Nicotto Town


今年は感想を書く訓練なのだ


投稿和歌のまとめ41~45

コメントで上げさせて戴いた短歌をマトメたものです。

41.秋小麦 雪の真綿に 包まれて 土を枕に ただ春を待つ
 これは詠んだまんまですね。ガラスの足のとこでも説明在りますが
 上野国で秋に蒔いた麦は、寒い冬を越して春に育つのです。
 まるで雪の布団と、作どりされた盛り土を枕にして、冬ごもりする感じです。

42.きみの名は 白きころもに つつまれた よべど届かぬ 花シクラメン
 雪を舞い上げて吹く風のなか、去り行く君を呼び戻そうと叫んだ
   しかし届かなかったのであろうか、君は振り向きもしないでいる
 呼び戻すことが出来るなら僕は何を惜しむだろう
   真綿色のシクラメンには、誰もがこのように思い起こさせられるであろう
                     (シクラメンのかほり 布施明)

 元の詩は、心の葛藤を描いたもので、現実に吹雪の中にあったわけではない。
 こころが寒く、冷たき白さに包まれて、まるで見失ってしまった彼女を自分の
 方へ引き戻そうと足掻いた詩だったと思う。

43.辛くとも 悲しけれども 人のいく 夢の中こそ(にぞ) 幸のありけれ
(辛く悲しい人生なれど、ひとはそれでも生きて行く。
    もしかしたら、夢中になれる事こそが幸せなのだ。そうにちがいない)
 なんだろう、私も少し年を取ったのかもしれない。夢中になって、頑張って
 挫けそうになって、それでも頑張ったが結局どうにもならなかったあの頃。
 そんな事って沢山あるが、その時は辛くて、悔しくて、悲しくて思いっきり
 落胆したもんだ。昔はね。いまは、ちょいと頑張って、ダメだったら
 そんなもんかと直ぐに納得してしまう。
 きっと、夢中になって、落胆していた時の方が幸せだったに違いない。
 わかってもらえるだろうか……

44.移ろえど 時も知らずに 野辺の花 歌えぬけれど(に詠めずも) かたわらに在れ
(四季のおりおりに、気が付けばちいさな花が咲いていた。
   名も知れぬ花よ、歌に詠んであげられなかったが、傍にいておくれ)
 元の詩では、野辺の花は女性を指している。何かに夢中で気が付かなかったが
   本当は大切な人だったのだと気が付いた。愛してると詩の一つも
 歌ってあげられない、こんな不器用な俺だけど、ずっとそばにいて欲しい。
 名のある奇麗な四季の花ではないが、気立ての良い素朴な女性なのでしょう。
 

45.舞い落ちる 風の便りか 雪の花 いずこに在れど(どこに在りとて) 春や恋しと
(風花が舞い降りてきた、これは春が恋しいとの北国からの便りに違いない
   どこに居っても春が恋しいと言う思いは、同じなんだなあ)
これは、あるお方が詠まれた歌の返歌でもあるのです
元歌:『たがえども 同じ想いを 載せて発つ 風に届けと 心言の葉』
ちゃんとお返事になっているかは、わからないんですけどね。
しっかり届きましたよっと、私が45.を詠んだわけです。

貴方は何番がお気に入りでしょうか?
え! ない? ごめんなさい、もっと精進いたします。

アバター
2018/02/02 18:59
£ゆうなさんコメントありがとう

>状況説明のない中で、返歌を有難う御座います。
実は、この歌を見た瞬間に何を言っているのか、聞こえてきちゃったんです。
恐ろしいですね、私の妄想力は
  なにが聞こえたかって? 内緒です (笑

>辛くとも、悲しくとも夢を持っている限り幸せはやってくる、と。
この様に信じられる事こそがが、最大の幸せであるとも感じています。
そして、ずっと諦めなかった人たちの中から夢を実現する者が選ばれるのです。
簡単に言うと、宝くじ買わなきゃ当たらんでしょ、みたいな。
失くしたら絶対に賞金は貰えませんからね。
俺的俺宗教始めています。


アバター
2018/02/02 17:15
45に照れました。
状況説明のない中で、返歌を有難う御座います。


ということで、他の句を選んでみました。
43 辛くとも 悲しけれども 人のいく 夢の中にぞ 幸のありけれ

「夢中になる」というところを、私は「思い描いている夢(希望)」と
捉えました。
辛くとも、悲しくとも夢を持っている限り幸せはやってくる、と。

解説を読んで、成程と思いました。
アバター
2018/02/02 13:50
ごま塩ニシンさん
ありがとうございます

私の目指している抽象的な表現は、もしかしたら隠喩(メタファー)なのかもしれません。
けれど、それをくみ取ってもらうのは大変ですね。
例えば詠んだ歌だけ挙げても意味わからんですもんね。
そこで、今回ネタバレ的な解説を入れて、まとめてみたわけであります。
こんな言葉さえ知らずに、詩歌や小説を書こうとしているお馬鹿さんですが……
アバター
2018/02/02 13:30
適格なご指摘、ありがとうございます。私はITとかSNS社会のことは、あまりよく知らないのですが、日本が電子の最新技術から遅れをとらないために危機感を訴える作品を書きたかったのです。と言いますのは、新幹線の台車のこととか、いつ飛ぶのか分からない旅客機の試作品とか、素材供給事業者のデータ
の改ざんとか、将来の日本の危機を感じて、こんな適当なことが続いて行ったならば、日本はえらいことになるのではないかという危機感です。これが作品の動機です。つまり、不正は悪をはびこらせるという疑惑かもしれません。これに男女間の物語をはめ込んだと言えます。ご助言ありがとうございました。感謝です。
アバター
2018/02/02 13:17
どの句も気に入りました。比喩と隠喩(メタファー)の間を
彷徨うことによって深みが増していきます。この感性が好きです。



Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.