friend-名も無き物語-第25章 その①
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/04/19 21:31:41
friend-名も無き物語-第25章 その①
ーfriend-名も無き物語-第25章 聖域の試練ー
「それじゃ、僕のギルドへ帰ろうか!」
と親方のウォーラルは僕達に向かって
微笑みながらそう言ってきた。
「おー!」
とピカノンが親方のウォーラルに向かって
笑顔でそう応えた。
「ふぅ~、お疲れさま。ギルドに着いたね。
とりあえずはゆっくりしていくといいよ。」
と親方のウォーラルはギルドに到着すると
僕達に向かって微笑みながらそう言ってきた。
「はぁ・・・・・・何だかちょっと風に当たりたい気分
だな・・・・・・戦いの後電車に乗っていたからだと
思うけど・・・・・・。」
とカゲロウは僕達と親方のウォーラルに向かって
疲れきった顔でそう言った。
「うーん・・・・・・そういう時はギルドの西側にある
丘から海を眺めるといいよ。あそこで海を
見ながら感じる風はまた格別でね。」
と親方のウォーラルは僕達に向かって微笑みながら
そう提案すると続けて、
「今日はとてもいい天気だから、もうちょっと
したらいい感じの夕日も見れるだろうね。」
と親方のウォーラルは僕達に向かって
微笑みながらそう言うと続けて、
「・・・・・・弟もきっとあそこの夕日をじっと見て
いるんだろうなぁ・・・・・・。」
と親方のウォーラルは僕達に向かって
微笑みながら独り言のようにそう呟いた。
「弟・・・・・・?ウォーラルさん弟がいたんですか?」
とカゲロウは親方のウォーラルに向かって
かなり驚いた様子でそう言った。
「えっ・・・?あ、ああうんそうだよ。」
と親方のウォーラルはかなり驚いた様子で
訪ねてきたカゲロウに少し驚いた後
彼に向き直って微笑みながらそう言った。
「へぇ~、ウォーラルさんの弟さんかぁ。
弟ってことはイーブイ系だろうけど、どんな
ポケモンなのかなぁ。」
と僕は親方のウォーラルに向かって
微笑みながらそう言った。
「興味ありますね。会ってみたいです!」
とピカノンも親方のウォーラルに向かって
微笑みながらそう言った。
「・・・・・・会いに行きたいのかい?」
と親方のウォーラルはピカノンに向かって
そう問いただすように聞いて来た。
「ええ!是非挨拶しておきたいです!
ウォーラルさんにはいつもお世話になって
いますし。」
とミスティアは親方のウォーラルに向かって
微笑みながらそう言った。
「・・・・・・そうだね。君達の事を彼に紹介する
のもいいかもね。」
と親方のウォーラルは何か決心したように
ミスティアに向かってそう言うと続けて、
「わかった。今から弟の所に行ってみようか。」
と親方のウォーラルはそう言うとおもむろに
何やら支度をし始める。
「今からでも大丈夫なの?」
とワラビは親方のウォーラルに向かって
心配そうにそう訪ねた。
「うん。ここからそんなに遠くないしね。
丘から海を眺めながら、散歩がてらみんなで
挨拶しに行こうか。」
と親方のウォーラルは心配そうにそう訪ねてきた
ワラビに向かって微笑みながらそう言った。
「それじゃあ早速行きましょう!」
とピカノンは親方のウォーラルに向かって
微笑みながらそう言った。
「ははは。帰ってきたばかりだというのに、
ピカノンちゃんは元気だね。まあ元気なのは
いいことだけどね。」
と親方のウォーラルはピカノンに向かって
微笑みながらそう言うと続けて、
「場所はギルドの裏口を抜けて、丘にある神社の
先だよ。」
と親方のウォーラルはピカノンに向かって
微笑みながらそう言った。
「(神社・・・・・・俺が人間界からこの世界に来て、
最初に来た場所か。懐かしいな・・・・・・。)」
とカゲロウは独り感慨にふけながらそう思った。
「おやおや、帰ってきたと思ったらみなさんで
散歩ですか?元気ですねぇ。」
と親方の部屋に入ってきたカラットが
僕達に向かってそう言ってくると続けて、
「私は、もうちょっとエルストさんが記憶を
取り戻すための方法を探ってみますよ。」
とカラットは僕達に向かってそう言った。
かくして僕達は親方のウォーラルと一緒に
その弟がいる場所に向かった。
「・・・・・・着いたよ。」
と親方のウォーラルは僕達に向かって
微笑みながらそう言った。
「えっ・・・・・・?ここ・・・ですか・・・?」
とカゲロウはかなり驚いた様子で
親方のウォーラルに向かってそう言った。
「でも・・・ここって・・・・・・。」
と僕は親方のウォーラルに向かって
そう言った後、言葉に詰まってしまう。
親方のウォーラルが僕達を案内したのは、
神社の墓地の一角にある小さな墓標の前だった。
「・・・・・・連れてきたよ。みんなを。」
と親方のウォーラルは墓前に花を手向けると
微笑みながらそう言った。
「あ・・・あの・・・・・・親方・・・・・・これは・・・・・・?」
とミスティアは親方のウォーラルに向かって
驚いた様子でそう言った。
「見ての通りだ。僕の弟はここにいる。」
と親方のウォーラルは僕達に向かって
静かにそう言うと続けて、
「僕達がまだ子供だった頃・・・・・・死んだんだ。」
と親方のウォーラルは僕達に向かって
静かにそう言った。
「そ・・・・・・そんな・・・・・・。」
とピカノンは親方のウォーラルの
言葉にそう言うしか無かった。
「・・・・・・ウォーラルさんも・・・・・・家族の1匹が
死んじゃったんだね・・・・・・。」
とワラビは親方のウォーラルに向かって
悲しげにそう言った。
「・・・・・・そうか・・・・・・ワラビちゃんの母親も・・・
既に亡くなっていたんだっけ・・・・・・。さっき
地下鉄の車内で話は聞いたけど・・・・・・。」
と親方のウォーラルは悲しげにそう言ってきた
ワラビに向かって静かにそう言った。
「・・・・・・ウォーラルさんの弟さんは・・・・・・
どうして死んじゃったの・・・?」
とワラビは親方のウォーラルに向かって
申し訳なさそうにそう訪ねた。
「・・・・・・・・・。」
親方のウォーラルは目を閉じると
少しの間黙っていたが、
「・・・・・・そうだね。少し話そうか・・・。」
と親方のウォーラルは目を閉じたまま
話し始めた。
「あれは・・・・・・まだ僕がイーブイだった時・・・。」
と親方のウォーラルは目を開き
僕達に向かってそう言うと続けて、
「僕達はある森を住処にして、森のみんなとも
仲良く生活していた。
木の実を一緒に探したり、分け合ったり・・・・・・
まさに平和そのものだった。
だが・・・・・・。
ある日突然、住んでいた森が森林火災に
襲われてしまった。」
と親方のウォーラルは自分の辛い
身の上話を僕達に聞かせてくれたのだった・・・。
その②に続く