路傍の石
- カテゴリ:日記
- 2018/10/30 19:31:44
昭和の小学校では、時々映画を見せられた。多分教育的な見地から選ばれたもの。貧しくても、家族仲良く頑張る子ども達…と言うような。
ダンナも、見せられたなぁといい、何を憶えているか話すと、出て来たのが「路傍の石」
山本有三が新聞に連載したもので、未完なんだそうだ。
共通して憶えているのは、割合初めの方、主人公の吾一少年が、内職に疲れて居眠りしている母親を見かねて、代わりに封筒貼りをするシーン。間違えて、重ねる部分を逆に貼り、目が覚めた母親が慌てて剥がそうとするができない…
裸電球の暗い灯り。貧しさをアピールする室内。やつれた母親。なんとも、やりきれないほど惨めで暗い場面だったのが忘れられないのだろう。
主人公は、これでもかというほどのつらい目に合いながら、一応出版社を経営するようになるらしいのだが、そんなところは全く憶えていない、夫婦そろって…
映画を見ながら、母親の貼った封筒を見本に一つ前に置いてすれば、重ね合わせを間違えたりしないだろうに、吾一少年はバカじゃないの?!と私はイライラしたのを憶えている。