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西郷どん 感想文

西郷どん 第16回「斉彬の遺言」
NHK 日曜夜8時~
▼安政の大獄
今回は、西郷たちが月照や近衛を通じ、水戸藩に攘夷の密勅、世に言う「戊午の密勅」を出すよう、
朝廷に働きかけるも、それが露呈し、斉昭や慶喜を初め幕府に逆らおうとする志士たちを弾圧する
悪名高き「安政の大獄」が始まるという回でした。
それまでも一橋派、南紀派に分かれ政争を繰り広げていたわけですが、
幕府を飛び越え水戸藩に密勅が出たと知った井伊が火病っちゃったわけですな。
斉昭や慶喜は、無断で登城したという、難癖としか言えない理由で謹慎を命じられた上、
密勅が出てから斉昭は永蟄居を命じられ、桜田門外の変の少し後に、失意のうちに病死してしまいます。
私は幕末の初期は攘夷派の中では水戸藩が有力だったのに、何故後期には失墜してしまったのだろう
と前々から不思議に思っていたのですが、強硬な攘夷派の斉昭が死んでしまったからだったのですね。
今まで水戸藩の視点で幕末を描いた作品を見たことがなく、桜田門外の変が描かれたものは
変自体に焦点が置かれているため、それ以前、それ以降の事情や経緯はあまり描かれておらず、
有力だった水戸藩が何故没落してしまったのかまで、わかりづらかったのです。
ただ、同じ一橋派でも、親藩である水戸の斉昭と、外様の代表格でもある薩摩の斉彬とでは、
微妙に攘夷に関する考え方が違っており、とりあえず目先の目的が合致したため協力体制を
敷いていたのであり、親藩である水戸の失墜は、幕府の人材的な意味で多大な損失となったようです。

▼逃避行
水戸・一橋が失墜し、殿も亡くなり絶望しかけていた吉之助ですが、月照が幕府に
追われていると知り、彼を薩摩に逃がそうとします。
彼らを舟に乗せ、また江戸で会おうと約束した左内は、その直後幕府の捕り方に捕まってしまいます。
恐らくこの時が、吉之助との最後の別れとなるのでしょう。
一方月照も吉之助も幕府から付け狙われ、各所には人相書きが配布されており、
旅慣れぬ月照を伴い、旅は困難を極めます。
吉之助は斉彬の死を知らされてからというもの、殉死したいという欲求が高まっており、
今のところ月照を逃がすという目的があり、彼の気持ちを悟った月照に自死を止められたため、
何とか生きていますが、どうしようもない逆境に陥り、ふとまた殉死したいという気持ちが
むくむくと湧き上がります。
そして斉彬から拝領した懐剣を手に取ったところ、殿が目の前に姿を現したのです。
いつもの姿に長い西洋風のマントを羽織るという、この時代にはなかなか見られないスタイル。
「お前は一体、何を学んできた?」と西郷を責め、マントを少し広げた時、私の頭の中に
"Wind is blowing from Aegean~"という歌詞が流れてきたのですが、きっと私だけですよねw
西郷が殿に近づくと、殿の姿はフッと消えてしまいました。
これで西郷は、殿の遺志を継ぎ生きていこうと決めるのですが…
なのに次回のサブタイが「西郷入水」ってなんなのw
まぁでも、これが史実なんで仕方ないですよね。
このドラマではどのように描いてくれるのでしょうか。




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