林檎の物語
- カテゴリ:コーデ広場
- 2018/11/29 20:52:16
林檎の季節
林檎の物語といえば、世界的に最も有名なものは、
アダムとイヴの失楽園ではないかと思います。
罪というものをなんら知らなかったふたりでしたが、
蛇に化けた悪魔がイヴを誘惑し、禁断の木の実をとらせ、
あまつさえイヴをそそのかしてアダムに食べさせてしまったーっ。
……という、アレですね。
英語では喉仏の事を「アダムの林檎」といい、
神さまが来たもんですから、慌てて飲み込んだせいで、
木の実の一片が喉にひっかかっちゃった!
それがアダムの林檎、すなわち喉仏だ、というんです。
ここで重要な事は、
聖書には問題の木の実が林檎であったとはひとことも書いていないんですよ。
じゃ、なんで林檎なの?
それは、英国も所属するところのヨーロッパ、
それも北部の方は、食べられる木の実(ナッツを除く)といえば林檎、らしいんですね~。
ふむふむ。
まあ、もうひとつ、洋梨もあるんです。
だけど、ヨーロッパのその地域には、
「男の子が生まれたら林檎を、女の子が生まれたら洋梨を植える」
という風習があるところもあって、
つまり林檎は男、洋梨は女というイメージがある、らしい。
一方、林檎は、永遠の若さや美しさを与える木の実でもありました。
たとえば北欧神話ではイドゥンという女神がまさにそのような林檎をもっていて、
アスガルドの神々はその林檎を食べる事で(食べても減らないんですよ)、不老不死を得ていた。
この林檎が失われると(食べる事ができないので)若さが失われていった、と物語られています。
同じような機能を持つ林檎はギリシア神話にもあります。
ヘスペリディースという三人の女神が守っている黄金の林檎がそれです。
(ちなみに、ギリシア神話には「不和の林檎」なるものも登場します)
林檎の象徴性はキリスト教にもあって、実に複雑なんですが、
果実の代表とされてしまうほど、重要な果実だったわけなんです。
もっとも、西の園に住むといわれるヘスペリディースの住まいは、スペインあたりであるという話がありまして、
スペインはオレンジの産地です!
ですから私、ヘスペリディースの黄金の林檎ってオレンジじゃないのか、と思ったりもするわけなんですが……。
さらにはケルト神話でも、アヴァロンすなわち「林檎の島」と呼ばれる島が西の海に存在すると言われていまして、
こちらも常夏(といっても我々が考える夏ではないですね。むしろ日本人的には、常春)の国とも言われており、
妖精の島のひとつに数えられます。
ここに住む者は老いることも死ぬこともないそうです。
かのアーサー王も、息を引き取る前に三人の王妃によってこの島へと運ばれたと伝えられています。
あ、ここでも、女性が林檎の島を守っている事になりますね~。
さてさて。
林檎の物語というともうひとつ私が思い出すものがあります。
それは、ファージョンの『林檎の園のマーティン・ピピン』という物語で、
わけあって林檎園の井戸小屋に閉じ込められている娘を守る七人の娘と、
閉じ込められた娘を助け出すため、一日にひとつの恋物語をして娘たちから井戸小屋の鍵(勿論七つあるわけです)をとりあげていく主人公の物語です。
大変ファンタスティックなんですが、ピピンというのは林檎の品種なのだそうで、
我々日本人は聞いた事もないような様々な品種の林檎が登場するんです。
ファージョンがどの程度、神話や伝説を意識していたかはわかりませんが、
奇しくもここでもまた、林檎と女性が深く結びつけられているわけです。
鍵を得るために恋物語を語っていくというのも、面白いですね~。
それぞれの話の合間には、林檎にまつわる遊戯なども登場します。
朝の林檎は医者いらず~!言いますね。
私は詳細を知りませんが、林檎だけを食べるダイエットなんてものもあったらしいですよ。
つまり、短期間なら林檎だけ食べていても生きている感じです。
農協、いいなあ。
うちの最寄りの農協は、峠を越して片道30分かそこら歩かないとありません。
だから買物した事ないんですよ。
一度そこで野菜を買ってみたいのですが。
紅玉はかなり古い品種ですよね。
煮林檎にするのに良いから今でも販売されているそうですが、
私は紅玉と同世代の林檎の品種名が好きです。
旭とか、国光とか。
今の品種名はやたらカタカナやひらがなで、なんか味気ないんです。
漢字で二文字というのが私は好きみたいです。
医者いらずって言われますし 特に冬の風邪の時には ビタミンCが多くて重宝する果物ですね
お腹にも優しいし からだ温めるしいうことなしです
リンゴの種類って本当に多くて 農協さんで買い求める時も迷います
今、出てる紅玉は アップルパイに適した林檎なのですが
あの酸味がなんとも言えなくて 時期限定のもので多くは出回らないので見つけたら買いますね
人間っておかしなもので 小さい頃に食べたものの味が 自分の中では一番って感じ
なんですよね あとから品種改良で色々な種類が栽培されるようになっても
自分の好きな味、忘れられない味は 幼き頃に食したものなんです
そういう意味では 味覚ってその人の生きた時代を反映していて面白いです 同時に懐かしい味
なのかもしれません 改良され過ぎて 糖度の高いものがもてはやされる傾向にありますけれど
果物は手に取った時に 太陽の輝きやその時の空の蒼さとか感じられるものがいいなって思います
すみません・・話が脱線してしまいました いつも日記楽しく読ませていただいてます
ありがとうございます<(_ _)>
林檎は基本的に良い話しかないんです。
不和の林檎というのは、こういう話です。
三人の女神が集まっているところへ、不和の女神が「最も美しいかたへ」と書いた林檎を投げ込んだ、というのです。
その結果、三人の女神が林檎を求めて争い、ついにそれが人間界へ影響して、トロイア戦争が起こった……というんですね。
ああ、あともうひとつ白雪姫に登場する魔女の林檎があるわけですが、
どちらの悪い林檎も、そもそも美しく良い果実に見えたからこそ、求められ、悪い結果をもたらしたわけなんです。
柿か~。柿は難しいですねえ。
なぜなら、柿を美味しく食べる民って日本人しかいないらしいんですよ。
つまり日本以外の柿は美味しくない。
渋いのかもしれないですね~、そしてその渋を抜く方法がわかっていなかったんでしょうね。
柿が出てくるエピソードといえば、確か「西遊記」に全山が柿だらけという難所がひとつ出てきます。
あまりに柿ばっかりなので、季節には柿の実が落ちて層をなし、腐って大変なことになり(想像つきますね)、
通り抜ける事ができない、という話です。どうやって通り抜けたかはちょっと忘れてしまったのですが……。
林檎の話はたくさんあるのですね~知らなかった
林檎が悪いものになったり良いものになったり複雑です><
柿好きの私的には柿の話が知りたい・・さるかに合戦くらいしかなさそうだけどね~><
他にも実はとりあげていくときりがないのが林檎の物語だったりします。