相棒 seaon16 感想文
- カテゴリ：テレビ
- 2018/02/08 17:28:41
相棒 seaon16 第15話「事故物件」
テレビ朝日 水曜夜９時～
▼味のあるホームレス
今回は、強盗が置いて逃げた金を持ち逃げしたホームレスの男性が、その金で入居した事故物件の
アパートの一室で死亡した前の住人の老人が手記を残しており、自分を殺した犯人を探し当てた人物には
遺産から一千万を相続させると書いてあったため、犯人探しをするというお話でした。
このホームレスを演じたのが勝矢という俳優さんで、私も何度か見ているはずなのですが、
あまり記憶になく、さほどメジャーな俳優さんとは言えない方です。
恰幅がよく背が高く、オランダ人の血がちょっとだけ入っているせいなのか、顔が濃いため、
悪役や強面のキャラを演じることが多いみたいです。
それでメインゲストを勤められて、結構視聴率とるんだから、相棒ってやっぱりまだすごいですよね。
そして今回は死亡した強盗がねぐらの近くに置いて逃げた４００万円を持ち逃げするという、
一応犯罪者の役ではあるのですが、根はいいやつで、憎めない役柄でした。
持ち逃げして部屋を借りたはいいけれど、最終的には自首して金を返し、使った分は返す決心をしたようです。
最近、レギュラーキャストに好感度の高いキャラクターがいないので、また出てきてくれたらいいのですけどね。
亀山時代には高橋克実演じる矢木探偵、マギー演じる若杉、深沢敦演じるヒロコママなど、
味のある市井の登場人物が複数回に渡って出てきてくれたものですが、最近レギュラー化する人物は
警察や法務省の関係者だったりマスコミだったりと、なんかちょっと味気ないですよね。
▼以下ネタバレご注意！
今回のプロットは、憂き世を忘れて楽しめる本格ミステリー風味でした。
最近の相棒は社会派のストーリーが多くて、悪いとは言いませんが、そればかりだと食傷気味になってしまいます。
親族が骨肉の争いを繰り広げる大手家具メーカーと言えば、あそこが思い浮かびますがｗ
そこは深く考えなくていいようです。
被害者の矢部泰造は、家でちょくちょく怪しいトラブルが起きるため、家族と一緒に暮らすのを嫌がり、
昔貧乏な頃に住んでいたようなアパートの一室で、まるで昭和時代のような質素な暮らしをしていました。
そこで心筋梗塞を起こして死んでしまい、すでに病死として片付けられていました。
しかし親族に命を狙われていると書かれた手記を、次の住人である東大寺が発見したため、
急に事件の様相を帯びてきます。
容疑者は６人。長女夫婦と次女夫婦、そして長女の息子と次女の娘です。
そのうち長女夫婦と次女、そして次女の娘にはアリバイあり。
次女の夫と長女の息子のアリバイは不確かなものでした。
このアリバイはそのまま信じてもよかったようで、これでとりあえず犯人は次女の夫と長女の息子に絞られます。
しかしここからが難しく、病死として片付けられてしまっていたため、証拠品はほとんど残ってません。
そこで杉下は犯人を罠にかけるため、黒電話を用意して、それに指紋が残っていたとカマをかけます。
そして犯人が「あの時はグローブをしていたから指紋がついているはずがない」と失言し、
御用となるわけですが、これ、失言しなかったらかなりヤバい行為ですよねｗ
あの黒電話が本当に矢部の部屋にあったものかすら怪しいものですし、証拠捏造になるのではないでしょうか。
プロット的には面白かったのですが、最後のツメが甘い感じがしましたね～。
例えば飲み会にいたと証言していた長女の息子が、アパート付近の防犯カメラに映りこんでいるとか、
もっと決定的な証拠があればよかったんですけどね。
まぁそれですら決定的とは言えないかもしれませんが、さすがにあの失言だけで
裁判で有罪にできるかどうか、ちょっと怪しいものです。
なので本格ミステリー「風味」と書かせていただきました。
思うに、刑事コロンボにこういうオチの話が結構あったように思いますね。
▼益子さん
あまり特命係に協力的ではない鑑識の益子桑栄。
今回彼が大の猫好きであることが明るみに出ましたｗ
いつもの渋面と違い、始終まなじりを下げ、休日だから無礼講だと、資料を見せてましたねｗ
益子さんは米沢のような存在感があるキャラに成長してくれるのでしょうかね？
今期はとりあえずレギュラーキャストに載ってますが。
話が見えていくうちにだんだん小さくなっていくことがあるのが難点ですｗ
本格ミステリーはプロットが勝負なので書くのはなかなか難しいと思いますが、
それだけに優れた作品を見るととても楽しめるんですよね。
大きな話はしんどいし、、、
あ～、もうすぐ今シーズンの相棒も終わりますね～＾＾；