祇園祭
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/07/31 01:24:39
京都の夜
鴨川の土手の上
川面を見つめ
打ち上げ花火
ヒュルヒュルと天に舞い
落ちてくるは落下傘
ついでに見える空飛ぶ円盤
四条通を歩く
人、人、人
絣の着物が美しい
提灯が明るく鉾を照らしだす
新町通りに入る
夜店、芋を洗うような人
売り声に掛け声
それ以外は聞こえない
ここにも鉾はそそり立つ
お前そこで何してる
私は鉾に問いかける
あんた私の何なのさ
人、知らない人
触れる触れ合う肩と肩
何千人、何万人
マクドナルドのジュースが飲みたい
のどはヒリヒリ渇きっ放し
あの道化師は平気で私を見下す
四条大橋を渡る人
大名行列
こっちを見てる人
知らん顔で通り過ぎる人
土手の上の涼しさと
橋の上の人通り
花火に騒ぐ声
夜の川の黒の中へと消えていく
やがて川のせせらぎは鉾となり
私の前にそびえ立つ
鉾は私に問いかける
お前そこで何をしていると
荷物整理で捨てようとしたノートに書いてありました
学生の時に書いたものです
ここ数年
毎年7月にあの頃を思い出してアップしてます
あの時もそれなりに暑かった
感性と文才・・・
拙い感性と未熟な文です・・・
鉾って下から見上げると大きいんですよね
鬼太郎に出てくる「ぬりかべ」みたい
見上げていると
人混みの中で自分の存在がポツンと浮き上がる感じ
閻魔様見たく見えました
そう今でも探しています
自分に関して・・・
人いきれの中で行く先は分かっているのに
本当に自分が向かっているところが分からない。
そんな自分に鉾は問いかける。
その問いの答えは今でも探しているのでしょうか。
そうですね
昔から「自分」を探しているのですが
なかなか見つかりません
まだまだ途上人間です
自分が先へと逃げていくようですね^^
探し当てる前にピョンって・・・
確かに書いた学生の頃とは違っていますけど・・・
体力を付けないといけません
毎日が追いかけっこですから?
俯瞰で自分のいる世界を見ながら、「自分」を捜しているようにも思えます。
今は「自分」が見つかったのかしら?
来年も書きますかね^^
自分で写して?いても
毎年変わったように思います
感覚的な物でしょうか
自分は今何をしているのかな・・・
そんな事を思いながら書いていました
吉春様
あまりの人混みの流れの中に
鉾は無言で立っていました
歴史の証なのかなって見ていました
別の鉾の前に来たときです
道端に鎮座している鉾を中心に
人が流れて回っているように思いました
自分はその中の一つの極小な分子みたいな・・・
そんな感じに思えたのです
その時最初に自分が鉾に問い掛けた言葉を
そのままその鉾から逆に問いかけられた気がしました
もちろん声が聞こえたわけではありませんが
大勢の中にいる自分の存在に気付いた時でした
暑い京都の夜の人混みの中で
自分はいったい何をしているのかなって思いました
なんとなく生きている自分に
審判が下った様な気にもなりました
その時だけですけどね^^
なんだろう、私にはこう映ったのです
鉾の立つ音を遠ざけせを渡り
かもの流れに何問ふ人そ
>鉾は私に問いかける
>お前そこで何をしていると
鉾は私の中の他人なのでしょうか?
本日もそれなりに暑い模様
この「祇園祭」だったかと思います。
けれども、あの時読んだ印象と
少し変わって見えました。
変わらないもの
「お前そこで何してる」
「お前そこで何をしている」
この二つの問いかけです。
変わったものは、私自身でしょうね。