滑稽である、ということ
- カテゴリ:お笑い
- 2017/12/29 14:56:52
笑う門には福来たる、という言葉があります。
先年、アメリカで発表された医学的なリポートに、
「笑う」という行為が、人間の免疫力を高める、というものがありました~。
つまり、笑う事は人間の健康にとって良い事ですし、
それは結果的に福につながるわけですね。
さて、では日本の歴史上、もっとも古い滑稽な出来事とはなにか。
それは、天照大神が天岩戸に閉じこもった時に、行われたものです。
滑稽な踊りを天鈿女命が踊って、これを見た神々が大笑いをした。
何が面白いのかと、天照大神が岩戸をあけてのぞいてくれればという作戦です。
この時の、天鈿女命がどんな踊りをしたのかというと、
え~と……。
実はかなりエロティックなもの、だったらしいんです。
あるいは、半ばストリップショーのようなものであったと。
今では流行らないと思いますし流行っててほしくないんですが、
昭和のお笑いネタな酒席芸に、裸踊り……というのがありました。
これは忘年会などの宴席が「男だけである」事を前提にしていたと思いますが、
踊り手が素っ裸になり、秘処を両手にもったお盆でひょい、ひょい、と拡しながら滑稽な身振りをするんです。
左右のお盆が入れ替わる時に、見えてはいけないものがちらっと見える。
だから可笑しいというわけです。
( ↑ 思えば昭和のサラリーマンって大変だったんですね…… ↑ )
どうも、日本の「滑稽」というものには、こういう「見えちゃいけないものをチラ見えさせる」ものが多いようです。
これには、性器信仰も大きく関わっているのではないかと思われます。
日本に限った事ではないですが、性器は豊穣に結びつけて考えられます。
なので、性器を露出する事は、豊穣をまねく仕草であるわけです。
ということは、そこで「笑い」が関連するのは、
豊穣と「笑い」がやはり結びついているのでしょう。
笑う門には福来たる。
へえ~、これを芸にして売ってる芸人(?)さんがいるんですか~。
それは知りませんでした。
私の知ってる、いわゆる裸踊りって、まさにそれ、酒席の余興。
それも、男ばかりの宴席での余興としてしか知らなかったです。
あくまで閉じた空間でするから笑えるのでしょうし、
公共の電波に乗せるのは、いかがなものかですねえ。
その「滑稽さ」は使い方を間違っているように思います。