Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


はなむけ


過ごした日を数えてみた
2年と3か月
長かったのか 短かかったのか
今の私にはわからない
あなたにとってはどうだったのか


出会いは雨宿りのデパートの中
突然振りだした雨を避けるように
お客のふりをした二人
気が付いて笑っちゃった
そんな他愛もない巡り合わせだった


「よかったらお茶でもどうですか?」
「お時間、いいんですか?」
「雨も止んできたし」
「そうね、行きましょうか」
「どこがいいかな」


裏筋を入った小さなカフェ
人ごみを避けるように静かに雨を落とす
私はカプチーノ
あなたはカフェラテ
静かに喉に入っていく


気がつけば会社が近かった
お昼休みの常連相手
こんなに楽しい思いをしたのに
なぜ 今 こうなの
なぜ 今 一人なの


愛って何
言葉で表すもの
形あるもの
つかめるもの
何色のもの


もし一つでも答えが見つかったら
あなたはここに戻って来るのか
たぶんそれはだめ
終わってしまった恋に
軽く傷をつけるだけ


愛し合っていたはずだった
確かにあの分岐点までは
そこから狂ってきて
道が離れていった
どちらのせいでもない


愛してるわ を捨てよう
今は遠くに住むあなたに
顔を見せずに声も聞かせずに
背中を向いて去っていこう
せめてそれがあなたへのはなむけ




#日記広場:小説/詩




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