落の女神ラフレシアの神殿だ。
女神ラフレシアの信者は全てにおいて自堕落だった。
欲望のままに過ごせる教義、ド派手なパチンコ屋の様な外観の神殿の中はラブホ。
最初こそある程度の若者は夢中になったが、他の神の威厳の前には小さな存在でしかなかった。
だが暴欲の女神と言われるだけあり、その欲望は尽きる事が無い。
他の神々は正しき行いをするものにその神の持つ力を適正に与えるのに対し、暴欲の女神はなにも与えはしない。
だがそれだけに少しづづではあるが、力を蓄えても居た。
そしてある程度力を付けた時、その力を1人の若者に与えたのである。
そう、悪知恵と言う力を。
若者は直ぐに、他の神の力を努力なしに手に入れる方法を他の者に教えた。
努力や正しき行いをせずに手に入る神の力。
それは「今日からこの方法を使えば電気代がタダです」と言われるようなものである。
何もせずに楽して自堕落に生き、神の力を使いたい放題となれば、暴欲と自堕落の女神ラフレシアの力は急激に増す。
力を失いつつある神々も、これには怒り対抗するものも多く現れた。
しかし大量の魂と、自堕落の力を手に入れたラフレシアは、男神ならその爆乳と股の力で、それこそ神のナニをアレしてスカスカに搾り取り、女神であるなら神卸をして信者に滅茶苦茶にさせた。
正しく生きるものは何とかこの自堕落な世界を元に戻そうと努力するも、暴徒となったラフレシアの信者は既に洗脳状態のサルの様なものになりはて、人々を襲い神殿を破壊していったのだ。
そして最終決戦の時は来た。
ラフレシアを封印するべく立ち上がる神々とその信者。
既に力はほぼ無くなりつつあったが、数で押せば何とかなる。
そう思えた。
しかし暴欲と堕落の女神は自分で戦う事はしなかった。
異世界からとてつもなく強い者を呼び出し「勇者」と名付け、残った神々に「魔王」の称号を付け戦わせ、全てを滅ぼしてしまったのだ。
そうなってから暴欲と堕落の女神は困った事に気が付く。
人間が堕落するのは自分の糧になるが、堕落し過ぎて普通の生活が出来なくなっている事で、生活が出来ずに死亡して、それ以上の力が手に入らない。
そこでディーアズワールドで唯一となったラフレシアは、魂のすべてを自分の中に取り込んだ力で、異世界から迷える魂を呼び込んで、この世界に定着させていったのだ。
それは堕落した魂ではなかったので、女神は報道規制とコントロールを始める。
こうして神々の記録は見つかるたびに「魔王の残滓」として長い間に破壊しつくし、現在のディーアズワールドが誕生する。
彼らは何も知らない。
自分の崇める女神が暴欲と堕落の女神だと言う事を。
その名前すら伝えないようにコントロールしていたから。
魂を呼び込むのに力を使うのもチビチビと異世界から自分の力をあまり使わず、その世界の力を利用して取り込んでいき、余り自堕落だとまた餌が不足するので管理は女神教に任せ、自分は魂を食べ続けている生活となった。
時折名君や英雄になりそうなものが現れる事もあったが、それらは魔王として姿を変えさせられ、世界を滅ぼしているように見せかけ、勇者を召喚し退治させる。
ある程度増えた人口はその時大量にラフレシアに取り込まれ、その力の一部をチョコチョコつかってまた異世界の魂を集めると言うせこくて意地汚い事を数千年続けていたのだ。
「と言う訳じゃよ」
「数千年魂を喰らい続けた暴欲の女神ですか・・・ 邪神様を一時的にでも封印出来た理由が分かりました」
「うむ、しかも爆乳じゃ!」
「そこは関係ないかと・・・」
「おぬしも、その見ればその怖さがわかるぞい」
「・・・」
姿すら現さない暴欲の女神。
どうしたらそれを見る事が出来るのか、それ以前に倒す事が出来るのか。
バアルは一人悩むのであった。
邪神様があてにならないから・・・
そう、爆乳がポイントなのです ヽ(゚ω゚=)<巨乳を超えているのです